妊婦の受動喫煙は流産のリスクを高める

妊孕性に影響する因子

2006年09月23日

Epidemiology Sep.2006

スウェーデンのカロリンスカ研究所の研究グループは、妊娠中の女性が周囲の人間の吸ったたばこの煙を吸う(受動喫煙)と、流産するリスクが高まると、調査によって明らかにしました。

正確にたばこの煙の影響を計るために、Cotinineとよばれるニコチンの代謝物の血中レベルを調べました。

Cotinineは、喫煙や受動喫煙によるニコチンの吸入量を反映するためニコチンマーカーになるからです。

6週から12週で流産した463名の妊婦と、流産しなかった同じ妊娠週の妊婦864名のCotinineの血中濃度を比較したところ、喫煙レベルの血中濃度を示したのは、流産グループでは24%で、流産しなかったグループでは19%でした。

そして、流産グループの女性で、副流煙レベルの血中濃度を示した女性は、流産しなかった女性のグループに比べて、67%も多かったことが分かりました。

研究グループは、受動喫煙の影響は、予想以上に大きかったとしています。

コメント

他人が吸うタバコの煙の方が、自分が吸うタバコの煙よりも有害物質が多く含まれていることは、最近では、よく知られてきているようです。

受動喫煙に関しては、妊娠してからではなく、日頃から気をつけることが大切です。

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