トランス脂肪酸を摂り過ぎると不妊になりやすくなる

生活習慣・食事・サプリメント

2007年01月13日

Web MED(American Journal of Clinical Nutrition)

トランス脂肪酸の摂取が多い女性ほど排卵障害による不妊症になりやすいと、アメリカのハーバード大学公衆衛生スクールの研究チームが専門誌に発表しました。

1991年から1999年の間に、妊娠、もしくは、妊娠を試みた看護師の健康調査(the Nurses' Health StudeⅡ)に参加した18,555人を対象に、食事に関する情報を分析したところ、438名の女性が排卵障害による不妊症と診断されましたのですが、トランス脂肪酸の摂取カロリーが総摂取カロリーの2%に達すると、排卵障害による不妊症になるリスクが2倍になり、炭水化物の替わりにトランス脂肪酸の摂取カロリーが2%増えるごとに、同様の不妊症になるリスクが73%増加することが確認されたとのこと。

研究チームのリーダーは、さらなる研究が必要としながらも、妊娠を望む女性は健康のためにもトランス脂肪酸の摂取を控えるのが無難だとしています。

コメント

Web MEDでは、ニューヨーク大学の栄養学者の反論を紹介しています。

それは、論文では、他の不妊リスクを高める要因を排除したデータのみを公表しているが、1つの成分が不妊症のリスクを高めるとする結論には無理があると指摘です。

食生活をはじめとする生活習慣全体の傾向によって、やせすぎや太りすぎは不妊を招くことは明らかにされているが、特定の食べ物だけを取り上げて、不妊リスクに関連づけるのはナンセンスということです。

おそらく、この専門家の見解がより合理的な考え方かと思われますが、トランス脂肪酸そのものが排卵障害を招くというよりも、結果としてトランス脂肪酸を多く摂取することになる食生活に問題があるように思います。

具体的にはファーストフードや加工食品をたくさん食べる食生活です。

出来るだけ自然な状態に近い素材をバランスよく食べることが大切です。

キーワード