編集長コラム

細川 忠宏

日常をフィールド化しよう!

2016年01月05日

2016年がスタートし、このサイトも13年目になりました。

大晦日恒例の紅白歌合戦で、女子の「取扱説明書」のことを歌ったトリセツという歌をはじめて見(聞き)ました。それで、もしも、ヒトの取扱説明書があれば、「動かなければ機能が低下するおそれがあります」という注意書きが添えられることになるんやろな、そんなことを思う年末年始でした。

要するに、ヒトは動くようにできている、と。もしも、あまり動かなくなると、本来、備わっている「当たり前」な機能がうまく働かなくなってしまうおそれがあると。

妊娠、出産は、ヒトに備わった機能の一つなので、「妊娠しやすいカラダづくり」の大前提というか、ベースになるのは「動く」ということになるはずです。

ここをすっ飛ばして、いくら「妊活」に励んでも順番が違うというか、本末転倒になってしまうと言っても過言ではないでしょう。

「動かなければ機能が低下する」のは、動くことで、ホルモンや免疫物質、神経伝達物質をはじめ、あらゆる働きを支えるものを運ぶ血流がよくなり、それが長時間維持されるわけですから、当然と言えば、当然のことです。

ただ、動くのは大切だけど、なかなか運動する時間がないという方に「日常のフィールド化」を提言したいと思います。

必ずしも、運動しなくても、動けますよと。

運動と受け止めると、わざわざ、ジョギングや水泳、サイクリングをはじめたり、スポーツジムに通わなくてはならなくなってしまいます。

そうではなくて、日々の生活の中で「動く」のです。

今の社会は幸か不幸か、自分で動く必要がないようにできています。なので、流れに身をまかせていると、じっとしっ放し、座りっ放しになります。

そこで、自分が、日々、行動しているところを「フィールド」に見立てるのです。

まずは、日々、当たり前のように使っている機械や乗り物を見直します。

たとえば、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を上り下りする、車やタクシー、バスを使わずに歩いたり、自転車に乗る、通勤電車の最後の一駅か二駅を歩きます。

また、日中、座っていることが多い場合には、30分毎に立ち上がって歩く、座ってやる作業を立ってやる、座ってやる打ち合わせを歩くながらやる、離れたお店でランチをとる、掃除などの日常のルーチン作業の際に意識してストレッチを併用したり、余分に動きます。

とにかく、日常生活で動き続けるのです。

実際にやってみると、すぐにわかりますが、土日の休みだけ運動して、普段、じっとしっ放し、座りっ放しの生活よりも、特別な運動をしなくても、普段の生活からじっとしっ放し、座りっ放しを追放するほうがカロリー消費量や血流改善効果、さらには、ストレス軽減効果は断然大きくなります。

日常のフィールド化は休みだけの運動習慣に勝ります。

自分のカラダを正常に取り扱う、これが最も効果的な「カラダづくり」になるはずです。