とは言うものの、お二人供に健康なのにもかかわらず、1年近く、お子さんがおできにならないと、色々、考えてしまうのも仕方のないこととは思います。
いかんせん、何がどうなっているのか、分からない状態って、一番、精神衛生上よくないかも知れません。
まずは、排卵障害ですが、原則としては、月経サイクルが規則正しく、基礎体温表が2相性を示していれば、状態の良い卵が毎周期、排卵されていると考えてよいと思います。
卵が育ちにくいとか、排卵しづらいとか、いわゆる、排卵に障害があるようなケースは、ほとんど、基礎体温に顕れるものです。
まあ、稀なケースとして、基礎体温も2相性を示し、ホルモンの数値も正常なのにもかかわらず、卵胞の破裂が起こらないまま黄体化してしまうことがあり、黄体化非破裂卵胞とよばれています。この場合は、病院でのエコー(超音波診断)でチェックしてもらわないと分かりません。
次に、卵管に異常がある場合ですが、これは、卵管の通過性が悪化してしまうもので、卵管という生殖器官の物理的な形状の変化ですから、もちろん、基礎体温の推移とは無関係です。
通過性の悪化の原因としては、クラミジアや淋菌等の性感染症による炎症、子宮内膜症が卵管に及び、進行し、癒着を起こしているケースです。特に性感染症は無自覚のまま進行する場合が多いようです。
やはり、自覚症状がないのは、クラミジアに感染して、卵管に影響を及ぼすケースでしょうか。特に、最近は増加傾向にあると聞いております。
また、卵管の通過障害が不妊原因となるのは、先にも触れたように、卵管という生殖器官の形状の変化ということですから、ある日突然、詰まってしまうというよりも、ある程度に期間を通して、徐々にそのようになっていくという感じはないでしょうか。
いずれにしても、先行してあれこれ、心配してもさほど意味のないことですし、かえって、心配のし過ぎが妊娠を遠ざけてしまうこともなきにしもあらず、です。
どうしても、ご心配であれば、専門医による検査をきちんと受けられることをお勧めします。
一通りの検査を受けておくと安心できるかもしれません。