誰れしも治療を受けずに授かることに越したことはないと思っていらっしゃるでしょうし、ましてや、それまで、妊娠を妨げてたかもしれなかった卵管の通りをよくした後ですから、尚更のことと思います。
ただ、妊娠しない状態というのは、他の病気のように、たとえば、我慢できない痛みがあるとか、今すぐに処置を施さなければ命にかかわるというような、そんな"急を要する"状態ではありません。通院を始めなくても、日常生活では何も困らないわけですね。
ですから、どのタイミングで、他の検査や本格的な通院を始めればよいのか、決まったルールなどはなくて、基本的には、"お二人のお子さんを望まれる度合い"とか、"どのようにお子さんを授かるのかについてのお考えや価値観" 次第ということになりますね。
先生のおっしゃった、「検査後の半年」は、あくまで、"目安"であって、半年たったら○○しなければいけないということでは、決して、ありません。
また、気持ち的に無理をしてしまうと、大きなストレスになりかねません。
ただ、そうは言われても、先生の目安も気になるかもしれませんね。
なぜ、半年なのか、それは、これまでの事例や経験則に基づいた確率論なんです。
それまで卵管の通過性が原因で妊娠しづらかったご夫婦が、卵管造影検査を受けた場合、その治療効果によって授かる方は、統計的、或いは、経験則的にいいますと、半年以内に、だいたい、80%くらいの割合で妊娠されているということなんですね。
もちろん、100%ではないわけですし、また、半年といっても、サイクルの長さによって、排卵機会も同じではなく、何らかの事情で、毎周期、タイミングをもてなかったかもしれませんので、適当に、例えば、あと半年、このままの状態で待つという選択肢も、もちろん、有りですね。
ただ、考え方としては、確率論的に言えば、半年経過しても授からなければ、本当のことは分からないのですが、一応、 他に不妊原因があるのではないかと疑ってみて、他の検査を受けたり、妊娠する確率を高めるような治療を考えるのがいいのではないでしょうか、ということですね。
ということで、検査後半年という目安になるわけです。
何らかの明確な不妊原因があれば、割と、決断しやすいのかもしれませんが、特に、その他の原因が見当たらないとなれば、妊娠の確率を高めるような治療を受けるべきかどうか、受けるのであればいつから受けるべきか、とても悩むところだと思いますが、一般的なデータを目安や先生のアドバイスを目安にしながらも、ご主人とじっくりと話し合われて、お二人らしい方針を決めることが大切だと思います。