「流産の後は妊娠しやすい」というのは本当なのでしょうか?
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Questionご質問・ご相談内容
「流産の後は妊娠しやすい」というのは本当なのでしょうか?
私は昨年10月半ばに初めての妊娠で稽留流産を経験しました。11週での手術でしたが、実際の週数はもっと少なかったと思います。
その後、遠方に出かける用事等もあったため、結局4回の生理を見送ってから子作りを再開しました。しかし、それから4周期、自分でタイミングを図って夫婦生活をもってみても妊娠せず、今思えば少し早い気はしますが、精神的にいてもたってもいられず、産婦人科に不妊相談をしに行きました。
「流産とはいえ一度妊娠しているのだから本当の不妊ではないと思うが、 早く妊娠したいのならタイミング法からスタートしてみましょう。」ということで、検査と治療を並行しながら4周期が過ぎました。
①自然周期→②子宮卵管造影検査+デュファストン→③hMG-hCG+デュファストン→④自然周期+デュファストン、という流れでしたが未だ妊娠せずです。
自己流の時と合わせると、もう8周期も過ぎてしまいました。
こちらのサイトなど拝見しても、年齢を考えると8周期ぐらい妊娠できずにいることは、そうおかしなことではない、と理解できるのですが、「流産の後は子供が出来やすい」という説をあちこちで聞かされてきた私にとっては、気の遠くなるような長い不妊期間と思えます。流産した時の妊娠が、タイミングを計って2周期目、と早かったこととも比較してしまい、余計に長く思えているというのもあります。
そこで質問なのですが、「流産後、子供が出来やすい」というのは医学的にはどうなのでしょうか?よく「手術で子宮がきれいになるから出来やすい」と聞いたりもしますが。
ちなみに不妊検査の結果は、
私(33歳)側
・子宮卵管造影検査:問題なし
・ホルモン検査:プロゲステロンは若干数値低めだが問題となるほどではない
その他ホルモンも問題なし
・内膜の厚さ:自然周期の排卵時期で7ミリ程度、hMG使用時で9,6ミリ
・クラミジア:問題なし
夫(32歳)側
約1年前に妊娠に至ってはいるためなのか、と思いますが、まだ何の検査指示も出ていません。
妊娠については、何分、個人差があることが前提となるとは思いますが、ご回答いただけば幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
お名前:はなこ 性別:女性 年齢:33
結婚歴:1年 不妊期間:0年7ヶ月 不妊治療期間:0年4ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/子宮卵管造影 これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)/ホルモン療法(HMG・HCG等の注射)
Answer【回 答】梅ヶ丘産婦人科 院長 辰巳賢一 先生
「流産後は妊娠しやすい」という説は正しいかどうかというご質問ですね。
流産したという事は、無精子症や両側卵管閉塞、全くの無排卵症といった絶対的な不妊原因がないという事です。これは今後の妊娠に向けて明るい材料です。
また、子宮内膜ポリープなどのある人が、流産手術によりポリープがとれて更に妊娠しやすくなるという事もあり得ます。ただ、流産手術を受ける方に子宮内膜ポリープがある場合は非常に少ないと思います。
逆に、流産そのものや、流産手術により子宮内膜が薄くなり、妊娠しにくくなるという話もあります。
昔は、なかなか妊娠しない方に、子宮内膜のそうは手術を行なった事もあるようですが、現在は、子宮内膜の異常がない限り、その様な手術は行われません。
このように、「流産後は妊娠しやすい」とは一概には言えません。
不妊期間も長くなく(ご本人は気の遠くなる程長く感じておられるようですが)、年齢的にもまだ大丈夫なので、もう少し気長に治療を続けて下さい。