ただし、DHEAそのものに、エストロゲンやプロゲステロンのような強い作用があるわけではなくて、身体は、必要に応じて、このDHEAを材料にして、テストステロン(男性ホルモン)やエストロゲンをつくるといわれています。
アメリカではサプリメントとして販売されています。
DHEAの分泌は、年をとるとともに、少なくなってきますから、補うことで、アンチエイジング効果が期待出来るのではということで、大変、ポピュラーです。
ただ、日本ではサプリメントとして認められていませんので、インターネットなどで海外から個人輸入する必要があります。
さて、このDHEAですが、これまで臨床的に効果が確認されているのは、体外受精の卵巣刺激の際に補助的に使われるケースです。
年齢によって卵巣機能が低下したことで、体外受精時に排卵誘発剤を使っても卵が育ちにくくなった女性に、1日70mgを数ヶ月間投与したところ、排卵誘発剤が効くようになって、採れる卵の数が増えるとのこと。
つまり、妊娠を望むどんな女性にも効果が検証されているわけではないということです。
年齢による卵巣機能の低下が認められる女性で、ある特有のホルモンバランスのパターンを示していて、体外受精の際に質のいい卵子を多く採卵するという目的で、主治医の管理下で、それぞれに応じた摂取量や摂取期間で服用するべきサプリメントです。
効果を得るために必要とされる70mgというのは、アメリカでサプリメントとして推奨されている摂取量(10~30mg)を大幅に上回る量です。
また、DHEAそのものには、性ホルモンとしての強い作用がないと言えども、テストステロン(男性ホルモン)やエストロゲン(女性ホルモン)に変換するわけですから、ホルモン環境によっては、男性ホルモンが過剰になって、ひげが生えてきたり、顔が脂ぎってくるなどの副作用も起こりえます。
ですから、単に、年齢の影響が心配という理由で、自己判断で摂取するのはお勧めしません。
まずは、現時点では不妊でも何でもないわけですから、排卵前にセックスの回数を多くもつこと、そして、年齢的なことが気になるということであれば、一通りの検査を受けておくのがいいと思います。
また、卵巣機能は個人差が大きいものです。
ホルモン検査等で、現在の卵巣の力をおおまかにでも知ることが出来ます。
不妊の検査や治療は未婚でも問題なく受けることが出来ます。