ロワ佐奈子のセルフコントロール講座 妊娠しやすいココロをつくる

ロワ 佐奈子

第13回 37歳は若いか若くないか。

こんにちは。

海外に暮らしていて感じる日本との違いのひとつに、年齢があります。アメリカでは、普段年齢を尋ねられることってまずありません。履歴書にさえ、生年月日は載せなくてもよいくらいですから(ちなみに性別も書きません)。
なので、お友達の年齢も正直知らない人のほうが多いです。アジア人は若く見えるので、たいてい私も年齢を言うとびっくりされます。が、スーパーでお酒を買う時に必ず「ID見せて。」と言われるのにはちょっと・・・。いちいち面倒なうえ、20歳にも見えないなんて子供だと思われているのかなぁ、と少し複雑な気持ちにもなります。

さて。今日はずばり、「37歳は若いか若くないか。」です。

平均寿命が80歳を超えている日本では、まだまだ若いといわれる年齢でしょうね。ところが、「転職」「結婚」「妊娠」といった言葉とリンクした途端、「37歳若い説」がぐらりと揺らぎます。
あかちゃんを待つ女性にとって、37歳が決して若い年齢でないことは科学的な面から見ても、一理ある見解でしょう。でもその事実をどう捉えるか、については実はさまざまなのです。年齢の話を喜ばしく思わないのは、女性なら誰しもそうだと言えるかも知れませんね。歳を聞かれて心底気を悪くする人もいれば、実はあまり気にしていない人、若いときより今の自分が好きだから「年齢なんて関係ない」と思っている人も、実際いると思います。

ここで何が言いたいのかというと、人の引いた線に惑わされない、ということです。自分の今の年齢が好きでも嫌いでも、それは変えることはできません。だったら、自分からすすんで嫌な気持ちになってしまうのはもったいないのではないかしら、ということです。

「35歳、お肌の曲がり角」なんて聞いて、「もう自分には以前のハリや艶は取り戻せない」と思い込むのは自分です。実際、肌年齢なんて個人で大きく差があるもの。卵子の質や妊娠にまつわる年齢も然り。実際の数字をみることは大切ではあるのですが、そこで自ら歳をとってしまうのはとてももったいないことだと思うのです。これだけ情報に溢れた社会に生きていると、そのひとつひとつに一喜一憂してしまいがちですが、それもあながち賢い生き方とはいえないでしょう。人の脳は「覚える」ことよりも「忘れる」ことのほうが得意だと言われています。なのに、この年齢のように自分にとってマイナスな情報をいつまでも脳に残してしまうのは、気持ちが後ろ向き(悲観論者)になってしまっていますよ、というシグナルなのかもしれません。

「忘れる」のは、一見簡単なようで実は難しいことでもあるのでしょうね。これにはちょっとしたトレーニングも必要かも知れません。私はこれを、「Let it go(手放す)法」と呼んで実践訓練中です。これについては、次号で詳しくお話ししますね。

第5回でお伝えした「自分の感情は自分で決める」ためにも、いつでもどこでも「賢い選択ができる」ことは、情報社会を上手に生きるために必要最低限なスキルだと思います。
では今日は最後に、ヘレン・ケラーの残した説得力のある言葉を。

悲観論者が、星についての新発見をしたり、海図にない陸地を目指して航海したり、精神世界に新しい扉を開いたことは、いまだかつてない。

MESSAGE CARD

ヨーロッパの古い建物の立ち並ぶ昔から変わらない街並みに足を入れると、自分の歳や今生きている時代をすっかり忘れて時間旅行への出発です。