ロワ佐奈子のセルフコントロール講座 妊娠しやすいココロをつくる

ロワ 佐奈子

第20回 祈り

今日のテーマは「祈り」です。

教会に毎週通うクリスチャンや、日々決まった形式で祈りを捧げるユダヤやイスラムの人たち。では、私たち日本人にとっての祈りとは何でしょうか。年始に行う初詣・・・?いわゆる宗教的な祈りとは別に、人は日々、誰しもがそれぞれのタイミングで祈りを行っています。例えば、漁師の夫の船の安全を願って神棚に手を合わせる人。病気の家族の回復や、大きな試験を控える子供の合格を祈る人。このように、信仰する宗教の違いにかかわらず、人の祈りというのは千編一律なものであるといえます。

以前、「子育ては祈りのようなものだ。」と言った人がいました。解釈はいろいろあると思いますが、上に記したように子供の試験、学校での友達関係、親がどんなに出てゆきたくとも、時には背後で祈ってやることくらいしかできない、そんな意味もあるでしょう。子を授かることに関しても同じ。もちろんやれることはやっておく、という大前提はありますが、それを超えた後は「神のみぞ知る」部分が、人の生活には多々あります。

祈ることは、人としてごく自然な行為であり、生きていく上で必要なこととも言えます。そしてそのパワーは、目には見えないのでわかりにくいのですが、実はとても大きいと私は感じています。もちろん、自分のことを自分で祈るのも大切なのですが、「人に祈ってもらう」ことも大きなパワーになるようです。

実際、妊娠しやすいカラダづくりのサイトにも、「祈れば妊娠力アップ?」という題の編集長コラムがありますので、ご興味のある方は再度目を通してみてください。

http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20050108.html

人に祈ってもらうためには、その人に自分の状況を知っていてもらう必要があります。それが苦痛だという方にはもちろんお勧めはしませんが、「あなたのことを祈っておきました。」と言われて、嫌な気持ちになることはまずないと思うのです。実際、私は祈ってもらうこと、そしてそれを伝えてもらうことでとてもあたたかい気持ちになり、そのかけがえのない友人たちの優しい気持ちが大きな励みになってゆくのを体感しました。

友人でもある神父さんが、「人のために祈ると気持ちが落ち着く。」と言ったのを、その当時はあまり理解できずにいたのですが、最近その意味がわかるようになってきました。我が身のためだけの祈りではなく、もっと普遍的な祈りを他人のために捧げることは、実は自分が幸せになるための道なのかもしれないとさえ思います。祈ってもらうこともとても大切なことですが、今日はその前に、自分が誰かのために何かを祈ってあげられないかどうか、ちょっと考えてみて欲しいと思います。

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フランスの田舎の小さなチャペル。中では飲み水が湧いていて自由に持って帰ることができます。つい、手をあわせてしまいたくなる景観です。