パートーナーとの風通しをよくし、日常生活を満喫することで

05.01.19

お名前  S・Kさん 性別  女性 年齢  31歳 結婚歴  4年10ヶ月
不妊期間 3年2ヶ月 不妊治療期間 2年2ヶ月

妊娠に至った治療内容

タイミング法:クロミッド+デュファストン服用→ルトラール服用

避妊をやめて 1 年経過しても妊娠しないので、産婦人科で検査を受けました。
夫に問題はありませんでしたが、自分が低体温で黄体ホルモンが極度に少なく、子宮内膜も通常の半分以下という薄さのため、着床が非常に難しいと指摘されました。初期検査直後に転勤となり、引越先で不妊治療専門のクリニックへ1年以上通いましたが、医師と十分なコミュニケーションが図れず知人に薦められた遠方の病院へ通い始めました。

不妊治療開始から時間が経過していることもあり、治療方法のステップアップを提案されましたが、自らの希望でタイミング法を継続。
タイミング法指導を受けるため月数回通院し、その 5 ヶ月後に自然妊娠しました。

妊娠に至った経緯

初期検査から不妊治療まで、 4 つの医療施設へ行きました。

総合病院(検査のみ)
   ↓
引越先のクリニック A
   ↓
引越先のクリニック B
   ↓
遠方の病院

クリニック A は、最初の問診で医師の横柄な態度に治療を任せたくないと判断したので、紹介書を返してもらい、その足でクリニック B へ行きました。しかし、クリニック B では、医師とコミュニケーションを図れず、何のために通院しているのかわからなくなる状態でした。(診察に伺うと「今日はどうしました?」と医師から聞かれる始末)

その後、クリニック B から遠方の病院へ移りました。こちらでは医師と十分話し合うことができ、納得のいく治療を受けることができました。

随分遠回りをしましたが、この経験を通じ患者が主体的に医療施設を選択してもいいのだと学びました。

***

妊娠する直前、病院の待合室で読んだタイミング法に関する論文に感銘を受けました。
不妊原因がわからない患者の場合、タイミングを持つ回数が週 1 ~ 2 回より週 4 回以上の方が、6 ヵ月後受精する確率が高くなるという内容でした。タイミング法というと、候補日 2 日をピンポイントで、と思い込んでいたので、これは目から鱗が落ちました。
実際、不妊治療に協力的だった夫もピンポイント・タイミングが義務的になると、非常に苦痛に感じていたそうです。
しかし、私の考えが変わって以降、互いにリラックスできるようになりました。

***

不妊治療中、情緒不安定になるたび夫と話し合いを繰り返してきました。
一番の支えになったのは、子供のいない二人だけの人生もいいじゃないかと申し出てくれたことでした。
今まで不妊治療を受けるため勤務日数の少ない仕事に就いていましたが、そろそろ子供を持つことばかり考えず、フルタイムの仕事を探し、自分の生き方を見つめ直そうと考えていた矢先に妊娠しました。

また、実母が不妊治療や体質改善の情報収集に積極的だった一方で、義母は子供について終始静観してくれたので非常に感謝しています。
治療を受けたのは私自身ですが、様々な形で周囲の協力があったからこそ、現在に至ったと実感しています。

妊娠しやすいカラダづくりのために実行したこと

冷え性改善のため漢方薬を服用(途中挫折)。
・新陳代謝向上およびストレス発散目的で、筋トレや水泳などの運動。
・夫は亜鉛サプリメントを服用。

不妊改善中の方へひと言

不妊改善は、精神的・身体的に大きな負担を強いられます。
そんな時、一番の心のよりどころとなるのはパートナーではないでしょうか。
我が家の場合も、二人で情報収集したり、今後の人生においてどのような選択肢がありえるかを常に話し合ったりと家庭内の風通しが良かったので、時にはひどく落ち込みながらも、トータルでは前向きに過ごすことができました。

どうしても不妊改善は話題の中心になりがちですが、それ以上に趣味ごとなどを通じ日常生活を満喫していたのもストレス軽減に一役買っていたかもしれません。

その他、ご自由に

こちらの ML は夫の紹介で購読をはじめました。
読者の投稿や NEWS の記事は現在も興味深く拝見しております。
不妊改善はそれぞれの方によって異なりますが、一つのケースとしてご参考になればと思い、投稿しました。

編集室より

引っ越されたという事情もおありだったのでしょうが、ご自分の納得できる治療環境を得るために、クリニックを選ばれたのは、S・Kさんの確かな眼と実行力があってのことだと思います。

また、ピンポイントにタイミングを合わせることを意識し過ぎるよりも、回数を増やすことの方が妊娠しやすいというのは、多くの方に参考にしてもらえるのではないでしょうか。

そして、最も大切なのは心の持ち方でしょうか。
日常生活をご主人と楽しむということ、要するに 、特別、妊娠のためになにかに取り組むということではなく、普通に、ということでしょうか。
考えてみれば、妊娠するということは、なにも、特殊なことではなく、本来、私たちに備わった活動というか、カラダの機能なわけですから、その通りかもしれませんね。

ありがとうございました。
お元気なお子様をご出産されますよう、
お祈り申し上げます。