不妊・不育症のうえに主人の運動率が10%との検査結果
Questionご質問・ご相談内容
不妊・不育症のうえに主人の運動率が10%との検査結果
自力で排卵が出来ない事と黄体機能不全の為、昨年1月からクロミッドによるタイミング法で3回妊娠しましたが、全て流産しました。
不育症専門の病院で検査の結果、抗リン脂質抗体症候群のため、アスピリンとヘパリンの治療が決定しております。
現在は不妊専門のクリニックで治療し、妊娠後不育症の病院に転院予定です。
今回ご相談したいのは、ここ最近フーナーテストの結果が悪くなかなか妊娠出来ない為、AIHへステップアップする事を勧められ、先日精液検査を受けたのですが、運動率が10%と大変低かったのです。
過去に3度自然妊娠をしてるので、その時はこの様な状態ではなかったのだと思うのですが、短期間でこんなにも悪くなるものなのでしょうか?
度重なる流産や仕事のストレスで、ここ数ヶ月主人が滅入っているのも事実です。
AIHへのステップアップや、最終的に体外受精に頼る事も、夫婦共々抵抗はありません。
主人の年齢は32歳です。
ただ、どうにか精子の運動率を上げる事は出来ないのかと悩んでいます。
この様な状態でAIHをしても妊娠する可能性は低いでしょうか?
またストレスをなくせば元の状態に戻る可能性はあるでしょうか?
不妊・不育と二つの問題を抱え、この手に赤ちゃんを抱ける日が来るのか、とても不安です。
アドバイスをお願い致します。
お名前:空 性別:女性 年齢:28
結婚歴:3年 不妊期間:0年3ヶ月 不妊治療期間:0年3ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)/フーナーテスト これまでに受けた治療:タイミング指導/ホルモン療法(クロミフェン等の薬の服用)
Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
ご心配なことと存じます。ただし、精子の運動率を始めとする男性の精液の状態、言い換えると、男性の妊娠させる力は、刻一刻と変化するといっても過言ではありません。ですから、1度の検査結果で、即、落胆するのは早計です。
精液検査の結果から、人工授精や顕微授精が必要と診断された後に、自然に授かるようなケースも少なくありません。
これまで、3回、自然妊娠されたことからも、一時的なものである可能性が高いのではないでしょうか?
まずは、状況を見極めるためにも、3週間程度の間隔をあけて、あと、2~3回くらいは検査を繰り返す必要があります。
そして、精子の数や運動率は、おっしゃるように、ストレスなどのメンタルな状態、その時々の疲労の蓄積や栄養状態、風邪を引いていたりといった体の状態によって、影響を受けて、変動するようです。
セルフケアとして、実践可能な対策としては、ストレスを発散させることはもちろん、バランスの良い食事や適度な運動を心がけることが大切です。
また、亜鉛やセレン等のミネラルやマカなどの滋養強壮植物、コエンザイムQ10とL-カルニチンといった、エネルギー産生効率を高めるようなサプリメント、さらには、漢方薬で運動率が改善されたという報告もあります。
ただし、運動率低下の原因によっては、必ずしも、そのような方法で改善がみられるというわけではありません。
精子の造成期間とされる約3ヶ月続けても効果がみられなかったり、何回検査を受けても、依然として、数値が思わしくないということであれば、先生とも相談されて、状況に応じて、人工授精や体外受精、顕微授精を検討する必要が出てくるかもしれません。