ご心配のことと存じます。
まずは、気になるご主人の持病のことですが、コルヒチンという痛風の発作を予防するお薬の副作用として、精子の濃度を低下させたり、ダウン症候群及びその他の先天異常児が出生する可能性があると添付文書に記載されています。
ただ、ご主人がこのお薬を飲んだことがあるからといって、ご主人が男性不妊であると断定するのは早計だと思います。
なぜなら、このお薬をどれくらいの頻度で、どのように服用されているのかにもよるようですし、タウン症や先天性異常のお子さんが生まれる可能性は、このお薬を飲んでいない健康な男性にもあります。
要するに、 精液にはある割合で、奇形や染色体異常の精子が存在するのが普通で、その中で、お薬の影響を受けた精子が増えたとしても、受精能力が低く、仮に受精しても、着床しなかったり、途中で 成長が止まる可能性が高いことから、問題のあるお子さんが出生する確率はずいぶん低いと考えるのが自然だと思います。
ただ、もちろん、マイナスの可能性は、排除しておくことに越したことはありませんので、このお薬を服用されているのであれば、先生に妊娠の希望を伝えたうえで、影響のないお薬に変えてもらう等の対策を講じることが出来ればよいですね。
いずれにしても、ご主人に不妊原因があるのかどうかは、実際に、きちんと検査を受けてもらわないことには何とも言えません。
要するに、ご主人との協力作業が不可欠なわけですね。、
ですから、佑子さんが切望しているにもかかわらず、ご主人に、"お子さんはいらない"なんて言われることほど辛いことはありませんね。
ただ、どうなんでしょうか?
お二人の意見の相違というのは表面的な問題のように思うのです。
本当に問題なのは、お子さんのことを含めた二人の将来について、お互いの本音をじっくりと話しあえていないことではないでしょうか?
そして、それは、仕方がないというか、普通のことかもしれません。
実際に夫婦として生活があって、ましてや、ご主人は自営業を営んでいるとのことですから、プライベートと仕事の境があいまいだったりして、四六時中、仕事のことが頭から離れないというのが日常ではありませんか?
さらに、そんな責任感の強いご主人であれば、病気のこともありますから、もしかしたら、不妊の原因が自分にあるのではとの懸念を、うすうす、お持ちなのかもしれません。
ただ、男性にとっては、そんな宣告を受けることはとても怖いもので、さらには、佑子さんが妊娠を願うお気持ちが強いことを感じれば感じるほど、大切な佑子さんの希望が、自分のせいで、叶えられないかもしれないなんて、これも、耐えがたいと、お一人で大変な葛藤がおありなのかもしれません。
いかがでしょうか?
ここは日常生活やその延長では話し合いにならないと思うわけです。
ですから、まずは、二人が話し合う雰囲気や環境づくりが大切ではないでしょうか。
例えば、ちょっと旅行に出かけるとか、それが難しくても、休日前に、改まって外食したり、飲みにいったりするとか、もちろん、家でも、いつもと違う雰囲気を作れればいいわけです。
そして、是非とも、ご主人にもっていただきたいのは、男性不妊についての正しい認識です。
いまや、不妊に悩む夫婦は10組に1組くらいだと言われていて、不妊の原因は、男性側、女性側で、ほぼ半々だということ、要するに、決して、珍しいことではないということです。
そして、現時点で、ご主人に不妊原因があるとは到底断定出来る状態ではなく、原因不明の不妊も少なくないことを知ってもらったうえで、万が一、男性不妊と診断されたとしても、今の薬が原因なのであれば、薬を変更することで、解決できること、また、相当重症なケースでも、医療が進み、 お子さんを望めるようになったということ。
要するに、男性不妊でも悲観する必要はなく、いろいろ方法があるということです。
最後に、釈迦に説法ではありますが、二人で力を合わせて幸せな家庭を築きたいという、佑子さんの切なるお気持ちです。
ご参考になりましたでしょうか?