ステップダウンは、状況によっては、必ずしも、無意味であるとは限りません。
片側の卵管が閉塞していても、その他に妊娠を妨げる要因がなければ、理屈のうえでは、確率は2分の1になりますが、自然妊娠や人工授精による妊娠は不可能ではありません。
そして、男性に問題がなく、女性の子宮頸管に問題がなければ(フーナーテストが良好であれば)、人工授精を受けても意味がないという考え方もあるようですが、そのようなケースでも、人工授精のほうが、自然妊娠よりも妊娠率は高くなるからです。
左側の卵管が閉塞していることは、右側の卵巣で卵胞が育ち、排卵する周期に、確実に卵子と精子が出会えること、そして、年齢が30代の後半になってくると、妊娠できる力のある卵子が排卵する確率が下がってきますから、質のよい卵が排卵された周期に確実に妊娠できるようにすることがポイントになるかと思います。
また、人工授精では、だいたい、5、6回目くらいまでに、妊娠に至るケースが多いとされていますが、日本でももっとも人工授精の治療実績の多いクリニックの1つである、梅ヶ丘産婦人科の辰巳院長によりますと、人工授精の妊娠率、そのものは、十数回くらいまでは、低下しないとのことです。
さらに、限られたチャンスを確実にするためには、毎周期でも、身体への負担なく、実施できるように、自然周期の人工授精を検討するのが得策かと思われます。
子宮卵管造影検査についてですが、検査で浴びるレントゲンの量は非常に少ないことから、卵巣や卵子への影響については心配するほどのことはないとされています。
いかがでしょうか?今後のことについては、先生ともよく相談なさってみて下さい。
うまくいくことをお祈りしています。