顕微授精から人工授精へのステップダウンについて

気になるキーワード

Questionご質問・ご相談内容

顕微授精から人工授精へのステップダウンについて

2002年にHSG(子宮卵管造影検査)で左の卵管の閉塞が判り(男性因子はありません)、その後IUI(人工授精)5回、ICSI(顕微授精)2回目で妊娠、2006年の11月に無事男児を出産しました。
2人目は3週間前に前回の時の凍結胚をET(胚移植)しましたが、妊娠に至りませんでした。

今後の治療について、ICSIはもう経済的、時間的、肉体的、精神的にも無理なので、もう一度IUIに挑戦するというのはどうでしょうか?
その前に、帝王切開での出産なので癒着がないかどうか、もう1度HSGをして右の卵管はちゃんと通ってるか確認した上でIUIを希望しています。

ICSIからステップダウンするという事に対しての意見をお願いします。
そして、HSGのレントゲンによる卵巣、卵子への影響も心配です大丈夫でしょうか。

お名前:れい  性別:女性  年齢:36
結婚歴:14年  不妊期間:13年0ヶ月  不妊治療期間:0年5ヶ月
これまでに受けた検査:精液検査(ご主人)/子宮卵管造影  これまでに受けた治療:AIH(人工授精)/ICSI(顕微授精)

Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)

高度な治療の継続が現実的な選択肢でなくなった今、人工授精へのステップダウンは、十分に、選択肢になりえると考えられます。

ステップダウンは、状況によっては、必ずしも、無意味であるとは限りません。

片側の卵管が閉塞していても、その他に妊娠を妨げる要因がなければ、理屈のうえでは、確率は2分の1になりますが、自然妊娠や人工授精による妊娠は不可能ではありません。
そして、男性に問題がなく、女性の子宮頸管に問題がなければ(フーナーテストが良好であれば)、人工授精を受けても意味がないという考え方もあるようですが、そのようなケースでも、人工授精のほうが、自然妊娠よりも妊娠率は高くなるからです。

左側の卵管が閉塞していることは、右側の卵巣で卵胞が育ち、排卵する周期に、確実に卵子と精子が出会えること、そして、年齢が30代の後半になってくると、妊娠できる力のある卵子が排卵する確率が下がってきますから、質のよい卵が排卵された周期に確実に妊娠できるようにすることがポイントになるかと思います。

また、人工授精では、だいたい、5、6回目くらいまでに、妊娠に至るケースが多いとされていますが、日本でももっとも人工授精の治療実績の多いクリニックの1つである、梅ヶ丘産婦人科の辰巳院長によりますと、人工授精の妊娠率、そのものは、十数回くらいまでは、低下しないとのことです。

さらに、限られたチャンスを確実にするためには、毎周期でも、身体への負担なく、実施できるように、自然周期の人工授精を検討するのが得策かと思われます。

子宮卵管造影検査についてですが、検査で浴びるレントゲンの量は非常に少ないことから、卵巣や卵子への影響については心配するほどのことはないとされています。

いかがでしょうか?今後のことについては、先生ともよく相談なさってみて下さい。

うまくいくことをお祈りしています。

Q&A

これまでの相談一覧

カテゴリーメニュー

年齢別

症状、検査・治療

気になるキーワード

予め知っておいてほしいこと

回答について
専門家による回答ではありますが、限られた情報に対しての一つの見解であることをご理解ください。
また、すべての回答にお答えできないこと、回答に時間を要する場合があること、急を要するご質問・ご相談への対応や医療機関の紹介は行っておりませんのでご了承ください。

免責について
掲載された情報は、ご自身の判断と責任の元でご利用になられるもので、もし、掲載された情報をご利用になられた結果、不都合等が発生した場合でも、回答者や当サイトの運営者には一切の責任が発生しないことをご了承ください。