精子数と自然妊娠の可能性について

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精子数と自然妊娠の可能性について

結婚して3年になります。
現在中国で暮らしておりまして、日本での不妊治療をうけることはできない状況です。
夫は47歳で、二年半前の精液検査で、精子の数が約1000万でした。
不妊治療を専門に扱っているクリニックでは、自然妊娠はほぼ不可能という診断でした。
ビタミン剤を勧められましたが、夫が拒否したため、いままで特に不妊治療はしてありません。
しかし、今年の4月に生理が遅れ、妊娠検査薬を試してみたところ、妊娠判定がでました。
上海の産婦人科で診てもらったところ、血液検査の結果、すでに胎児は活動を停止していて、もうじき生理がくると、診断されました。化学妊娠、流産だったようです。
ということは、これから私たち夫婦に自然妊娠の可能性があり、今後出産の可能性もあるということなのでしょうか?
夫が、ビタミン剤などの、サプリを摂取した方が妊娠の可能性が高くなるということでしょうか?
どうかご返答、お願いいたします。

お名前:なお  性別:女性  年齢:29
結婚歴:3年  不妊期間:3年0ヶ月  不妊治療期間:0年0ヶ月
これまでに受けた検査:ホルモン検査/精液検査(ご主人)/卵管通気・通水/子宮卵管造影/子宮内膜検査/腹腔鏡検査  これまでに受けた治療:なし

Answer【回 答】妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)

精子濃度はあくまで妊娠させる力を測る目安の1つにしか過ぎず、決して絶対的なものではありません

男性の精液の精子濃度については、一般には、精液1cc中に精子が、4,000万個以上が正常とされているようです。

そして、2,000万個以上であれば、やや少ないものの正常な範囲内で、不妊期間が長くなれば、人工授精の適用になります。

1,000万~2,000万になると、すぐに人工授精、1,000万以下になると体外受精の適用とされています。

ただし、男性の精液の状態は、決して、一定ではなく、ストレスや体調、その他の要因で変化するのが普通です。

ですから、一度の検査結果だけで、判断するのは早計です。

そして、精子濃度はあくまで妊娠させる力を測る目安の1つにしか過ぎず、上記の評価も決して絶対的なものではありません。

実際のところ、専門家でも評価基準については意見の分かれるところですが、参考になる調査報告があります。

それは、自然妊娠による(不妊治療は受けていない)妊娠16週以降のパートナーを持つ、20~40歳の男性359人の精液を調べたところ、精子濃度の平均値は1ml当たり1億2千万個と高い数値なのですが、最小値は1ml当たり50万個、WHOの基準値の2000万個に満たない例は359例中27例もあったそうです。
そして、精子運動率は、同基準値に満たない例は、359例中48例です。

この調査結果は、例え、正常範囲に満たない検査結果が出たとしても、それが則ち妊娠させることが出来ないわけではないことを実証しています。

精液検査から2年半も経過していること、化学妊娠が確認されたことから、今後、自然妊娠できる可能性は否定できないのではないでしょうか?

また、抗酸化ビタミンは精子濃度を高めるとの報告は多数なされています。

ただし、その程度にもよりますし、個人差も大きいようです。

バランスのよい食事や適度な運動を心がけたり、あと、ストレスの影響などにも留意することも大切なことです。

うまくいくことをお祈りしています。

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