男性の精液の精子濃度については、一般には、精液1cc中に精子が、4,000万個以上が正常とされているようです。
そして、2,000万個以上であれば、やや少ないものの正常な範囲内で、不妊期間が長くなれば、人工授精の適用になります。
1,000万~2,000万になると、すぐに人工授精、1,000万以下になると体外受精の適用とされています。
ただし、男性の精液の状態は、決して、一定ではなく、ストレスや体調、その他の要因で変化するのが普通です。
ですから、一度の検査結果だけで、判断するのは早計です。
そして、精子濃度はあくまで妊娠させる力を測る目安の1つにしか過ぎず、上記の評価も決して絶対的なものではありません。
実際のところ、専門家でも評価基準については意見の分かれるところですが、参考になる調査報告があります。
それは、自然妊娠による(不妊治療は受けていない)妊娠16週以降のパートナーを持つ、20~40歳の男性359人の精液を調べたところ、精子濃度の平均値は1ml当たり1億2千万個と高い数値なのですが、最小値は1ml当たり50万個、WHOの基準値の2000万個に満たない例は359例中27例もあったそうです。
そして、精子運動率は、同基準値に満たない例は、359例中48例です。
この調査結果は、例え、正常範囲に満たない検査結果が出たとしても、それが則ち妊娠させることが出来ないわけではないことを実証しています。
精液検査から2年半も経過していること、化学妊娠が確認されたことから、今後、自然妊娠できる可能性は否定できないのではないでしょうか?
また、抗酸化ビタミンは精子濃度を高めるとの報告は多数なされています。
ただし、その程度にもよりますし、個人差も大きいようです。
バランスのよい食事や適度な運動を心がけたり、あと、ストレスの影響などにも留意することも大切なことです。
うまくいくことをお祈りしています。