不妊の原因は女性側、男性側、半々とされています。ところが、不妊治療に携わる医師のほとんどは女性不妊の専門家で男性不妊の専門家は非常に少ないため、地域によっては適切な診療や治療が受けることが困難な状況にあります。そのため、男性側に原因がある場合はカップルが自ら正しい情報を得て、治療環境を求めることが大切です。そのために読んておきたい本です。
患者側が適切な治療環境を求めるために
男性不妊と一口に言っても、体調やストレスなどで、たまたま、精液検査が悪かったというケースから、全く精子がつくられていない無精子症まで、その原因や程度は多岐に渡ります。
軽度の男性不妊であれば、たとえば、抗酸化サプリメントや漢方、生活習慣の改善、そして、女性に人工授精や体外受精、顕微授精を行うことで解決できるかもしれません。
ところが、もしも、治療が必要な疾患が隠れていた場合、男性側に治療を施さなければ妊娠を目指すことはできないような場合は、やはり、「最初に」男性不妊を専門とする泌尿器科医に診療を受けることがとても大切になってきます。
なせなら、誤った治療方針や方法のもとで不妊治療が進められると、後々、取り返しのつかないことになってしまうとも限らないからです。たとえば、無為な時間が過ぎてしまうこと、男性側への誤った、もしくは、医療レベルの低い治療が施されるようなこと、です。
そのような状況に陥らないためにも、カップル、自ら正しい情報に接し、そいて、自らで適切な治療環境を求めることが必須です。
この本は、現在、女性と男性が同時に治療が受けられる施設、リプロダクション大阪のCEOとして男性不妊の治療にあたっている石川智基先生によって書かれた本です。
男性不妊と診断されたカップルが、まずは、読むべき本です。
ただし、2011年に出版された本ですので、助成金関係は当時に比べると、現在は男性の手術にも適応されるようになったりと変わっています。そこは最新の情報を得ておく必要があります。
(推薦者: 細川忠宏)