編集長コラム

細川 忠宏

妊娠法ではなく、妊娠体質

2007年12月16日

岐阜県のIさんから、不妊サバイバルガイドの記事についてメールをいただきました。

一部を抜粋させていただきます。

---[Iさんからのメールの一部ここから]-------------------------------

<中略>

不妊サバイバルガイドを読みました。

> なぜ、自分たちは妊娠できないのか?

> 何が、悪いのか、
> 何か、知らずに、悪いことをしたからなのか、
> または、何か、大切なことをしなかったからなのか、
> さらには、自分には、その資格がないのだろうか・・・、
> 不妊期間が長くなれば、なるほど、
> いろいろな感覚に囚われるかもしれません。

ドキッとしました。
全く、私のことを言われているようで・・・。

特に、"何か、知らずに、悪いことをしたからなのか"、
"何か、大切なことをしなかったからなのか"というところ。

何をどうすれば妊娠出来るのかについて、
それはもう、必死で、情報を集めましたよ。

でも、それでも、やっぱり、妊娠しない・・・。

情報収集にもっと精を出すと同時に、
もしかしたら、これだけやってもダメなのは、
きっと、自分の身体がポンコツだということ?って、
だんだん疑う気持ちが強くなってたんですね。

でも、この記事で、頭の整理ができたかもしれません。

<中略>

---[Iさんからのメールの一部ここまで]-------------------------------

"食べていいもの、悪いもの"から、例えば、セックスの方法や行為後や高温期の過ごし方など、"やっていいこと、悪いこと"に至るまで、自分たちのやることなすことを、つい、妊娠にプラスかマイナスかという目で見てしまうということですね。

なんていうか、ちょっとした強迫観念に囚われてしまうことは、意外にも、少なくないのかもしれません。

もちろん、授かるためには、努力は惜しみたくないという気持ちは分かりますし、そんな考え方は、決して、間違っているとは思いません。

喫煙のように、マイナスになることが明らかなものは、それはもう、止めるに越したことはないでしょう。

また、程度の問題でもあるのでしょう。

ところが、そもそも、物事を妊娠にプラスかマイナスかで二分してしまう、そんな"世界観"に無理があるように思えてならないのです。

なぜなら、妊娠に至った方々の経緯をお伺いしていると、何が妊娠にプラスになって、何がマイナスになるのかなんて、全く、一概には言えないからです。

こうすれば必ず妊娠出来るという"必殺技"は存在しないわけです。

些細な日常の行動にこだわるのは、受験で言えば、試験当日に、鉛筆の持ち方にこだわるようなものかもしれません。
言うまでもなく、大切なことは、本番で、鉛筆の持ち方を工夫することよりも、それまでに、効果的な方法で勉強をしたかどうかですよね。

同様に、妊娠する方法を知って、実践したからといって、必ずしも、妊娠出来るとは限りません。

大切なことは、授かる方法よりも、授かる体質ではないかと思うのです。

つまり、自分たちのココロやカラダを、日頃から"妊娠体質"にしておくことです。

言い換えれば、小手先で表面的な方法よりも、日頃の習慣が大切だということです。

絶対的な方法論が存在しないのにもかかわらず、方法に過度に期待し、頼ることは、かえって、ストレスを増大させてしまいかねません。妊娠にプラスな方法にこだわるあまりに、かえって、大きなマイナスを招いてしまっては、元も子もありません。

私たちは、2007年のさまざまな経験から、妊娠しやすいカラダづくりとは、「カラダを妊娠体質にする」ことだと確信しました。

あと2週間でスタートする2008年の私たちのテーマは、皆さんのココロやカラダを妊娠体質に変える、また、皆さんのココロやカラダの妊娠体質を強化するためのお手伝いです。