編集長コラム

細川 忠宏

うまくいく生活習慣改善のコツを考える

2015年11月02日

妊娠しやすいカラダづくりとは、結局、生活習慣の改善です。

自分自身が健康で気持ちよく生活できるような状態(体内環境)こそが、新しい命にとって最適な成育環境であるはずだからです。

たくさんの情報でアタマをいっぱいにしても、カラダの中の環境が整わなければ意味がありません。

ところが、生活習慣の改善と言っても、ほとんど、言うは易し行うは難しの代表選手で、全く簡単ではありません。

そこで、少しでもうまくいく確率を高めるための策を考えてみたいと思います。ただし、個人的な経験をもとにしたものであることを予めお断りしておきます。

━ 動機

モチベーションが最も大切だと思います。なぜ、やるのか、どこまで腑に落ちているのか、納得できているのか、大げさかもしれませんが、本気かどうか、です。

妊娠した知り合いがやっていたからとか、本やサイトで紹介されていたからとか、また、たとえ、先生に言われたからといっても、やっぱり、弱いと思います。

それをやることにどんな意味があるのか、どんなメリットがあるのかについての理解を深め、そして、大切なことは自分が納得して取り組むほうが長続きしやすいと思います。そういう意味では妊娠のことだけでなく、カラダの生理のことも多少は勉強する必要があるかもしれません。

━ 生活習慣の入れ替え

あらたに取り組んだり、なにかをやめ(我慢し)たりするのではなく、これまでの習慣を入れ替えるような計画を立てるのがいいと思います。

1日24時間、ただでさえ、忙しくしている中で、追加するのは簡単でがありません。ていうか、物理的に無理です。

また、それまで続けてきた習慣には「根拠」があるはずです。たとえば、好きだからとか、楽だからとか、です。そんな習慣をやめることは我慢することになり、実現性が低くなります。

ですから、追加したり、我慢したりするのではなく「入れ替え」るという発想で計画を立ててみてはいかがでしょうか。

━ 環境をつくる

続くか続かないかは、決して、意志の強い弱いではなく、環境があるかないか、だと考えたいと思います。言い換えると、頑張らなくても続くような工夫をいっぱいするということです。

たとえば、甘いものを控えることを習慣化するには、家の中から甘いものを一掃し、その代わりにナッツやヨーグルトなどを用意するようにします。

また、朝、起床後のウォーキングを習慣化するために、そのためのウェア一式をベッドサイドに、必ず、用意しておくようにするとかです。

そして、仲間づくりも大切かもしれません。

妊活仲間ということではなく、習慣化しようとすることを一緒に取り組み、励みになるような仲間です。

さらには、周囲に宣言することは違う意味で環境づくりになると思います。

━ ストイックにならない

目的は、休みなく、完璧にやり遂げることではなく、体内環境を整えることです。

生活習慣と生殖機能の関連は、あくまで、確率論であって、ゼロか、100か、ではありません。

スケジュール表に○を揃えることが目的化してしまうのは本末転倒です。

━ 精神的、肉体的気持ちよさと喜び

最終的には意識しなくても続くようになるはずです。つまり、習慣化というのは、今からこれをやろうとしてやるのではなく、気がついてたらやっていたという状態になるということです。

毎朝の通勤では、どの駅で乗り換えて、なんてことを意識せずともそうしています。たまに違うところに行く時でも「いつもの」電車に間違えて乗ってしまうことがよくあります。

いちいち、意識して選択しなくても無意識にそうしている、それこそが習慣化です。

そして、生活習慣の改善には、必ず、精神的、肉体的な気持ちよさが伴うはずです。

もしも、気持ちよさが伴わない、それどころか、いつまでたっても苦痛しか伴わないのであれば、改善内容や取り組み方を修正したほうがよいかもしれません。