曇り時々雨、のち晴れますように

小倉 智子

30歳は若い?

2019年04月08日

こんにちは。

4月に入り、桜も散り始めましたね。
でも、寒い日々もあり、
体調管理が難しいですよね。

さて、今回は年齢について。

不妊治療を始めると、
本当に年齢が気になります。
数字にとても敏感です。

ひとつには治療の内容が年齢を利用したデータが非常に多く、
現段階では、年齢があがれば、妊娠、出産は難しくなる、という見解が多いからです。

あとは、やはり各個人の中で、
〇歳までには出産したい、子供が二人欲しい、など
自分の中の人生設計の目安にしていることも多いからです。

あまりにも敏感で、
40歳まで治療する、と38歳の時に決めたのですが、
当初は、40歳の誕生日まで、
のつもりでしたが、誕生日が近づくと、
40歳になった年の年末まで、に延長され、
年末が近づくと、
41歳の誕生日まで、に延長。
だって、それまでは40歳だから、と自分に「言い訳」し、
40歳、という数字にこだわる方も、結構いらっしゃいます。

一方で、
30歳の方が不妊治療を始めるとすると、
だいたい、若いからまだ大丈夫、と周囲からは言われますし、
医療機関ですら、同じように言うことがあります。

実際、不妊治療をされている方の平均年齢よりは低いのですが、
でも、本人は子供が欲しいと思っているのに、
なかなか授からない、不妊かもしれない、
と思って診察に来ているのに、
「若い」から大丈夫、
と言われると、モヤモヤしてしまいます。

上記したように、年齢があがると妊娠しにくい、というデータはあります。
だからと言って、若いから絶対妊娠するわけではないのです。
むしろ、「若い」のに妊娠しない辛さもあるのです。

勿論40歳の方が30歳の方を見かけたら、
なんて羨ましいの!
私もあと10年若ければ絶対に妊娠できるのに!って
思うでしょう。
それはそれでいいのです。
ご自身の10年前であれば、
その可能性はあったかもしれないので。

でも、自分ではない30歳の方は、
30歳でも妊娠しないなんらかの理由はあり、
中には深刻な理由(早発閉経、ロキタンスキー症候群など)もあって
40歳の方よりも実子を授かる可能性が低い場合も少なくありません。

そのような方々の心のケアも、
必要だなあ、と思うのですが、
なかなか現状では、
カルテに書いてある年齢だけで判断してしまうことも多いようで、
(勿論、早発閉経、ロキタンスキー症候群なら医療機関も深刻になりますが・・・)
「若い」方たちの心のケアはなかなかできていないような気がします。

どのような方であっても
お子さんが欲しいけど授からない、
という思いは同じで、
年齢によるデータは勿論あるけれど、
お一人お一人の、
お子さんが欲しい気持ちをどこかで受け止めてもらえるような環境ができればいいなと思っています。