こんにちは
毎年この時期はつつじが咲きます
私のカウンセリングルームの郵便物チェックをした帰りに
満開になっているのを見つけてパチリ。
郵便物チェック、必要、ですよね・・・外出、許されますよね
今年は桜から、花をめでることがむずかしくなり、
これからたくさんの植物の息吹を感じられるのに、
とても残念ですが、
世界中の人が当事者となりました。
自分の行動が世界に関わる、
世界はつながっていることを意識できれば、と思います。
さて、今回は今できること③
むしろ、今だからやらないと!③生殖物語の書き換え、
をお伝えします。
生殖物語の書き換えはブログでもちょこちょこ書いておりますが、
今、まさに世界中の人々が全員書き換えを強いられています。
不妊経験者じゃなくても?
独身の人も?子供も?年配の方も?
と思われるかもしれませんが、
はい、そうです。
生殖物語、これは自分のもつ理想の家族のイメージです。
ですから、不妊を経験している方、された方はその書き換えが必要となります。
思った通りの家族を作れない、だから治療をするのか、
夫婦二人の子供いない家族を生きていくのか、
養子を迎えるのか、
などなど。
不妊を経験していない方も、同様に生殖物語はあり、
今このコロナウィルスの感染拡大により、
これから家族をもつことへの大きな不安、予測できない未来、
そもそも自分の命すらどうなるのかわからない気持ちになるので、
生殖物語の書き換え、が行われている可能性があります。
それは小さな子供が自分が大人になって結婚して子供を産む、ということが「普通」と思えなくなったり、
年配の方が孫を楽しみにしていたが、その日まで自分は健康でいられるだろうか、と心配したり。
これも、生殖物語の書き換えを促します。
不妊を経験していない夫婦、独身の方、子供や年配の方、
はこの書き換えは切羽詰まったものではないかもしれませんが、
自然妊娠が可能な夫婦でも、二人目、三人目を考えていたが、
今の状況で妊娠することの難しさを感じれば、
思い描がいていた家族像を変更せざるを得ないかもしれません。
でも、やはり現在治療中の方の生殖物語の書き換えについては、
そもそも今頑張って書き替えていたのに、
コロナウィルスの影響でさらに書き換えを強いられ、
本当に、本当に、お辛いと思います。
理不尽ですよね。
なんで自分達だけ?
そんなに悪いことをした?
なんとかならないの?
そういうお気持ちになると思います。
それがとても自然です。
でも、その疑問に誰も答えることはできず、
誰の責任でもないことがわかるだけに、
いつまでのその疑問で苦しんでいるのも、辛いのではないかと思います。
そこで生殖物語の書き換え、
これを行うことで、実はこれも辛い作業なのですが、
理不尽なウィルスと戦うよりは心に力を与えてくれる作業になると思います。
生殖物語の書き換えについては詳しく書いたことがありますが、
簡単に言えば、今望んでいる家族のイメージは叶うことが難しいことを受け止め、
それを十分に悲しみ、
でも、次に望んでいるイメージ、あるいは叶いそうな理想像を模索することです。
自分は妊娠したいのか、
産みたいのか、
育てたいのか。
遺伝は大事なのか、
そもそもなぜ子供が欲しいのか?
たとえば今体外受精をして2個の胚盤胞があり、
最初の1個を移植の予定だったが、今は延期中。年内に移植できなければ来年40歳になり、
出産は41歳になるかもしれない・・・
二人目も欲しいと思っていたが、その時には43歳とか44歳。
夫は現在50歳自営業で今、収入が激減している・・・
2年前に結婚し治療を始める前は子供は絶対欲しいし、できれば兄弟を作りたいと思っていた。
そうすることで、友人たちと肩を並べられるし、義理の両親の期待にもこたえられる。
でも、本当に子供が欲しいかどうか考えたことはなかったし、
先のみえない状況が現実に起こっている今、子供を育てることだけが本当に幸せとは言い切れない。
移植はしたいが、延期を焦ったり、二人目も!と思うよりは、
もしかすると夫婦二人の生活があることを意識して、毎日を過ごした方が今は楽かもしれない。
のような書き換え。
勿論、こんなに簡単には考えは変えられません。
だって、生殖物語は自分が2,3歳のときからはぐくんできた物語ですから!
ずっと心にあった物語をたった10分で書きかえられるはずはないのです。
でも、コツはあります。
それが、前回と前々回のブログで紹介した、
今できること、です!
体重管理が?
片付けが?
と思うと思いますが、そうなんですよ~
体重管理でなくてもいいのですが、
何か明確に管理、コントロールできることがあることが大事です。
毎日必ず夜11時に寝る、とか、
週に1回はネット検索しない日を作る、とか。
というのは、自分で管理、コントロールできることがあると、
妊娠のようなコントロールできない無力感を和らげます。
自分の努力でできることの喜びを感じると、
努力してもできないことの受け入れを促してくれます。
そして片付け。
これはまさに、自分の人生が必要なものは何?不要なものは何?
の判断力を高めてくれます。
家の片付けができればいいのでしょうけど、
台所の調理器具、とかクローゼット、とかトランクルームとかだけでもいいので、
いるもの、いらないものを整理すると、
自分の人生のとらえ方も明確になります。
きっと必要、不要だけでは整理できないですよね。
生きていく上で必要ではないが魅力的なもの、好きなもの、
苦手、嫌いだけどあった方がいいって頭でわかっているもの、
などなど。
そういう思考や気持ちが、生殖物語の書き換えの上で参考になります
曇り時々雨、のち晴れますように
小倉 智子
今できること(3)生殖物語の書き換え
2020年04月27日