こんにちは、心理士の小倉です。
最近、実は私も不妊治療してたの、と語ってくださる方が増えたように思います。
不妊治療をしていたことを話せる社会になったのもありますし、
カウンセラーとしては、やはり当時はとても孤独だったが、
今は子供も授かったし、
今なら当時のことを話せるような気持ちになったのかな、と想像しています。
そう、私も不妊治療していたの、と語るのは
お子さんが授かった方が圧倒的に多いです。
お子さんがいない方が自ら不妊治療したけど授からなかった、と語る場面は
まだまだ少ないように思います。
そして、最近のカウンセリングで聞かれるのは
以前不妊治療をしていると言っていた人に子供が授かったんだけども、
不妊治療をしていたことを忘れたのではないか、と思える言動があって
戸惑っている、傷ついている、ということ。
私の想像ですが、
不妊の辛さはとても深く、忘れることはないと思います。
ただ、不妊治療をしてすぐに子供が授かった場合、
その方の辛さの深さ、は繰り返し子供が授からない経験をした人より「浅い」のかもしれません。
繰り返し、妊娠していない、生理が来る、流産になることを経験している人(カップル)の
辛さ、傷つき、悲しみは本当に深く、
さらにそれぞれの背景があるだけに
なかなか周囲に理解、共感してもらえない状況ではあります。
そんな中で、同じ「不妊」を経験したといっても
どうしても違いが出てくるでしょう。
それでも、不妊であろうとなんであろうと、
それこそパラリンピックを観ているとどんな人に対しても思いやることができれば
相手を傷つけることは最小限にとどめることができると思うのです。