ドクターにインタビュー
vol.02
妊娠しやすい夫婦生活とは?~タイミング法にまつわる誤解を正す
辰巳 賢一 先生(梅ヶ丘産婦人科院長)
【6】自分たちで実践する正しいタイミング法とは?
- 細川)
- これまでのお話しで妊娠しやすい夫婦生活について、正しく理解できたと思います。それでは、最後に、タイミング法についてのアドバイスをお願いいたします。
- Dr.)
- 分かりました。もしも、月経周期が規則正しい女性であれば、月経終了頃から、毎日、もしくは、1日おきに性交するのがよいでしょう。
- 細川)
- 生理が終わった頃から毎日か1日おきに、ということですね。
- Dr.)
- また、月経周期が不順な女性であれば、頸管粘液の量が増え、透明になり、つるつるしだしたら、毎日か、1日おきに性交するのがよいでしょうね。
- 細川)
- 頸管粘液の量や粘度の変化を目安にするということですね。いずれの場合でも、妊娠しやすい時期を狙うというよりも、性交の回数を多くするということがポイントですね。
- Dr.)
- そうです。排卵日を正確に特定することは難しいところがありますし、そもそも、排卵日にはすでに妊娠率は低下しているわけです。
- 細川)
- はい。
- Dr.)
- それよりも、回数を多くするほうが得策でしょう。一方、パートナーである男性にとっても、「この日に」と決められるとプレッシャーになってうまくいかなくなるということがよくあります。男性にはデリケートなところがあることも理解しておいて欲しいですね。
- 細川)
- タイミング指導がきっかけで射精障害や勃起障害を招いてしまうこともあるようですね。
- Dr.)
- はい。どうしても性交の回数が少ないというカップルは、 排卵検査薬を使ってみるのもいいでしょう。
ドクターに訊く
ドクターにインタビュー
- 第25回 精索静脈瘤と男性不妊 〜精子の質を高めてパートナーの治療成績の改善を図る
- 第24回 子宮内膜症と不妊治療
- 第23回 納得のいく選択や決断のための“情報共有”について考える
- 第22回 老化促進物質AGEをターゲットにした不妊治療
- 第21回 不育症を正しく理解する~不妊症と不育症はひと続き
- 第20回 栄養と妊娠力
- 第19回 40代の不妊治療について考える
- 第18回 不妊治療の終結について考える
- 第17回 栄養と生殖機能の関連研究の第一人者に聞く
- 第15回 オーダーメイドの不妊治療とは?~あるべき不妊治療を考える
- 第14回 30代後半、40代からの不妊治療
- 第13回 不妊治療には、なぜ、“対話と物語”が大切なのか?
- 第12回 妊娠前からの食生活が子どもの一生の体質をつくる
- 第11回 妊娠しやすい思考ってあるのでしょうか?
- 第10回 クラミジア感染症と不妊 ~検査と治療についての正しい知識
- 第09回 ストレスフリーの不妊治療を目指して
- 第08回 体が本来持っている妊娠する力を取り戻す
- 第07回 酸化ストレスと男性不妊
- 第06回 質のよい卵を育むための生活習慣
- 第05回 不妊治療でなかなかよい結果が得られないとき
- 第04回 体外受精の後悔しない病院選びについて
- 第03回 ちゃんと知っておきたい薬のこと
- 第02回 妊娠しやすい夫婦生活とは?
- 第01回 不妊予防という考え方