何事も前向きに捉え、毎日を大切に生きれば

06.09.22

お名前  にーみゃさん 性別  女性 年齢  38歳 結婚歴  6年5ヶ月
不妊期間 6年2ヶ月 不妊治療期間 4年8ヶ月

妊娠に至った治療内容

内膜症治療薬のボンゾール服用後暫くして内膜を整えた後、子宮内調整の為の人工授精後に先生の勧めで鍼をし、5ABの凍結胚盤胞を移植。
移植直前にはアロママッサージを受けました。

妊娠に至った経緯

初めに卵管造影をしたところ、左卵管が詰まっていると言われ、半年間にタイミング法から人工授精へ。

その後一旦治療を止め、自然に任せていましたが、再開時の検査で両方の卵管が細くなっているというので、FT法で卵管を広げる手術をしました。
術後に医師から「卵管内の繊毛が少ないので受精卵が動かないのでは」と言われ、人工授精を暫くやってダメなら体外受精をと勧められたものの、主人が同意せず、そうこうするうち、地方への転勤話が持ち上がり、私の年齢も37歳になったことから、転勤前に不妊専門クリニックで体外受精をしてみようといざクリニックで診てもらった所、子宮内膜の着床に必要な箇所にポリープが見つかり、切除。
転勤後、約2時間かけて通いながら体外受精でG1、G2の初期胚を戻して失敗。
残り1つは胚盤胞までいったので凍結。

2回目は凍結胚盤胞移植を勧められましたが、主人が凍結胚使用に疑問を持ったため、再度採卵からスタート。
ところが採卵前に主人が健診で慢性骨髄性白血病(CML)と診断され、グリベックという分子標的薬を投与されることに。
幸い、精子に薬の影響が出るのが2ヶ月後ということで、受精時に投薬後の新鮮精子を用い、顕微授精の末、二段階移植をするも、失敗。
ちなみにこのときはG3胚が殆ど(精子保存は投薬前にしました)。
この後、主人の血液状態が安定するまで治療を休止。  

7ヶ月後、治療再開。
2回とも良好胚を移植してダメだったので、先生から内膜症の詳しい検査を勧められマーカー検査をした所、CA値が12と高かったためボンゾールを1ヶ月服用。(この薬の投薬後に移植をして着床したケースがあるというので)
その後、バイアグラ膣錠などで内膜を整え、昨年1回目の時の凍結胚盤胞を移植、着床。

妊娠しやすいカラダづくりのために実行したこと

シャンプーは界面活性剤不使用のものを使い、たまに中将湯を飲んだりしていました。
食べ物の好き嫌いはなかったので、食養生は移植2回目までは特にしていませんでしたが、主人の発病後は免疫力を強める食材を使い、食事の品数を増やし、葉酸タブレットを毎日服用。
主人の病への不安がストレスになっているのを感じ、ハリウッドヨガの教室に3回目の移植までの半年間、通いました。
このときヨガの先生から左の骨盤が歪んでると言われ、カンタンな骨盤体操もするように。
ヨガの影響で代謝機能に興味を持ち、お風呂にゲルマ温浴器を入れたり硬水を飲んだりもしました。
移植後はずっとゲルマシルクの腹巻をしていました。

不妊改善中の方へひと言

まずは鍼をお勧めします。
3回目の移植時に初めて鍼を経験しましたが、施術直後はブラのホックが止められない位完全に身体の力が抜けて、本当にリラックスできて内膜も厚くなりました。

体外受精に躊躇されている方は、受精テストのつもりで一度やってみる事をお勧めします。
病や事故でやりたくても出来なくなる場合だってあるのですから。

研究熱心な先生との出会いも大切かと思います。
転院したクリニックの先生は米国帰りで色々方法を考え、主人の病が発覚した時は、元々勤めてらした総合病院(初めに私が通っていた病院)の血液内科の先生に連絡をして、薬の影響を聞いてくれました。(結果、病気そのものは遺伝しないが、マウスにおいて睾丸の小さい子が産まれるというデータがあると教えてもらいました)
先生が鍼を勧めたのも、同じような着床障害の方が成功したからでしたし、2回目の受精時に使った精子を気を利かせて凍結して下さったおかげで、3度目移植の人工授精時はおおいに助かりました。

不妊とは関係ないかもしれませんが、最後の移植の4ヶ月前にピロリ菌退治をしました。
初めの抗生物質が効かず、2回目に服用したのはクラミジア治療にも使われるものでした。
ピロリ菌と不妊が相関するかどうかはわかりませんが、治療でホルモン剤を使う以上、ガンにつながるリスクは極力減らした方が良いと思います。

その他、ご自由に

幸い、主人は入院することなく投薬のみで寛解を迎え、薬の副作用も少なく安定した生活を送っています。
主人のCML発症は、私にとって食生活を見直すきっかけとなりました。
減塩、煮物を増やし、副作用のむくみをとるのにデトックス効果の高いものや身体を温める食材を使用。
それらが知らないうちに着床しやすい体質を作ったのかも知れません。

あと、これも関係ないかもしれませんが、主人が発病を義父母に告げた時、お墓を直してくれるよう義父に頼みました。
そのお墓は義父が一度建てたものの、区画整理時に義父が土地に居なかったことから義父の建てた墓だけが低くなり、雨が降れば墓が水浸しになるという酷いものでした。さすがの義父も息子の発病でやる気になり、抽選にも当たってこの春に墓を移転。
新墓を巻く白いサラシを腹帯にすると先祖が守ってくれると聞き、他にヨメは居なかったので早速もらいうけました。 
今度は成功するかも、と嬉しくなったのを覚えています。精神にも栄養をもらえたのでしょう。

生殖医療は日々進化しています。
何事も前向きに捉え、毎日を大切に生きれば必ず報われると思います。
皆さんにも、早くコウノトリが訪れますように・・・。

編集室より

おめでとうございます!

妊娠に至るプロセスは、複雑で、心の状態も含めて、多くの要素が影響し合っているもののようですから、決して、これさえ、やればOKとか、全てを他力本願だけでうまくいくという世界ではないのかもしれませんね。

有能な先生と出会い、アドバイスや最先端の治療を受けること、バランスがとれた食生活を心がけること、食材を選ぶこと、必要なサプリメントを摂ること、有害な物質を出来る限り、遠ざけること、鍼灸やアロママッサージ、ヨガ等で体や心の状態をととのえること、ご主人と心をあわせ、よく話しあい、相談し、自分たちらしい判断や選択をすること、先祖を敬い、感謝すること、精神に栄養をいただくいこと、そして、それらのことを、一言で言い表せば、「何事も前向きに捉え、毎日を大切に生きる」ということになるのでしょうか。

体の状態、心の状態、心の持ち方、全てが、繋がっていることがよくわかりました。

貴重な経験をお伝え頂き、本当に、ありがとうございました。