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□■□■□ 2003年09月20日発行
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□■□ ◆妊娠しやすいカラダづくり◆
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◇ 《毎週土曜日配信》 VOL.003
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http://www.nature-g.com
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》》》》》》》「自然療法による不妊改善」が、テーマです《《《《《《《
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受精→着床→妊娠はとても複雑な過程をたどります。このプロセスのどこ
かがうまくいかなくなると、なかなか妊娠出来ません。不妊症になるおそれ
があります。
まずはこの状態を病気と捉えずに、たまたま、うまくいかないところを自
然な療法によって、本来、私たちに備わっている生殖能力を取り戻すことに
チャレンジすることを、私たちは応援させて頂きたいと考えています。
皆さんからのご感想、ご意見、または不妊改善に関するご相談や体験談等
をお寄せ下さい。お待ちしています。下記メールアドレス宛にお送り下さい。
◆メールアドレス:info@nature-g.com
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皆さん、今日は。購読ありがとうございます。また、この号から購読を始
められた方、よろしくお願いいたします。
先週号には、創刊号にも増して、沢山のメールを頂きました。取りあえず
お返事は何とか書きました。およそ1週間かかりました。どれも、皆さん現
在進行形で悩んでいたり、取り組んでいらっしゃいますから、当然のことな
がら真剣さがひしひし伝わってきます。取りあえずなんていい加減な返事も
書けないので、直ぐにお返事出来なかった方には申し訳なく思っています。
今後、貴重なご意見や感想、体験談を上手く皆さんにご紹介していけるよう
な仕組みを作っていくことを考えています。
さて、今週は「妊娠する力」を左右するものの第2回目です。
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「妊娠する力」を左右するもの
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お酒、タバコ、薬です。お酒やタバコは嗜好品として、ほどほどにしなけ
れば健康を害してしまうことは誰でも知っています。特にタバコはこの頃は
ますます悪者扱いの度がエスカレートしている感じがします。
妊娠力というものを考えるのであれば、お酒やタバコ等の影響に関するこ
れまでの研究や調査結果は知っておくべきでしょう。
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妊娠力を左右するもの 《その2》 アルコール、タバコ、薬
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妊婦が喫煙したり、お酒を飲んだりするのはお腹の赤ちゃんには有害であ
ることは誰でもご存知だと思います。ところが、タバコやお酒が妊娠力を低
下させ、妊娠の妨げになることを認識されている方はそう多くないようです。
妊娠すれば止めればいいや、という考えをされてる方がいらっしゃいました
ら、今直ぐに改めるべきです。
ただ、これまでのヘビースモーカーで、お酒も大好きであったからといっ
てはさほど心配することはありません。喫煙や飲酒の妊娠への悪影響は尾を
引くものではないようです。禁煙し、お酒を控えれば、直ちに妊娠力は向上
し、元通りになるそうです。
ですから、まずは、禁酒禁煙を実行することです!
何も一生続ける必要はありません。男性はパートナーが妊娠するまで、女
性は出産し、授乳を終えるまでは、と言うことになります。
※お二人ともお酒もタバコもやらないという方々には今週は全く参考になり
ません。ごめんなさい。
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アルコールの受胎能力への影響
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調査によりますと(1)、男性にとって、お酒を飲むことは精子の数が減
少し、精子の奇形を増やし、運動率を低下させる恐れがあります。お酒を飲
むことでテストステロン(男性ホルモン)の生成、分泌のされるメカニズム
に変調が起き、ホルモンレベルに影響を及ぼします(2)。それは、お酒を
大量に飲むことで、過剰なホルモンを処理する臓器である肝臓の働きに影響
を及ぼすからです。その結果、女性ホルモン(女性に男性ホルモンの分泌が
あるように、男性にも女性ホルモンの分泌があります)の分泌が増え、女性
ホルモンは精子の造成能力を低下させてしまうというメカニズムなのです。
さらに、アルコールは男性の妊娠させる能力にとって最も重要なミネラル
の一つである亜鉛の吸収を妨げます。亜鉛は精液中に高濃度に見られます。
健康な精子造成のためには、亜鉛が不可欠なのです。もしも、亜鉛が不足し
てしまいますと、精子数は減少します(3)。
また、ある研究によりますと大量のお酒を飲む女性は、月経が不順になり、
排卵障害が起こり、なかなか妊娠しづらくなる恐れがあるという報告がなさ
れています(4)。
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受胎能力に影響を及ぼす飲酒量について
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430名の女性を対象にした調査研究によりますと、1週間にワイン5杯
(ビール中瓶4本、日本酒4合)以上飲むと受胎能力に影響を及ぼすことが
明らかになりました。半年間の調査を通して、飲酒量がそれ以下の女性に比
べると、妊娠率は2分の1でした。この調査研究は「ブリティッシュメディ
カルジャーナル」に発表され、女性は妊娠を意識してからは、酒を控えるべ
きであると結論づけています(5)。
女性の飲酒は受胎能力を低下させ、大量に飲むほど妊娠しにくくなるよう
です(6)。
さらに研究は、飲酒と流産の関係をも明らかにしています。毎日、お酒を
飲む習慣のある女性は、全く飲まない女性に比べて、流産の確率が2.5倍
以上にもなります(7)。そして、そこに喫煙の習慣が加わることで流産の
確率は、なんと4倍以上にも跳ね上がっています。
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タバコの受胎能力への影響
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タバコが健康の及ぼす影響については、いまや衆知の事実となりました。
ところが、冒頭にもお話した通り、妊娠すれば止めようという考えで喫煙さ
れている方が驚くほど多いのもまた事実なのです。まだまだ喫煙が女性にも
男性にも受胎能力を低下させるということは知られていないように感じます。
タバコは、妊娠を意識するしないに関わらず、止めるにこしたことはありま
せん。ですから、この機会にタバコはすっぱりと止めましょう。今さらなが
らという感じもしますが、タバコ(煙り)には、4000種類以上もの化学
物質が含まれています。そのうち有害物質とされているものが、約200種
類もあるのです。
何度でも繰り返します。妊娠が発覚したら禁煙しようと考えの元でタバコ
が止められないという方、そのタバコがそもそも不妊原因となっているので
す。さらに、さらに、妊娠が発覚してからと言っても、発覚した時点では、
だいたい胎児は最低でも2週間はタバコの煙りの有害物質を浴びているので
す。
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タバコは男性不妊の原因にも
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喫煙は、男性の受胎能力をも低下させます。精子の数を減少させ、運動能
力を低下させ、精子の奇形を増やし、あなたのテストステロン(男性ホルモ
ン)レベルを低下させます。
さらに、喫煙はビタミンCの血中濃度を下げます。なんと、精液のビタミ
ンCのレベルは血中の8倍です。ビタミンCが精子の欠陥による赤ちゃんの
奇形を防止する役割を果たしているからです。しかし、ビタミンCが欠乏す
ると、精子のDNAに対する活性酸素やフリーラジカルの攻撃が増加し、精
子が変型をきたし、奇形が発生する確率が高くなります。さらに、ビタミン
Cは精子のグルタチオン・ベルオキシダーゼを増加させることによって、活
性酸素やフリーラジカルを消去し、精子の運動能力を高めます。1日にビタ
ミンC500ミリグラムを2回飲むことで男性不妊が改善され、妊娠に至っ
たという調査報告もあります(8)。
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薬の受胎能力への影響
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薬の中には、受胎能力に影響を及ぼすものがあります。もしも、病院で薬
を処方されていらのであれば、医師に相談した方が良いでしょう。
男性の精子数に影響を及ぼすだけでなしに、勃起や射精、性欲にさえも影
響が及ぶものもあります。
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参考論文
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(1)Bennet,H.S.,et al.「Brest and prostate in men who die of
cirrhosis of the liver」American Journal of Clinical Pathology,vol.20
1995:2705-12
(2)Mendelson,J.M.「Effect of alcoal on plasma testosteron and
luteinising hormone levels」Alcoholism Clinical & Experimental
Research,vol2(1978):225-58
(3)Abbasi,A.A.,et al.「Experimental zinc deficiency in man:effect
on testicular function」Journal of Laboratory and Clinical Medicine
vol.96(3)(1980):544-50
(4)Huges,J.M.,et al.「Hypothalamo-pituitary ovarian function in
thirty-one women with chronic alcoholism」Clinical Endocrinology
vol.12(1980):543-51
(5)Jensen,T.,et al.「Does moderate alcohol consumption affect
fertility? Follow-up study among couples planning first pregnancy」
British Medical Journal,vol.317(1998):505-10
(6)Hakim,R,et al.「Alcohol and caffeine consumption and decreased
fertility」Fertility and Sterility,vol70(4)(1998):632-7
(7)Kline,J.,et al.「Smoking:A risk factor for spontaneous
absortion」New England Journal of Medicine,vol.297(1977):793-6
(8)Gonzales,E.「Sperm swim singly after vitaminC therapy」Journal
of the American Medical Association,vol249(129830:2747
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読者からのメール
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冒頭でも言いましたが、先週号の内容に対して多くのメールを頂きました。
総数50数通でした。正直言って、驚きました。概ね、年齢に関すること、
それともっと具体的な内容の掲載を希望するというものだったよう思います。
そこで、実際のメールとそれに対する返信をそのまま許可を得て、ご紹介
します。
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★率直な感想をお送りします。 E・I様
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今回2回のカラダ作りを読ませていただきました。
これからの内容に、期待しています。
これは、1個人の意見というか、思ったことなのですが、私は38歳で、結
婚して、これから、子供が欲しいと思っています。
確かに、35歳というのがボーダーラインということと、、高齢は、妊娠の
可能性も低いことや、卵子も古くなってきて・・・など問題がたくさんある
というのは、避けれない問題だと自覚しています。
今回のメルマガを見て、なんか35歳以上の人は、努力しても、無理のよう
な、早く医者に行きなさいという、そんな感じを強く受けたもので、ちょっ
と、落ち込みや、寂しい思いが強くしたもので、もしかして、高齢の私のよ
うな女性が、わらをつかむような気持ちで、読んでいる他の女性もいるので
は・・・と思ったもので、素直な感想を書かせていただきました。希望的に
書かれすぎても、どうかと思いますが、少し、配慮して書いていただけると、
いいかなと・・・。
これからの内容が、なんらかの参考になればと、期待しています。
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以下は当方からの返信です。
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(途中から)
お気持ちへの配慮を欠いた書き方をしてしまい申し訳ありませんでした。
ただ、「35歳以上の人は努力しても無駄」だとは、決して考えていません。
このメールマガジンを始めた一番の動機は、
間違った認識や感傷的な気持ちによって妊娠まで遠回りしたり、
不必要な不妊治療に時間とお金を使い、
肉体的、精神的苦痛を味わっている
多くのケースを私自身や私の周辺で目の当たりにしてきたことです。
それならば、微力ですが、これまでの経験や知識でもって、
正しい認識をもってもらって、妊娠へ確実なステップを歩む、
もしくは、結果としてお二人のより幸福な生活の実現への
お手伝いが多少なりとも、出来れば、と恐れ多くも決意したからです。
そのためのベースになる考え方は、不妊症と診断された、
もしくは不妊症では、という疑いを持っている方のほとんどは、
セルフケアによる自然な療法によって妊娠出来る、というものです。
そして、これは歳を取れば取るほどそのように考えています。
現在、メールマガジンの購読者数は1257名です。
予想以上に多くの方々に「期待」して頂いているのだなと、
身が引き締まる思いです。
そして、読者のほとんどは、30代半ばだと推測しています。
E・Iさんの年代です。この年代の皆さんのお役に立つことが出来なければ
意味がありません。
ところが、年齢については、悲しいですが現実なのです。
でも、35歳を過ぎれば妊娠出来ないということではありません。
徐々に、あくまでも、徐々に確率が低くなっていくということです。
専門医に聞くと、
10人中、10人が「不妊との闘いは年齢との闘いである」と言います。
自然の摂理です。
この現実を冷静に受け止めることからスタートしたかったのです。
繰り返しますが、誤解しないで頂きたいのは、
35歳を過ぎればダメだとか、
医者にかからなければならないと言っているのでも、
思っているのでもない、ということです。
不妊の改善は戦略的な考え方が必要です。
セルフケアによって、妊娠しやすい環境なり、体質をつくっていく、
これでほとんどは妊娠出来ます。
それほど、現代社会は、女性が妊娠するのを妨げる要素に満ちています。
ただし、絶対不妊という言葉があります。実はこれは年齢に関係なく、
不妊と思われている方の約十数%弱くらいでしょうか。
医学的な処置を受けないと妊娠出来ない状態の方です。
この医学的な処置も100%の成功率ではないことはご存知の通りです。
やはり早く始めた方が良いのです。
これは絶対そうです。
ですから、
セルフケアによる自然療法で妊娠を目指そうと言うことなのですが、
目安として、あくまでも目安として、
35歳を過ぎれば、一応、約十数%のリスクヘッジとして
早めの検査だけは受けておきましょう、ということです。
(以下省略)
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これからこんなことをお話していきます。どうぞ、よろしくお願いします。
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現在、連載している「妊娠力を左右するもの」は、次号以降は、生活環境
や仕事の環境、不妊の原因になる病気をご紹介します。
その次の連載テーマが、「妊娠しやすいカラダづくり・実践編」です。多
くの方々から、早く実際の具体的な方法を教えて欲しいというご要望を頂い
ております。もちろん、それが主要なテーマではあります。ただ、セルフケ
アのためには正しい知識や認識がベースになります。そのための情報もお伝
えしていきたいと考えています。
また、様々なご相談もお寄せ頂いております。誌上カウンセリングもタイ
ミングをみてスタートする予定です。
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▼編集後記▼
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この1週間は本当に色々な事を考えさせられました。やはり生のお声を聞
くと今後はこういうふうにした方が良いのかな、とかこうするべくなのかな、
とか考えてしまいます。皆さんのご意見等をお伺いしながら、徐々に、より
ご期待に添えるような内容にしていこいう、と決意を新たにした次第です。
今後ともよろしくお願いいたします。
最後までお読み頂いてありがとうございました。皆さんのご健康と幸運を
お祈りしています。
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妊娠しやすいカラダづくり LCN [Life Care News] No.003
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【発行】 株式会社ライフケアマネージメント
【編集】 細川忠宏
【監修】 荻田浩司(内科医・医学博士)
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