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VOL.142 健全な肉体と精神に健全な欲求が宿る

2006年02月12日

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          妊娠しやすいカラダづくり 
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    2006/2/12 #142
━不妊に悩むカップルを応援します!━━━━━━━━━━━━━━━━━                
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関する様々な情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信されています。
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みなさん、こんにちは。
いつもお読み下さってありがとうございます。

前号の大豆イソフラボンの緊急特集に、
たくさんのメールを頂いたのですが、
その内容はというと、なんと!、大豆イソフラボンのことではなく、
"人間に備わった力を信じよう"ということに共感したというものでした。

それは、嬉しい驚きでもありました。

でも、当然ですよね。

どんな成分が、どんな働きをしているか、そんな知識なんて、
実は、そんな大切なことではありませんね。

そんなことを知っていても、知らなくても、
私たちの身体は、ちゃんと、食べ物を活用してくれているんですね。

本当に、私たちの身体は、けなげに働いてくれているのです。

これは、なにも、生殖器官だけの話しではなくて、
全ての臓器や器官に言えることです。

朝も昼も、私たちが何をしている時にも、何かに夢中になっている時にも、
休息している時にも、そして、夜、寝ている時にも、
常に、四六時中、それはもう、けなげに働き続けてくれています。

これって、実は、凄いことです。感動的でさえあります。

で、思ったことには、日頃、そんなことは、すっかり忘れていることです。

一番、近くで、頑張ってくれている、そんな存在を、
私たちは、感謝するどころか、意識することさえ、滅多にありません。

誰だって、誰かに、注目されたり、関心をもってもらうと、
とっても、頑張ってしまいますよね!

なので、たまには、自分の臓器の存在やその働きを意識し、
そして、感謝してあげたいものです。

さらに、信じることです。

なかなか妊娠しない、そんな期間が長くなってくると、
もしかしたら、自分たちの生殖器官は異常なのでは、
なんて疑ってしまうのは、致し方ないことかもしれません。

ただし、大前提として、身体への信頼があってのことでなければなりません。
自分が信じてあげないと、誰が信じてくれるでしょうか。

もしかしたら、不妊期間が長くなったり、
身体のさまざまな不調や病気は、
自分の身体への"手入れ"や"労り"、
そして、"感謝"や"信頼"が、
不十分であることのサインなのかもしれません。

臓器の存在やその働きを当たり前なことと勘違いしてしまうことから、
ボタンの掛け違いが始まっているのかもしれません。

まずは、大前提として、信じ切ること、
そして、存在や働きを意識して、感謝し、手入れすること、
そのことが、とりもなおさず、"妊娠しやすいカラダづくり"なわけです。

信じることからはじめましょう!

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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          ★ 今 週 の 更 新 情 報 ★
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2006年2月9日 最新ニュース
切らない子宮筋腫の新しい治療法は有効
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2006年2月8日 最新ニュース
超低出生体重児は出生時のハンデを克服
http://www.akanbou.com/news/news.2006020801.html
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上記の記事についてのご質問等は、下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


━[連載企画]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
         
   もっと、愛しあう頻度を高めよう!〈3〉

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連載の3回目です。

この連載は、なかなか妊娠しないことの原因の1つとして、
夫婦生活の頻度が少ないということがあるのではないかということで、
その原因を探り、さまざまな対策を講じることによって、
妊娠を目指すことを目的としています。

★そもそも、回数を増やすということは?

回数を増やすといっても、
単に、セックスという行為の回数を増やすための技術論ではなく、
夫婦関係や生活スタイルを見直すことで、
"愛しあう頻度"を高め、生活の充足感や満足感を高め、
その結果として、お子さんを授かることが理想なわけです。

オールアバウトジャパンで紹介された調査によると、
日本人のセックス回数が世界最低ということよりも、
セックスライフの満足度でも世界平均から大きく下回っていて、
さらには、パートナーに堂々と自分の性的欲求を伝えているかということも、
世界の平均から大きく下回っているそうなのです。

セックスの回数が少ないから、
夫婦のコミュニケーションがぎこちなくなり、
生活の満足感や充足感が、今、ひとつなのでしょうか?

それとも、夫婦のコミュニケーションがぎこちないから、
そして、生活の満足度や充足度が低いから、
セックスの回数が少なくなってしまったのでしょうか?

はたまた、欧米の価値観による指標では、
私たち、日本人の幸福度は測れないのでしょうか?

実際のところはよく分かりませんが、
生活の満足感や充足感が乏しいとあっては、
何のための家族計画なの?なんて、ついつい、思ってしまうわけです。

そんなわけで、もっと、愛しあう頻度を高めて、妊娠を目指すためには、
やはり、生活スタイルや夫婦関係を見直していくことが肝心です。

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     セックスを女性の身体のリズムとの関係から考える

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★女性の身体のリズムとは?

既に、皆さんには、釈迦に説法かもしれませんが、
女性の身体のリズムを、今一度、確認します。

女性の月経周期は、26〜34日で、排卵期を境に卵胞期と黄体期に分かれます。

月経周期は、月経のはじまった日を1日目とし、
卵胞期には、いくつかの卵胞が育ち、普通、そのうちの1個(主席卵胞)が、
成熟し、そこから、エストロゲンが分泌され、
28日周期の女性では、だいたい、13〜14日目にピークになると、
突然、LH(黄体形成ホルモン)が、大量に分泌されます(LHサージ)。

このLHサージによって、主席卵胞の中の卵子が成熟し、
LHサージのだいたい、36時間後に、卵巣から放出されます。
これが、排卵です。

排出された卵子は卵管に取り込まれ、子宮に向かいます。

また、卵子が出ていった後、空になった卵胞は、黄体に姿を変え、
エストロゲンとともに、プロゲステロン(黄体ホルモン)が分泌されます。

もしも、目出たく、卵子が精子と出会い、受精し、妊娠すると、
着床し、胎盤が形成されるのをサポートするべく、
プロゲステロンとエストロゲンを産生し続け、
12週目になるしなびてしまいます。

残念ながら、妊娠しなかった場合には、
排卵後10日で衰え、2つの生殖ホルモンは減少し、
排卵から約2週間で子宮内膜が剥がれて、月経が始まります。

★身体のリズムと性の関係とは?

大変興味深い実験が過去になされ、
学術誌「Physiology & Behavior」に掲載されています(※1)。

アメリカのフィラデルフィアのペンシルバニア大学病院の産婦人科で、
女性学生を対象に実施されたものです。

そこでは、14週間に渡って、基礎体温表をつけ、
その間の性行動を記録してもらっています。

その結果、月経周期が規則正しい女性ほど、性的な活動が活発で、
反対に、周期が乱れている女性ほど、性的な活動は低かったというのです。

※1)Physiology & Behavior Vol.34,Issue5,P.805-810 May 1985

★ホルモンと性欲の関係は?

性欲は、最も基本の欲求です。
種の保存が実現できるゆえんです。

本来は、他の動物のように、
生殖活動と性的な活動は密接にリンクしていて、
妊孕性(妊娠しやすさ)と性欲は比例するはずです。

月経周期13〜14日目のエストロゲンの大量の分泌は、
膣を潤し、性的な衝動が高まります。

頭では、このことに戸惑いを感じるかもしれませんが、
あくまでも、正常な生殖活動のサインなのです。

このように、月経周期が規則正しい女性ほど、
明確な性欲の高まりを感じ、
そして、もっとも性欲が高まった時こそ、
もっとも妊娠しやすいタイミングなのです。

★規則正しい月経周期のために

生活スタイルや食事は、女性の月経周期に最も大きく影響します。

決して難しく、複雑なものではありません。

それらを、見直すことによって、月経周期が整えば、
より、性欲を強く感じるようになって、
粘液の潤いも、より、増すようになるでしょう。

◎脂肪の摂取を適正にすること

まずは、魚(水銀汚染度が低いもの)や卵を食べること。
ナッツや種子、オリーブオイル、アボカド等。

脂肪を取らないことがよいことというのは全くの誤解で、
正しく脂肪を摂取しなければならないということです。

脂肪を取らないということは、
生殖に重要な働きを担うとされている、
必須脂肪酸や脂溶性ビタミンの不足を招いてしまいます。

また、魚は甲状腺の機能を正常化させます。

◎毎日、きれいな水を飲むこと

塩素やその化合物は生殖能力を低下させます。

それは、生殖ホルモンと結合してホルモンバランスを崩してしまったり、
ヨードと拮抗し、甲状腺へのヨードの摂取を阻害するからです。

◎有色野菜を1日に最低5皿以上食べること

必要なビタミンやミネラル、葉酸、その他の抗酸化物質の最高の供給源。

有色野菜とは、生の状態で、
可食部100gあたりカロチン60o0μg以上の野菜のことです。

例えば、ニラ、水菜、カラシナ、春菊、小松菜、大根の葉、シノの葉、
ほうれん草、ピーマン、ブロッコリ、パセリ、ミニトマト等です。

◎1日の1〜2種類以上の果物を食べること

旬の果物です。

◎肉は、週に1〜2回食べること

レバーは栄養素の宝庫です。
肉には、ミネラルや必須のビタミンB群が豊富です。

◎精製度の低い穀物を主食とすること

米であれば、玄米や分つき米、胚芽玄米、
パンであれば、全粒粉のパン、
或いは、小麦胚芽や小麦ふすま。

食物繊維やビタミン、ミネラルの宝庫。

さらに、血糖値を緩やかに上昇させます。

◎カルシウムが豊富な海藻やヨーグルト

ヨーグルトは、また、腸内環境を整えます。

◎可能な限り、たくさんの種類の食品を食べること

栄養成分の種類が豊富なほど、その働きは強力に。

◎可能な限り、農薬等の汚染が低いものを食べること

オーガニック食品であればベスト。

◎毎日、少なくとも週に3回は運動をすること

激しい運動である必要はありません。

◎ストレスとうまく付き合うこと

特に、不妊に伴うストレスに要注意。
運動することは、うまくストレスを緩和してくれます。

◎歯や歯茎の手入れをすること

健全な妊娠には必須です。
歯周病は、流産や早産を招きます。

◎35歳以上であれば亜麻仁油を摂取すること

オメガ3脂肪酸を摂取することは、
プロスタグランジン等のホルモン様物質のバランスを整えます。

◎嗜好品はほどほどにすること

タバコは吸わない。
カフインやアルコールはほどほどに。

妊娠後は禁酒。

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◎参考文献
Making Love & Babies by Dr.Judy Ford
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━[特別投稿]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
         
   性 感 染 症 の 増 加 傾 向 を 憂 い て

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妊娠しやすいカラダづくりの監修者で、
心斎橋中央クリニックの西川院長より特別に寄稿頂きました。

とにかく、クラミジア等の性感染症が急増していることを、
日頃の診療から、実感されているとのこと。

有効な対策が講じられているとは言えない現状から、
今後とも、増えることはあっても、
減ることは、ちょっと、考えにくいとのこと。

本人が無自覚のまま、感染し、進行していることが多く、
知らないまま、卵管の炎症等により不妊の原因にもなり得ます。

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        不妊原因にしめる性感染症は増加の一途
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クラミジアや淋菌による尿路感染症がものすごい勢いで増えている気配です。
正確な統計は出ていませんが、実感として感じます。

男性の場合は症状が早く出易く、治療はた易いのですが、
女性の場合は症状が出にくい、
時間がかかる場合がほとんどで、これがかなりやっかいです。

大きな声では言えないことかもしれませんが、
日本の風俗産業は、恐らくダントツで世界一でしょうし、
性に対する考え方やその対処がかなり未熟である事が、
主な原因と考えられますが、男性の包茎に対しては、
早い段階で治療しておく習慣がないのも一因のようです。

上記の感染症で来院される方は、包茎の場合がほとんどで、
外部要因による刺激(ウィルスや細菌が主ですが)に、
かなり弱いためでもあります。

この点では、ほとんど包茎を軽視、と言うか、
放置してきた医療側の責任も大きいと思います。


このような性感染が原因での不妊症が、その実態がつかめない事も相まって、
かなりのウエイトを実は占めているのでは、などと思わせます。


将来的なことを憂いて言えば、
母親は、子供さんのペニスにもう少し、
関心(その包茎の状態、経過)を持たれたほうがよいでしょうね。

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━[不妊改善のためのサプリメント活用術]━━━━━━━━━━━━━━
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皆さんからの妊娠報告をお待ちしています
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■編集後記 
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一説のよりますと、セックスの回数が増えると、
より、生殖ホルモンの分泌にもよい影響を及すとのこと。

ほとんど、鶏が先か、卵が先か、という話しになってしまいますが、
身体のそれぞれの機能は、密接に繋がっていることの証しでもあるようです。

生活面で、いろいろな活動に興味をもって活発に活動される方ほど、
セックスの面でも活動的になるとの説もあるようです。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]   No.142
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・まぐまぐ: 4,624部
・合計部数: 5,547部(2月12日現在)
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      [妊娠しやすいカラダづくりプロジェクト]
【責任者】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会所属)
【監 修】  西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
       荻田浩司(医師・医学博士)  
【WEB】  http://www.akanbou.com
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