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妊娠しやすいカラダづくり
2007/6/24 No.212
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。
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》編集長コラム:不妊経験が育む信じる心
》今週の更新情報
》今週の特集:睡眠時間と妊娠する力の関係を考える
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記
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編集長コラム
VOL.212
不妊経験が育む信じる心
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世界で最も体外受精が盛んな国であるイスラエルからの研究報告です。
http://www.akanbou.com/news/news.2007062301.html
それは、長い不妊期間を経験し、
体外受精で子どもを授かった女性の出産前の心理状態を、
自然妊娠で授かった女性のそれと比べたものです。
体外受精で授かった女性30人と自然妊娠で授かった女性30人に、
出産前に、インタビューとアンケートを実施し、
自分のこと、生まれくる子どものこと、そして、パートナーのことについて、
どのような気持ちを抱いているのかを聞いています。
その結果はとても興味深いものです。
自然妊娠した女性に比べ、
体外受精で妊娠した女性の方が、
自分自身のことや生まれくる子どものこと、
そして、パートナーのことについて、
不安や心配なこともあるものの、
より前向きで、肯定的な気持ちを抱いているというのです。
さらに、同じ体外受精で授かった女性のあいだででも、
妊娠するまでに多くの治療周期を要した女性の方が、
よりそんな気持ちが強かったというのです。
考えてみれば、
自分やパートナー、
そして、未だ見ぬ我が子のことを、
理屈抜きに信じられるということはとても幸せなことで、
未だ見ぬ子どもにとっては、
最高の環境が用意されていると言っても過言ではありません。
不妊を経験すること、
そして、不妊治療を経験することは、
ただ単に"辛いだけの経験"で終わるわけではないということを、
この研究報告は教えてくれているように思います。
まだはっきりと自覚されていない副作用があるに違いありません。
望んでもなかなか授からない、
そして、不妊治療に助けを求めるということは、
辛い思いをせざるを得ないものなのですが、
何を経験することで、何を得るものなのでしょうか?
自然妊娠では、ある日、突然、授かったことを知るわけですが、
長い不妊期間を経験するということは、
授かるまでに、授かることの難しさをいやというほど感じることであり、
体外受精を受けるということは、
そのプロセスごとに"生と死"を経験するといっても過言ではなく、
世間で、どんな言葉で形容されていようとも、
それは、我が子の命を見つめ続けることに他なりません。
私たちは"生命の誕生の神秘さや偉大さ"について、
言葉では、簡単に、口にすることが出来ますが、
そのことを、我が身をもって、実感することがあるでしょうか。
我が子の健康を祈るのは、
どこの親でも同じなのでしょうが、
精子や卵子、そして、受精卵の元気を、
どれだけの親が、繰り返し、祈り、感謝したことがあるでしょうか。
不妊期間や体外受精のプロセスは、
人間にとって最も大切な、
"命"の本質に触れ、そして、感じることであるならば、
現在進行形では、
精神的にも、肉体的にも、
そして、もしかしたら経済的にも、
ただ辛いだけの経験にしか思えないのかもしれませんが、
その副作用は、とてつもなく大きいものであることは間違いありません。
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編集長コラムについてのご意見ご感想等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com
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今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2007年6月23日 最新ニュース
体外受精後の妊娠はより喜びが大きい
http://www.akanbou.com/news/news.2007062301.html
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2007年6月22日 最新ニュース
妊娠中のDHAは子の問題解決能に好影響
http://www.akanbou.com/news/news.2007062201.html
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2007年6月21日 Q&A
鎮痛剤を長年服用すると不妊になると聞いたのですが
http://www.akanbou.com/qa/qa.2007062101.html
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2007年6月20日 最新ニュース
単一胚移植による治療成績(スウェーデン)
http://www.akanbou.com/news/news.2007062001.html
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2007年6月19日 Q&A
二人目も一人目と同じように胚移植が必要なのでしょうか?
http://www.akanbou.com/qa/qa.2007061901.html
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2007年6月18日 最新ニュース
子宮に移植する受精卵、2個以下に制限へ
http://www.akanbou.com/news/news.2007061802.html
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2007年6月18日 最新ニュース
妊娠中の喫煙は男児の男性不妊を招きやすくなる
http://www.akanbou.com/news/news.2007061801.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com
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今週の特集:睡眠時間と妊娠する力の関係を考える
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夜は10時にベッドに入り、
7時間から8時間くらい寝るのが、
最も妊娠する力を高めてくれるようです。
★睡眠時間の長さと妊娠する力の関係とは?
◎睡眠時間の長さによって変わるホルモンバランス
▼「レプチン」、「グレリン」
睡眠時間が不足すると太りやすいことが、
これまでの多くの研究で明らかにされています。
その原因の1つとして、
代謝に深く関わり、食欲をコントロールするホルモンの影響が、
指摘さています。
睡眠時間が短い人ほど、
食欲を抑えるホルモンである「レプチン」の量が減って、
反対に、食欲をおこすホルモンである「グレリン」の量が増えるそうです。
例えば、アメリカのスタンフォード大学の研究者は、
Winconsin Sleep Cohort Studyという疫学調査で、
1024人の被験者を対象に、
睡眠時間と肥満度や血中の代謝に関わるホルモンの濃度を調べたところ、
睡眠時間が短い人ほど肥満度が高くなり、
5時間しか寝ない人は、8時間寝る人に比べて、
食欲抑制ホルモン「レプチン」の量が15.5%少なく、
食欲を高めるホルモン「グレリン」の量は14.9%高いことが分かりました。
また、シカゴ大学で実施された試験では、
被験者の12人の健康な男性は、2日続けて4時間しか寝なかった場合、
2日続けて10時間寝た場合に比べて、
「レプチン」の量は18%少なく、
「グレリン」の量が23%増えることが確かめられました。
http://www.annals.org/cgi/content/abstract/141/11/846
さて、睡眠不足は「レプチン」量の減少を招くわけですが、
なんと、この「レプチン」は、
生殖ホルモンのバランスに深く関わっているのです。
アメリカのマサチューセッツ総合病院で実施された試験では、
14名の平均5年半もの間、無月経症の運動選手に対して、
3ヶ月間、「レプチン」を投与したところ、
生殖ホルモンの分泌レベルが上がり、
全員が卵巣機能を取り戻すことが出来たのです。
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/351/10/987
このように、睡眠時間によって影響を受けるホルモンは、
生殖ホルモンのバランスに深く関わっていることが分かります。
▼インシュリン
睡眠不足が肥満を招きやすくなることに伴って、
インスリン抵抗性を高め、2型糖尿病にかかりやすくなることも、
多くの専門家が警鐘を鳴らしています。
睡眠不足が、インスリン抵抗性や2型糖尿病の、
これまで認識されていなかったリスク要因であると、
シカゴ大学医学部の研究チームが指摘しています。
このインスリン抵抗性が高くなるということは、
多嚢胞性卵巣症候群による排卵障害を招くリスクが、
高くなることが知れらています。
http://www.akanbou.com/news/news.091001.html
血糖値を下げるホルモンであるインスリンの効き目が低下することは、
血中のインスリンの濃度を高くすることになって(高インスリン血症)、
そのことが、卵巣のアンドロゲンの過剰分泌を招くとの指摘があります。
▼コルチゾール
また、睡眠不足になると、
ストレスホルモンである「コルチゾール」が大量に分泌されることも、
多くの専門家によって指摘されているところです。
オランダのラドバウド大学の研究チームは、
初めて体外受精や顕微授精を受ける168名の女性を対象に、
治療前と採卵前、そして、胚移植前に、
尿中のストレスホルモンの濃度を調べたところ、
ストレスホルモンの濃度が低い女性ほど、
治療成績が良かったことを確かめています。
http://www.humrep.oupjournals.org/cgi/content/abstract/20/4/991
◎睡眠が奏でるリズムがホルモンのバランスを整える
これまでみてきた睡眠時間とホルモンバランスの関係は、
たまたま、専門家によって証明できたものだけで、
実際に、体内で起こっていることの、ほんの一部にしか過ぎません。
ただし、睡眠時間によって、
いかに、多くのホルモンの分泌が、影響を受けるのか、
そして、そのことが、直接的、間接的に、
生殖ホルモンのバランスに影響を及ぼすことで、
妊娠する力を左右するというふうに、
私たちのカラダは出来ていることは間違いないことのようです。
実際のところ、
ホルモンのアンバランスを招く原因は、
単純なものではなく、複数で、複合的なものです。
ただし、ホルモンバランスを整えるための有効な方法の1つは、
規則正しいリズムで、十分な長さの睡眠をとるという、
至極、単純なことです。
ホルモンのバランスを整えるためには、
結局は、カラダ自身が本来もっている復元力を発揮してもらうことが、
最も自然で、安全、かつ、有効な方法であるからです。
単純な方法ではあるのですが、
現在社会の仕組みは、
12時前にベッドに入ることを、
なかなか許してはくれないのもまた現実です。
---[Мさんからのメールここから]-------------------------------------
<中略>
私の場合、不妊の原因は排卵でした。
妊カラと出会って、
自分の体に備わっているはずの力を高めることの大切さを理解したものの、
いざ、いろいろやってみると、自分の生活であるはずなのに、
いかに、自分で思うようにいかないかということを、
思い知ることになりました。
ただ、薬を飲み続ける生活にはどうしても戻りたくなかったので、
発想を大転換して、
食べることと、睡眠だけは、誰が何と言おうと変えてしまいました。
考えが確信に変わったのは半年たった頃でした。
未だ妊娠には至っていませんが、
妊娠する力は確実に高くなっているようです。
私たちに必要な方向を示してくれたことに感謝しています。
<中略>
---[Мさんからのメールここまで]-------------------------------------
Мさん、メールありがとうございました。
現代の社会の仕組みが変化しているほどには、
私たちの体のメカニズムが変化していないようです。
最後に、もう一度、繰り返します。
夜は10時にベッドに入り、
7時間〜8時間くらい寝るのが、
最も妊娠する力が高まるようです。
私たちのカラダはそういうふうに出来ているようです。
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■第1回テーマ『言われて嬉しかった言葉、救われた言葉』
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編 集 後 記
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前号の特集記事「サプリメントの有効利用について考える」には、
たくさんのご感想をいただきありがとうございました。
いろいろなご相談をお寄せいただきましたが、
他社製品に関するご相談やご質問にはコメントする立場にはありません。
ご理解いただければ幸いです。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.212
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【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
荻田浩司(医師・医学博士)
【WEB】 http://www.akanbou.com
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