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VOL.215 卵巣の血流をよくする生活法

2007年07月14日

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           妊娠しやすいカラダづくり

  2007/7/14 No.215
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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》編集長コラム:本当に"知らぬが仏"なんだろうか?
》今週の更新情報
》今週の特集:卵巣の血流をよくする生活法
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記


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              編集長コラム
              VOL.215
         本当に"知らぬが仏"なんだろうか?
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最新ニュースでは、
妊娠を目指すご夫婦にとって、
役に立つと思われるような内外の最新ニュースをご紹介しています。
http://www.akanbou.com/news/main.html

何も自分で考えることをせずに、
人(先生)の言うことを素直に聞いて、
全部おまかせするような生き方(治療の受け方)は、
一番楽な方法ではあるのですが、
何かあった場合、その人のせいだと文句を言っても、
自分で決めなかったのだから、もはや、手遅れなわけです。

「後悔しない選択」というのは、
とにかく、よいことも、悪いことも、知ったうえで、
自分たちで"決める"ことであるとの考えで、このサイトを運営しています。

ですから、いろいろなニュースが報じられているのですが、
中でも、不妊治療、特に、体外受精等の高度な生殖補助医療によって、
発生するリスクについての研究報告などは、
必ず、チェックするように心がけてきました。

ところが、たとえば、体外受精によって、
妊娠異常の発生率が何倍にもなるというような報道を紹介すると、
必ず、たくさんのメールをいただくことになります。

それは、たいては、体外受精を検討している方々からで、
それまで安易に考えていたので、
知ってよかったと感謝されることもあるにはあるのですが、
こんな話しは聞かなかったほうがよかったと、
責められることも少なくありません。

当事者としては、
そのような情報に接して、
誰しも心穏やかでいられるはずもなく、
ある意味、当然と言えば、当然のことなのかもしれません。

ただ、だからと言って、
いわゆる"知らぬが仏"のほうがよかったのでしょうか?

もう一歩、考えを押し進めてみると、
決して、そんなことはないことはすぐに分かります。

なぜなら、夜に車を運転する際に、
無灯火で走ることほど危険な行為はなく、
ヘッドライトを照らし、
おこりえる危険を正しく認識することでしか、
危険を適切に回避することなどできないからです。

体外受精によって、
妊娠異常の発生率が何倍にもなるという報道について、
ヘッドライトを照てて、しっかり、見極めてみると、どうでしょうか。

まず、リスクというものは、
ゼロか、100か、というようなものではなく、
たとえ、自然妊娠においても、
妊娠し、出産すること自体、女性にとってはリスクを伴う経験です。

そして、リスクの大きさというものは、
決して、1つの要因だけで左右されるものではないことが分かります。

そのリスクの大きさを左右する最も大きな要因は年齢で、
悲しいかな、年齢そのものが原因で、
身体の機能が低下していくということ、
また、加齢に伴って子宮筋腫や内膜症などの発症率も高くなり、
妊娠、出産に際してのリスクが高くなることは避けられない現実です。

ですから、
体外受精を受けることで、
リスクが跳ね上がるような印象を持ってしまいがちではありますが、
年齢別にリスクを比較してみると、
体外受精によるリスクの"純増分"は、
思ったほどのレベルでもないことが分かります。

もう1つ。

たとえば、妊娠前や妊娠中の食生活や生活習慣は、
おどろくほど胎児の健康に大きな影響を及ぼすことも、
多くの研究報告が明らかにしていることです。

ですから、リスクが伴うことを事前に知っておくことは、
それを避けるための方策を講じることが可能になるということであり、
そういう観点から考えれば、
"知らぬが仏"で、
リスクに対する自覚が希薄なことこそ、
最大のリスクと言えるのかもしれません。

いかがでしょうか?

くれぐれも誤解しないでいただきたいのは、
私たちは、決して、高度な治療を推奨しているわけではありません。

ただただ、リスクに対して、きちんと向き合うことが、
本当に大切なことだと痛感しているということを伝えたかっただけです。

そして、それは、なにも不妊治療のことに限ったことではないと思います。

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編集長コラムについてのご意見ご感想等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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           今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2007年7月14日 最新ニュース!
体外受精で生まれた子どもの発育状況について
http://www.akanbou.com/news/news.2007071401.html
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2007年7月13日 妊娠報告
6年間の原因不明不妊で初めての顕微授精で
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007071301.html
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2007年7月12日 Q&A
先生によって見解が異なるのが不安です
http://www.akanbou.com/qa/qa.2007071201.html
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2007年7月11日 最新ニュース
体外受精における子宮内膜厚の推移と妊娠率の関係
http://www.akanbou.com/news/news.2007071101.html
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2007年7月10日 最新ニュース
気持ちの状態が体外受精の治療方針に及ぼす影響
http://www.akanbou.com/news/news.2007071001.html
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2007年7月9日 Q&A
卵管采の状態と過去の喫煙の影響について
http://www.akanbou.com/qa/qa.2007070901.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


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       今週の特集:卵巣の血流をよくする生活法

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妊娠するということは、女性の側に限って言えば、
卵巣や卵管、子宮などの生殖器官が正常に働くということです。

ですから、妊娠しやすいカラダづくりのためのセルフケアを考えた場合、
最も有効な方法とは、卵巣や子宮への血流をよくすることによって、
それらの生殖器官の機能を高めることであるはずです。

そこで、今週は、卵巣の血流をよくする生活法を特集します。

★卵巣の血流が卵子の質と数を左右する

IVF詠田クリニックの詠田院長は、
「卵巣の血流が悪い人は排卵がうまく行かず、
 排卵誘発剤の投与量も多くなりがち。」と指摘され、
体外受精において、卵巣の血流がいいと採卵数が増えること、
また、卵巣の血流は年齢とともに落ちることを、
自らの患者さんを対象とした研究データを示されています。

また、オールアバウトの不妊治療ガイドの池上氏は、
ガイド記事において、
レーザー治療による不妊治療を取り上げておられますが、
http://allabout.co.jp/children/sterility/closeup/CU20070618A/index.htm
治療の本質は血流の改善です。

★血液の循環と妊娠する力の関係

血液の流れは、
60兆個といわれている体中の細胞に、
酸素と栄養素、そして、ホルモン等を運び込み、
代わりに、炭酸ガスと老廃物を受け取って、運び出します。

その結果、それぞれの細胞は、
エネルギーを産生し、
自身の構成する物質や酵素を作り出したり、
脳からの命令を受け取ったりします。

ですから、いくら、摂取した栄養素を腸から取り入れても、
いくら、肺から新鮮な酸素を受け取っても、
いくら、脳から卵巣に卵を育てるように命令を発しても、
もしも、血液の循環が悪ければ、生殖細胞には行き渡らないわけで、
その結果、卵巣や子宮の働きは、本来のレベルではなくなってしまうのです。

★血流が悪いとはどういうことなのか?

さて、血流をよくするために、
医療では、薬を用いたり、
レーザーを使ったりするわけですが、
私たちのテーマは、セルフケアによる血流の改善です。

要するに、身体そのものの「血液を循環させる力」を高めることであり、
短期決戦ではない、体質改善だと言えるかと思います。

ただ、一口にそのように言っても、
実際には、言うは易し、行うは難しなのです。

まずは、血流が悪いというのはどういうことなのか、
理解することが大切なように思います。

血流が悪いと言っても、
決して、血液が流れていないわけではありません。

なぜなら、血液が循環していなければ、
例えば、脳は、ものの数分で死んでしまうからです。

ですから、血流が悪いということは、
血液が流れていないわけではなく、
どのように流れているのかが問題なわけです。

ある意味、とても微妙で、デリケートな状態なのかもしれません。

実際に動脈や静脈やその支流の血管が、
それぞれの細胞と物質やガスのやりとりをしているわけではありません。

血管の末端は、毛細血管で、
毛細血管での物質やガスの交換によって、
組織の代謝、活性が保たれているということになります。

卵巣や子宮に張り巡らされた毛細血管が主役になるのです。

★生殖器官に張り巡らされた毛細血管の働きを左右するものは

◎自律神経系

安静にしている状態では、
1日で血液は身体を1440周回るとされていますが、
この血液が巡る力を作り出しているのは、
心臓の拍動と血管の弾性、収縮です。

これらをコントロールしているのは自律神経です。

◎ホルモン系

ホルモン系も血管の収縮にかかわったり、
血流の量をコントロールすることで、血流に関わっています。

◎年齢

末梢の血流を決定する毛細血管の数は、年齢とともに減少します。

◎生活習慣病

肥満や高脂血症、糖尿病は、血流を悪くしてしまいます。

◎血液そのものの流動性

いわゆる、血液がサラサラかドロドロかということですが、
それは、赤血球の柔軟性や白血球の粘着性、血小板の凝集性で決まります。

★生活習慣に落とし込むと

そのメカニズムを理解したところで、
血流が悪くなる要因を生活習慣からみてみましょう。

1)食生活の偏り
2)不規則な食生活
3)ストレス
4)運動不足
5)喫煙

この5つに集約されます。

★卵巣への血流をよくする生活法とは

◎食事

基本は、腹八分目で、
バランスのよい規則正しい食生活。
内容は、野菜と魚中心。

また、血液をサラサラにする食べ物を以下に列挙します。

・梅干
・梅肉エキス
・酢・黒酢
・黒豆の煮汁・煮豆
・そば
・ニンニク
・たまねぎ
・青背の魚
・納豆
・麦茶
・ミネラルウォーター
・緑茶・紅茶

◎運動

運動にもいろいろありますが、
毎日、1時間以内の有酸素運動が血流の改善に大変効果的です。

有酸素運動とは、
ウォーキングやジョギング、サイクリング、エアロビクスなどです。

◎入浴

入浴前と入浴後に水を飲むことが大切。

◎サプリメント

・フランス海岸松樹皮エキス
・ビタミンE
・フラックスオイル

★最後に

血流がよいとか悪いとか、
私たちは、簡単に口にしますが、
血流を左右するメカニズムは、
自律神経やホルモン系、年齢的な機能の衰え、
そして、血液の質などが、複雑に影響しあっていて、
決して、単純なものではないようです。

ですから、血流を改善するための方策も、
万人に当てはまるものはなく、
また、これさえやっておけば大丈夫なんていうことでもありません。

血流を改善する魔法は存在しません。

毎日の食生活や運動、生活習慣をメンテナンスすることが、
結局は、一番の近道になるということです。

--参考図書----------------------------------------------------------

・日経ヘルス 2007年5月号 日経BP出版
・産婦人科治療 2006 Vol.93 不妊治療 実践的アプローチ 永井書店
・血液をサラサラにする生活術 菊地佑二 講談社アルファ新書
・血液サラサラの食事術 永山久夫 講談社アルファ新書
・抗加齢医学入門 米井嘉一 慶応義塾大学出版会

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特集についてのご意見、ご感想等は下記宛にお寄せ下さい。
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編 集 後 記
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先週は後半に出張があって、
この日曜日も普通に仕事をしましたので、
結局、メルマガの配信が夕方になってしまいました。

妊娠しやすいカラダづくりとは、
結局は、血流をよくすることに集約されるのかもしれません。

食事やストレス対策、運動とバランスよく取り組むことが大切です。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.215
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・自社配信: 1,004部
・まぐまぐ: 5,242部
・合計部数: 6,246部(7月15日現在)
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【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
荻田浩司(医師・医学博士)  
【WEB】 http://www.akanbou.com
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