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VOL.234 自分たちの妊娠の可能性を知るための3つの視点

2007年11月25日

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          妊娠しやすいカラダづくり

  2007/11/25 No.234
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。

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》今週の更新情報
》NPO法人Fine(ファイン)からのお知らせ
》不妊サバイバルガイド 第2回 妊娠の可能性を知るための3つの視点
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記

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           今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2007年11月24日 最新ニュース 
妊娠中によく運動した母親の子どもは運動好きになる
http://www.akanbou.com/news/news.2007112401.html
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2007年11月23日 トピックス
油は妊娠する力や母子の心身の健康に影響する
http://www.akanbou.com/topics/topics/007.html
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2007年11月22日 妊娠報告
子宮内膜症との診断でも自然妊娠
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007112201.html
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2007年11月21日 最新ニュース
10〜11月の妊娠は流産率が低い
http://www.akanbou.com/news/news.2007112101.html
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2007年11月20日 Q&A
禁欲期間と精液の質について
http://www.akanbou.com/qa/qa.dr.imano-008.html
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2007年11月19日 妊娠報告
あまり神経質&悲劇的にならずに、信頼できる先生のもとで
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2007111901.html
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2007年11月18日 編集長コラム
不妊治療をローリスクハイリターンにする秘訣を考える
http://www.akanbou.com/column/main.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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        NPO法人Fine(ファイン)から

  ソーシャル・ネットワーキング・サービスのお知らせ 
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NPO法人Fine(ファイン)からのお知らせです。

Fine(ファイン)とは、
不妊体験者による、不妊体験者のためのセルフサポートグループです。
http://j-fine.jp/

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     ソーシャル・ネットワーキング・サービスのお知らせ
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(※現在・過去・未来の不妊体験者限定です)

このたび、Fineでは、たくさんの方に集まっていただけたらと思い、
ソーシャル・ネットワーキング・サービス「NPO法人Fine SNS」を
開始しましたので、お知らせいたします。

この「NPO法人Fine SNS」は、現在・過去・未来の不妊体験者の方でしたら、
会員・非会員を問わず、どなたでもご登録をすることができます。

■FineSNSでは、「同じ環境の人」と交流したり、悩みの相談ができるかも
たとえば、
・同じ治療環境の人との交流
・治療後、ママになった人同士の交流、妊娠時の不安な気持ち
・養子縁組・里親制度についての情報交換
・治療後、二人の生活の人同士の交流
など。

ご登録は以下のページの「新規登録はこちら」をクリックしてください。
http://j-fine.jp/sns.html

■正会員・エール会員のみなさんのHNは、優先的にお使いいだだけるように、
「ハンドルネーム検索」には、すでにこちらで登録しています。
会員以外のみなさんは、「ハンドルネーム検索」で検索のうえ、
なるべく重複を避けて、SNSへのご登録をお願いいたします。
(「ハンドルネーム検索」は、招待メールに記載されています)

■FineSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは?
詳細はこちら⇒ http://j-fine.jp/sns-qa.html

※ぜひ、みなさまのご参加をお待ちしています!

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          連載企画 「不妊サバイバルガイド」

第2回 自分たちの妊娠の可能性を推測するための3つの視点
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前号からスタートした「不妊サバイバルガイド」ですが、
早速、数通のメールをいただきました。

これからの連載への皆さんからの期待の大きさを実感し、
大きな励みにもなりました、が、同時に、プレッシャーをも感じています。

タイトル名倒れ?にならないように頑張らねばと、思っています。

前号では、連載のスタートにあたって、
不妊をサバイバルするためには、自分たちなりの見通しを持つこと、
すなわち、二人でロードマップをつくることが大切だとお話ししました。

神戸のFさんからのメールです。

---[Fさんからのメールここから]-------------------------------------

<中略>

気がつけば赤ちゃん待ちの生活は5年になりました。

不妊治療も、仕事や健康上の兼ね合いで休み休みでしたが、
いろいろ試しながら、体外受精も数回受けました。

不妊は、出口のみえないトンネルを行くようだってよく言われます。

でも、トンネルの暗さや長さは、自分が入ってみて始めて分かることですね。
そして、それまで知る機会がなかった自分の弱さや醜さも。

それはもういろいろありました。

不妊サバイバルガイド。

今の私の気分に、とてもフィットしています。

自分たちの見通しをもつことは本当に大切だと痛感しています。

初めは、よく分からないので、いつも先生におまかせでした。

だって、普通はそうでしょう?
でも、不妊治療はそういうわけにはいかなかった。

幸運にも、すぐ妊娠できればよかったんでしょうが、
苦労して、相当の覚悟で、時間やお金のやり繰りをして、
その上、主人を説得して、頑張っているのに、うまくいかないと、
だんだん、自分の中のもやもやが強くなってきます。

うまく言えませんが、もうまかせてられない〜、て感じですよ。

<中略>

---[Fさんからのメールここまで]-------------------------------------

Fさん、ありがとうございました。

不妊という状態の複雑さやあいまいさ、経験のなさ、
そして、不妊治療の専門性からくる分かりづらさから、
自分たちなりの見通しを持つことは、決して、簡単なことではありませんね。

ところが、お子さんをどのように授かるのかということは、
自分たちの家庭をどう築いていくのかということに他なりません。

自分たちの人生、そのものですから、
そのことを決めるのは、あくまで、夫婦であるはずです。

妊娠のメカニズムや医学的な知識も必要です。

ただ、今の時代、情報を集め、溜め込むことは、
それほど、難しいことではありません。

大切なのは、知識や情報をサバイバルするために活かす知恵です。

そんな知恵を、一緒に、考えていきたいと思います。

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     自分たちの妊娠の可能性を推測するための3つの視点
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自分たちなりの見通しを持つためには、
まずは、自分たちには、どれくらい妊娠の可能性があるのかを、
出来るだけ正確に把握することがベースになります。

自分たちの妊娠の可能性を推測することです。
言い換えれば、不妊の深刻さ、あるいは、重症度を知るということですね。

たとえ、大雑把にでも、これが把握できていないと、
気持ち的な不妊の"闇"はとてつもなく深くなってしまいますし、
さまざまな選択や判断を狂わせてしまいかねません。

そこで、不妊サバイバルガイドの第2回目は、
自分たちの妊娠の可能性を推測するための3つの視点を考えてみました。

★基本となる妊娠率という視点

1つ目の視点は基本的な妊娠率です。

そもそも、男女が性交渉を持つことで、
どれくらいの確率で妊娠に至るのかということです。

何の問題もないカップルが、
ぴったりのタイミングで、
はじめてセックスして、
妊娠に至る確率は、
20〜30%とされています。

この確率を高いとみるか、
低いとみるかは、
人それぞれなのでしょうが、
いずれにしても、
タイミングを合わせても、
70〜80%は妊娠に至らないのです。

妊娠しない、できないことは、
決して、異常なことではないこと、
そして、どこも妊娠を妨げるものがなくても、
妊娠しないことのほうが多いのだということが言えると思います。

すなわち、妊娠に至らない原因として、
最も多いのは"単なる巡り合わせ"によるものなのです。

★累積妊娠率という視点

2つ目の視点は累積妊娠率です。

妊娠率が20〜30%と聞くと、
あたかも、3〜5ケ月以内に妊娠出来るかのような、
間違った印象をもってしまいがちです。

20〜30%の妊娠率というのは、
あくまで、周期あたりの確率のことです。

要するに、はじめて性交渉をもったときの妊娠率で、
現実には、2回目以降は、徐々に、妊娠率は低下していくものです。

これは、不妊治療においても同様です。

妊娠率が20%の体外受精を、
5回受けたからといって、妊娠率は100%にはならないのです。

妊娠の可能性を把握するうえで、大切なのは、累計妊娠率なのです。

仮に、1周期あたりの妊娠率を25%とすれば、
1回の周期に妊娠するカップルは100組中25組です。

その次の周期には、残った75組中19組が妊娠することになりますから、
2回目の周期までに44組が妊娠することになり、
累積妊娠率は44%になり、
3周期目になると56組中14組ですから、
3周期目までに58組が妊娠し、累積の妊娠率は58%になります。

以下のページの妊娠率と累積妊娠率の表を参照下さい。
http://www.akanbou.com/ninshin/main.html#1

このよううに、不妊の程度は、
まずは、妊娠しなかった期間から推測するのです。

ただし、注意しなければならない大前提は、
毎周期妊娠のチャンスがあるとしてということです。

要するに、妊娠の可能性のあるタイミングに、
必ず、セックスをしているという前提での累積妊娠率ということです。

ですから、たとえ、1年間、妊娠できなかったとしても、
ご主人の出張や体調に問題があって、
1年に半分しか、夫婦生活をもてなかったのであれば、
1年間ではなく、6ヶ月の累計妊娠率を参考にするべきなのです。

★年齢的な影響を考慮に入れるという視点

3つ目の視点は年齢的な影響を考慮に入れるという視点です。

これが、最も大切な視点です。

妊娠する力に最も影響するのは年齢であることは、
誰しも認識するところです。

ところが、年齢的な影響度は、意外にも、漠然としか認識されていません。

不妊に悩む多くのご夫婦のご相談に接してきて、
このことは、強く感じるところです。

どういうことかといいますと、
今年で、30代になったので、とても焦っているとか、
40代になることで、悲観的に考えるようになったとか、
とにかく、あるのは、そのような漠然としたイメージだけなのです。

そして、そのイメージは、必ず、マイナスイメージです。

年齢そのものに、プラスもマイナスもありません。

大切なのは、年齢による影響とは、具体的にどういうことなのか、
そして、それは、数値的に、どの程度なのかということを把握する、
すなわち、年齢の影響についての正しい認識です。

意外にもどこにも書かれていません。

私自身、梅ヶ丘産婦人科院長の辰巳先生に教えていただくまでは、
やはり、漠然としてしか考えていませんでした。

まずは、年齢による影響とは、どういうことなのでしょうか?

直接、妊娠に影響するのは、卵子の質です。

要するに、年をとれば、とるほど、卵子も年をとるということですね。

ここで、問題なのは、毎周期、卵巣で成長し、排卵される卵子は、
平均的に質が低下していくのかということです。

長期的なスパンでみれは、そうなのでしょうが、
周期毎にみてみると、決して、卵子の質は一律ではないのです。

38歳になったからといって、
毎周期、38歳なりの卵子が排卵されるわけでなく、
妊娠できる力のある卵子が排卵される割合が、
年齢とともに低下していくというのが現実に起こっていることなのです。

要するに、20代前半の若い頃は、
ほぼ、毎周期、妊娠できる力のある卵子が排卵されるのですが、
38歳になると、その確率が半分に低下し、
2回に1回しか、妊娠できる力のある卵子が排卵されなくなるわけです。

それでは、このことを、
自分たちの妊娠の可能性を推測するうえで、
どのように数値として理解すればよいのでしょうか?

それは、一般的な妊娠率に年齢係数をかけることで算出するのです。

年齢係数とは、まさに、妊娠できる力のある卵子が排卵する確率のことです。

女性の年齢が25歳であれば、年齢係数は1です。
そして、38歳で2分の1の0.5、
46歳で、残念ながら、ゼロになります。

これを基準にして、ご自身の年齢係数を出してみて下さい。

37歳を過ぎれば、低下の角度は急になりますね。

さて、この年齢係数を使って、
何の問題もない38歳のカップルの妊娠率を考えてみましょう。

周期あたりの自然妊娠する確率は、だいたい10%ちょっとですね。

半年の累計妊娠率(毎周期タイミングを合わせたとして)は、50%弱、
1年でも、70%ちょっとなのです。

ですから、35歳を超えると、
半年、1年、妊娠しなかったからといって、
何ら問題なく、むしろ、当たり前なわけです。

また、不妊治療を受ける際にも年齢係数を適用しないことには、
正しく認識することが出来ません。

例えば、体外受精の妊娠率が40%であるとすると、
38歳では、20%になるわけです。

妊娠率が20%の治療の6周期の妊娠率は70%ちょっとです。

このことから言えるのは、
年ととればとるほど、
巡り合わせという要素が強く働くということです。

要するに、生命力にある卵子が排卵されたときに、
タイミングのあった夫婦生活をもっていること、
或いは、人工授精や体外受精などの治療を受けていることが、
ポイントになってくるわけです。

ですから、原因不明不妊で、
女性が、30歳後半から40歳前半で、
体外受精を受けていて、
治療周期の合間に自然妊娠することがあるのは、
たまたま、その周期に力のある卵子が排卵されたということでしょう。

体外受精の治療周期の合間も、
タイミングを意識した夫婦生活をもつこと、
自然周期の人工授精を受けることは、
妊娠の可能性を高めるためには、とても、大切なことだと言えます。

★まとめとして

いかがでしょうか?

単純な妊娠率だけでは、みえなかったことが、
累計妊娠率や年齢係数を理解し、適用することで、
現在の自分たちの妊娠の可能性について、
随分と、霧が晴れてきたように感じませんか?

もちろん、人間の身体は機械ではありません。

個人差というものがあるわけですから、あくまで、目安ではあるのですが、
とにかく、自分たちにとって未知の領域をサバイバルするうえで、
目安を多く持てば、持つほど、有利であることは間違いありません。

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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com

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        妊娠しやすいカラダづくり編集室から
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編 集 後 記
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最新ニュースで紹介していますが、
妊娠中によく運動すると、
生まれてくる子どもは運動好きになりやすいことが、
イギリスのブリストル大学の研究で分かったそうです。
http://www.akanbou.com/news/news.2007112401.html

これは、妊娠中でもよく運動する女性は、
普段からよく身体を動かしているので、
子どもはそのことに影響されるのだろうとのことですが、
考えてみれば、当たり前なことです。

まさに、子どものあらゆる面での手本は、両親なわけですね。

妊娠しやすいカラダづくりは、
妊娠や出産に留まらないということではないでしょうか?

その責任を思うと、思わず、背筋が伸びる話しでした。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.234
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◎発行部数
・自社配信: 1,005部
・まぐまぐ: 5,408部
・合計部数: 6,413部(11月25日現在)
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【発 行】 株式会社パートナーズ内
[妊娠しやすいカラダづくりプロジェクト]
【編集長】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
荻田浩司(医師・医学博士)  
【WEB】 http://www.akanbou.com
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