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妊娠しやすいカラダづくり
2008/6/29 No.265
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http://www.akanbou.com
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このメールマガジンは、不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、
二人で話し合い、考えるうえでの道筋を整理したり、
自分たちで答えを出すためのヒントになるような、
そんな不妊に関するさまざまな情報を、出来る限り客観的な視点で、
毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。
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》今週の更新情報
》不妊サバイバルガイド 第7回 40代からの子作りを考える
》妊娠しやすいカラダづくり編集室から
》編集後記
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今 週 の 更 新 情 報
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2008年6月26日 妊娠報告
重度の乏精子症でも2回目の顕微授精で
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2008062601.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com
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連載企画「不妊サバイバルガイド」
第7回 40代からの子作りを考える
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今回のテーマは「40代からの子作りを考える」です。
厚生労働省の人口動態統計をみると、
平均初婚年齢の高齢化、
いわゆる"晩婚化"が進んでいることがよく分かります。
結婚していないカップルの子どもの割合が、
先進国の間ではダントツに低い日本では、
晩婚化は、イコール、子作りのスタートが遅くなるということでもあります。
私たちが運営しているファーティリティレッスンでは、
受講されている方々の80%が35歳以上で、
そして、そのうちの半分は40歳代です。
そこで感じるのは、晩婚化とともに、
女性が、バリバリ、仕事をするというのも、
子作りのスタートが遅くなってしまう大きな理由だということです。
さて、子作りのスタートが遅くなるということは、
経済面や子育ての環境などで有利なこともありますが、
肉体的には不利であることは避けられないという現実があります。
"タイムリミット"ということですね。
であればこそ、30代後半、
そして、40代からの子作りを考える場合、
後悔しない選択が、とても、とても、大切なことになってきます。
"後悔しない選択"と、簡単に言いましたが、
実際のところ"後悔のない選択"をするのは容易なことではありません。
選択するうえで、比較的、簡単なのは、例えば、"損か得か"を選択すること。
つまり、判断する材料が出揃っていて、
判断する基準や価値が定まっているようなケースです。
子作りで言えば、例えば、両側の卵管がないというような場合、
これはもう、体外受精でしかお子さんを授かることが出来ないわけですから、
子どもを諦めるのか、体外受精にチャレンジするのかの二者択一です。
そんな、医療的な手段の目的と効果が明確なケースでは、
ある意味、それほど、いろいろなことを考えなくてもいいのかもしれません。
ところが、そういうケースは、どうも、稀なようです。
例えば、時間がないのであれば、
とにかく、高度な治療をどんどん受けるのがいいのか、
はたまた、肉体的に不利なのであれば、すっぱり、諦めるのがいいのか、
どちらも、しっくりはこない選択でしょう。
30代後半、そして、40代からの子作りを考える場合は、
自分たちなりの判断基準や価値を考え、決める、
すなわり、"自分たちらしさ"を考ることが大切だと思うのです。
自分たちらしい選択をするために、
少しでも参考にしてもらえるようなお話しが出来ればと思います。
★年齢と不妊原因の関係は?
母親になる女性の年齢と不妊原因の関係を調査した研究報告があります。
http://humrep.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/23/3/538
年齢が高くなるにしたがって、排卵障害が少なくなり、
反対に、原因不明と卵管因子が増える傾向があるとのこと。
背景としては、年齢とともに、卵管が受精卵を運んだり、
卵管采が排卵された卵子をピックアップする働きを阻む炎症や癒着などが、
発生することが多くなることが考えられます。
もしも、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮内膜ポリープがある場合には、
妊孕性への影響を出来るだけ的確に判断すること、
そして、状況に応じた治療を早めに施すこと、
また、クラミジア等の性感染症の影響も精査し、
適切な処置を施すことが大切です。
そして、原因不明というのは、
すなわち、年齢とともに卵子の老化が進み、
機能的な異常や病気がなくても、妊娠しにくくなるということでしょう。
卵子の老化という問題こそが、
40代からの子作りを考えるうえでの主たるテーマでしょう。
★高度な生殖医療の年齢因子への有効度は?
年齢因子というのは、
つまりは、卵子の老化による妊娠する力の低下ということです。
では、年齢という理由から妊娠しづらくなっている場合、
体外受精を受けることは、どれほど効果的なのでしょうか?
体外受精は卵管因子や男性不妊への最も効果的な治療法です。
そして、それまで妊娠を諦めざるをえなかった多くの夫婦が、
この治療法でお子さんを授かることが出来ました。
それでは、体外受精は同様に、
年齢因子にも威力を発揮してくれるのでしょうか?
そのことを調査した研究報告があります。
フランス保健医療研究局が発表した報告によりますと、
http://humrep.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/19/7/1548
40歳で子作りをスタートした場合、
2年以内に自然妊娠する確率は57%、
その後の2年間で、
体外受精や顕微授精を受けた場合に妊娠に至るのは7.1%で、
高度な治療を受けなかった場合に妊娠に至るのは6.7%なのです。
40歳代になると、
自然妊娠による妊娠率も、
体外受精による妊娠率も同様に低下します。
そして、体外受精を受けても、受けなくても、妊娠率はほぼ変わりません。
不妊症と診断されたカップルが、
体外受精や顕微授精のような高度な治療によってお子さんを授かる確率は、
30歳前半で50%、30代後半で25%、そして、40歳代で3%と、
年齢による卵子の老化に対して、
悲しいかな、体外受精は有効な治療法にはなり得ないわけです。
卵子提供が認められていない日本においては、
正しく認識しておかなければならないことだと思います。
★妊娠できる力の備わった卵子という観点から
さて、ここからが大切なところです。
一口に"卵子の老化"と言っていますが、
実際のところ、その現象はどのように進むものなのでしょうか。
長いスパンみれば、徐々に、老化していくわけですが、
周期単位でみると、必ずしも、一律に老化しているわけではありません。
妊娠できる力の備わった卵子の排卵という観点からみてみると、
どうでしょうか?
妊娠することのできる力が備わった卵子が排卵される回数が、
徐々に少なくなってくるのです。
例えば、30代前半では、
4周期に3回は、妊娠できる力のある卵子が排卵されていたのが、
30代後半になると、4周期に2回、
そして、40代になると、4周期に1回という具合です。
ということは、30代後半、
そして、40代からの子作りにおいて重要なポイントは、
治療の高度化よりも、
妊娠できる力のある卵子が排卵された機会を確実にものにすること、
そして、それ以外のマイナス要因を可能な限り排除すること、
そう言えるのではないでしょうか。
マイナス要因とは、例えば、ストレスや喫煙、
その他、生活習慣上、妊娠するのにマイナスと考えられていることです。
もしも、このことが正しければ、
高度な治療にステップアップすることで治療周期が限られてしまうこと、
治療によって肉体的、精神的ストレスを抱えてしまうこと、
そして、夫婦生活が若い頃に比べて圧倒的に少なくなってしまうことは、
大変不利なことと言わざるを得ません。
★40代からの子作りを戦略的に考える
さて、これまでお話してきたことを考慮に入れると、
どんな選択が自分たちらしい選択なのかが、
おぼろげながらでも、その輪郭が見えてきたのではないでしょうか。
そして、改めて、時間やお金、そして、気持ちを、
どのように配分していくのかを考えることが必要になってきます。
◎体外受精という治療法へのスタンス
不妊の原因が見当たらなくて、
単に、子作りのスタートが遅かっただけというケースでは、
不妊治療、中でも、体外受精を、
どのように考えるのかということはとても悩ましい問題でしょう。
難しい問題ですが、はっきり言えることは、
メインの方策にはなりえない、
例えば、サブ的に多少は妊娠の確率を高める、
もしくは、受精障害が存在しないかどうか、
言ってみれば、安心を得るための検査的治療というような、
そんな認識がよいのかもしれません。
要するに、あまり期待を抱かずに、
ましてや、体外受精にはまってしまわない、
そんな感じになるでしょうか。
◎人工授精という治療法を見直す
女性の年齢が高くなれば、なるほど、
治療の高度化よりも、
妊娠できる力のある卵子が排卵されたチャンスを逃さないことが、
大切であることを考えると、
人工授精という治療法を見直してもよいのかもしれません。
自然周期の人工授精を気長に繰り返す方法もありでしょう。
10回でも、20回でも、30回でも、それ以上でも、です。
費用的にも、肉体的、精神的にも、
体外受精に比べれば、その負担は随分軽いものです。
特に、色々な理由で、
夫婦生活の回数がとても少ないという夫婦には、
よいかもしれません。
◎自然にまかせるということを見直す
自然にまかせるということを見直すというのも、
変な話しなのかもしれませんが、
例えば、"高齢だから治療を続けなければ"、
なんていう強迫観念に近い感覚の方は少なくありません。
ところが、ご主人の精子に問題なく、
排卵や卵管の通りにも問題がないのであれば、
体外受精の治療効果は、それほどでもないわけです。
この際、医療に頼るという観念は、
捨ててしまったほうがいいかもしれません。
体外受精にかける費用があれば、
二人で、旅行したり、美味しいものを食べ歩いたり、
ちょっとした贅沢が出来そうです。
もしかしたら、そのことが妊娠につながることだってありえるわけです。
◎二人の関係を見直す
これも変なお話しに聞こえるでしょうか。
"結果として"、
肉体的に不利になってから、
子作りをスタートしたわけですから、
そのことの意味を考えておくべきでしょう。
子作りとは、家庭作りであり、
家族は、夫婦が基本のユニットです。
家庭の存在する意味は、
時代とともに大きく変わっていくものです。
現代、そして、これからのそれは、
安心や楽しみ、幸福の増幅装置という意味合いが、
より強くなっていくのではないかと思います。
あの、アメリカの最新の研究では、
家庭においては、夫婦の関係が、
お金をいくら持っているかということよりも、
ハッピーな人生をおくれるかどうかを左右すると報告しています。
http://www.webmd.com/balance/news/20080619/for-happiness-seek-family-not-fortune?
ecd=wnl_inf_062708
★最後に
年をとること=妊娠力の低下、これは宿命です。
仕方のないものなのですが、
そのまま、受け入れると悲観するしかありません。
私たちは、そのことを受け入れつつ、
悲観するのではなく、自分たちの意志でもって、
楽観することが大切なのではないでしょうか。
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妊娠しやすいカラダづくり編集室から
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編 集 後 記
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40代からの子作りを考えることは、
結果として、いろいろな本質的なことを考えることになります。
誰にでも当てはまる方法論は、決して、存在しませんが、
目的が、幸福な家庭を築くことにあるのは、誰にでもあてはまることです。
そのためには、自分たちらしさを改めて自分たちに問い直すことが、
大切なことかもしれません。
さて、昨日で、ファーティリティレッスンの4月期コースが修了しました。
http://www.akanbou.com/fertilelesson/top.html
受講いただいた24名の皆さん、お疲れさまでした。
昨日の印象では、皆さん、お疲れの様子は全くなかったですね。
心身ともに元気になれたとの声が圧倒的でしたね。
多くの出会いや発見、感動がありました。
最後に受講された感想をアンケートに記入してもらったのですが、
その中で、レッスンを受けて、夫婦が仲良くなった、
そして、そのことがよかったとのこと。
夫婦仲がよくなったというのは、
具体的には、いろいろあるのでしょうけど、
なぜだか分かりませんが、そのことが一番嬉しかったです。
基本形ですからね。
来週の土曜日からは7月期コースがスタートします。
また、新たな"出会い"と"ドラマ"が今から楽しみでしかたありません。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] No.265
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◎発行部数
・自社配信: 845部
・まぐまぐ: 5,577部
・合計部数: 6,422部(6月29日現在)
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◎「妊娠しやすいカラダづくり」のバックナンバーはこちらから
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000116311
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掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容
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ませんのでご了承ください。
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【発行人】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
【監 修】 西川 浩(医師・心斎橋中央クリニック院長)
【WEB】 http://www.akanbou.com
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