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妊娠しやすいカラダづくり
VOL.349
2010年2月14日
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じぶんたちにあったこたえをだすために・・・
なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
"自分たちにふさわしい答えを出す"上でのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。
━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼今週の更新情報一覧
▼最新ニュース解説
体外受精のリスクについて
▼あなたの声を聞かせて!
不妊治療と仕事の両立
▼妊カラ編集室より
▼編集後記
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今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2010年2月10日 Q&A
精子無力症と診断され、顕微授精を勧められたのですが・・・
http://www.akanbou.com/qa/qa.dr.tsuji-004.html
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2010年2月9日 最新ニュース
顕微授精によって男性不妊の原因が子どもに遺伝するおそれ
http://www.akanbou.com/news/news.2010020901.html
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2010年2月8日 最新ニュース
体外受精や顕微授精による妊娠の出産前後のリスクについて
http://www.akanbou.com/news/news.2010020801.html
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com
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記事についてのご感想やご要望等をお寄せください。
news-master@akanbou.com
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最新ニュース解説
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体外受精のリスクについて
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治療には、よい面と悪い面の両面が、必ずあるものです。つまり、100%
安全で、妊娠できる治療法は存在しないということです。
であれば、不妊治療を受ける際には、まずは、その治療のプラス面、マイナ
ス面を十分に理解し、それらを天秤にかけ、自分たちの価値観に照らして、
プラス面が勝っているのかを検討することが大切です。
体外受精では他の治療方法に比べて高い妊娠率が期待できる半面、肉体的、
精神的、金銭的な負担が大きくなります。
また、薬や注射の副作用、そして、多胎妊娠や流産、子宮外妊娠、妊娠や出
産に伴うリスク、さらには、子どもへの長期にわたる影響などは、未だ完全
に把握しきれていないという問題も存在します。
この一ヶ月間に、体外受精のリスクに関する研究結果が、いくつか発表され
ています。
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2006年の日本産婦人科学会の周産期登録データでは、体外受精や顕微授
精などの高度生殖補助技術を施したことによって、出産前後の母と子のリス
クが大きくなるようなことはありませんでした。
http://www.akanbou.com/news/news.2010020801.html
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毎年、日本産婦人科学会は出産に関するデータを集計、登録していますが、
2006年は全体の5.8%に相当するの63899例が登録されています。
昭和大学医学部産婦人科学教室の研究チームは、このデータを使って、自然
妊娠による単胎児53939人と、IVFやICSIによる単胎児1408
名について、死産や低出生体重児、胎児発育遅延、先天奇形、性別の比率な
ど、出産に伴うリスクを比較しています。
その結果、特に大きな違いは見られなかったとのこと。
このことから、体外受精による妊娠、出産の際には、低出生児体重児や早産
のリスクが高くなるけれども、それは、高度生殖補助医療技術を施したこと
によるものよりも、それに伴う多胎妊娠や母体の状態によるものではないか
としています。
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妊娠までにかかった期間の長さと妊娠、出産時の母子の健康状態との関係
http://www.akanbou.com/news/news.2010010501.html
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フィンランドの大学病院の研究チームは、1989年から2007年に大学
病院で出産した、17114の妊娠(自然妊娠)について、子どもを望んで
から妊娠するまでにかかった期間の長さと、妊娠時の母子の健康状態を調べ
ています。
その結果、妊娠迄に要した期間が長くなればなるほど、妊娠糖尿病のような
合併症や羊膜の感染症、そして、早産などになる割合が増えたとのこと。
このことは、妊娠する力に影響を及ぼす要因は、不妊のリスクだけでなく、
妊娠や出産に伴うリスクをも高めるのではないかとしています。
★知っておきたいこととして
体外受精や顕微授精を施すことによって、妊娠や出産に伴う母と子への危険
については過度に心配しなくてもよいということ。
それよりも、それらに影響を及ぼすのは、母親の年齢や心身の状態、そして、
多胎妊娠であることから、早く、健康なカラダづくりやストレスのマネージ
メント、また、多胎妊娠を予防することが大切だということではないでしょ
うか。
さて、生まれた時点ではなく、成長に伴う過程で、体外受精によって出生し
たことによる影響についても、さまざまな追跡調査が実施されています。
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体外受精による出生児の9~18歳時点の行動や感情の働きについて
http://www.akanbou.com/news/news.2010012001.html
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1986年から1995年にオランダの大学病院で体外受精で生れた子ども、
139名と、不妊治療を受けたけれども自然妊娠で生れた子ども143名を
行動面や感情面の働きみ、体外受精によるマイナスの影響を調べました。
その結果、9~18歳時点では、行動、感情面で、体外受精によるマイナス
の影響は見られないことが分かりました。
ただし、顕微授精が子どもに及ぼす影響についても報告されています。
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顕微授精によって男性不妊が子に遺伝するおそれ
http://www.akanbou.com/news/news.2010020901.html
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ロンドンの Institute of Child Healthの小児科医グループは、顕微授精で
出生した195人の子どもと自然妊娠によって出生した211人の子どもを
対象に、6歳時点の健康状態を調べたところ、身長はほぼ同じであったにも
かかわらず、顕微授精で生れた男児の指の薬指が自然妊娠で生れた男児のそ
れよりも短いことが分かりました。
これまでの研究で、薬指が人差し指に比べて長い男性ほど、生殖能力が高い
ことが分かっていることから、顕微授精で生れた男児は父親の男性不妊が遺
伝しているおそれがあると指摘しています。
★知っておきたいこととして
体外受精や顕微授精で生まれた子どもへの長期にわたる影響については、今
後の調査結果を待たなければならないところが大きいようです。
これまでの調査では、高度な治療で生まれた子どもの心身の健康状態につい
ては、問題はみられなく、妊娠した方法よりも、出生後の環境のほうが、子
どもの発育の及ぼす影響は大きいと報告されています。
ただし、妊娠しないということは、ある意味で、新しい生命が淘汰を受けて
いるという面があるわけで、高度な治療によって妊娠が望めるようになると
いうことは、淘汰されるべきものが淘汰されないように操作するという側面
は完全には否定できません。
このような観点で考えると、高度な治療へのステップアップは、それ以外の
方法による妊娠の可能性がゼロ、もしくは、著しく小さいと、客観的に判断
されるケースに限るべきで、出来るだけ自然に近い方法で妊娠を目指すべき
であると言えると思います。
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上記の記事についてのご質問等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com
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あなたの声を聞かせて!
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不妊治療と仕事の両立
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不妊の悩みは誰かれなしに相談しづらいものなので、
ついつい1人で悩んでしまいがちなもの。
でも、そんなふうに悩んでいるのはあなただけではありません。
だから、みんなどうしてるの?
あなたの声を聞かせください!
今回のテーマは不妊治療と仕事の両立です。
---[まぴこさんからのメールここから]-------------------------------
こんにちは。
初メールさせていただきます。
私は結婚7年目の33歳です。
私はフルタイムの正職員、主人は夜勤もある不規則な仕事をしております。
忙しくてお互いに仕事のストレスはあるけど、
いつかはふつうに子供ができて、
周りの同僚みたいに子育てと仕事を両立させていきたいなと思っていました。
お互いに自然に近いように授かりたいという希望があり、
不妊治療は2年間行い、
タイミングを半年と人工授精4回、顕微授精1回を行いました。
不妊治療中であるということを会社には話すことができず、
家族が病気になった、
マンションで点検があるのでと、
なにかと理由をつけて、
半休や1時間休などをもらいなんとか通院しました。
人工授精で授からず、
ステップアップしても結果が出なかったらどうしようと、
不安でいっぱいで、
さらにウソまでついて通院することに意味があるのかと、
罪悪感も感じていましたが、
子ども好きな主人に我が子を抱かせてあげたいと、
ステップアップの決心をしました。
顕微授精のときは、
先生とあらかじめ目安の日を相談し休みをとっていたのですが、
採卵がずれて余計に休まなければならず、
その理由を考えるのだけでも疲れていました。
通院していても仕事のことが気になっていて、
赤ちゃんに集中できていなかったように思います。
主人もストレスでいっぱいの私を見て、
いつも励ましてくれましたが、
リセットした日はふたりで抱き合って泣いてしまいました。
あんなに悲しくて泣いたのは初めてでした。
リセットした後は、1年間通院を止め心と体を休めています。
自分と家族が幸せでいる姿を想像していたら、
何が大切なことなのか答えが見つかりました。
無理をしない自分でいること。
ゆったりとした心でいられること。
楽しんで赤ちゃんのことを待つ時間をもつこと。
後悔だけはしたくないです。
主人にももっと幸せになってもらいたいですし。
お金や仕事では得られない価値観を気づかせてくれたのだと、
前向きに考えらるようになりました。
あと数カ月で退職しますが、
今より幸せな家庭を築いていけるんだと信じています。
少しでもご参考になれば幸いです。
---[まぴこさんからのメールここまで]-------------------------------
まぴこさん、投稿いただきありがとうございました。
うまくいくことをお祈りしつつ、応援しています!
▼皆さんの"声"もお寄せください。
◎不妊治療と仕事の両立、私の悩みと工夫
http://www.akanbou.com/voice/voice03-000.html
◎ストレス発散、私の方法
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◎言われて嬉しかった、救われた言葉
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株式会社パートナーズ運営サイト
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→おしえて!不妊ナビ
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html
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編 集 後 記
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冬季オリンピックが始まりましたね。
さっきまで、女子モーグルの決勝をテレビ観戦していました。
なんていうか、冬のオリンピック特有のよさがありますね。
もはや、坂というよりは、壁に近い斜面を、
滑るというよりは、落ちていくかのごとくのダイナミックさに、
心を揺さぶられました。
で、上村選手が滑った後、
アメリカの選手が二人も転倒したことを喜び、
その後の上位選手のミスを、知らず知らずに祈っていました。
誉められないことかもしれませんが、
それも、偽らざる、心の動きでした(苦)。
日本の選手も応援したいのですが、
実は、この機会にしかみれないマイナーな冬の競技を観戦するのも、
ひそかに楽しみにしていたりしています。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.349
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◎発行部数
・自社配信: 233部
・まぐまぐ:5,454部
・合計部数:5,687部(2月14日現在)
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info@akanbou.com
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【発 行】 株式会社パートナーズ
【編 集】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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