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VOL.359 説得ではなく、情報の共有と話し合いで

2010年04月25日

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 妊娠しやすいカラダづくり 
 VOL.359
 2010年4月25日                  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://www.akanbou.com ━

じぶんたちにあったこたえをだすために・・・

なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
"自分たちにふさわしい答えを出す"上でのヒントになるような情報を、
出来る限り客観的な視点で、毎週末、登録頂いた皆さんに配信しています。


━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼今週の更新情報一覧

▼妊カラフォーラム
Our Story それぞれの夫婦の物語 003

▼編集後記


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 今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2010年4月22日 Q&A
私たちには体外受精しか方法はないのでしょうか? 
http://www.akanbou.com/qa/qa.2010042201.html
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2010年4月21日 妊娠報告
不妊治療を忘れて(休んで)気楽に楽しんでいるときに自然妊娠しました
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2010042101.html
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2010年4月20日 トピックス
質のよい卵子を育むための90日間体質改善計画
http://www.akanbou.com/topics/topics/023.html
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2010年4月19日 編集長コラム
出会うことよりも関係をつむぐこと 
http://www.akanbou.com/column/main.html
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ご質問、ご感想等は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
news-master@akanbou.com


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 妊カラフォーラム
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 Our Story それぞれの夫婦の物語 003
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Our Storyでは、
それぞれの夫婦の物語を紹介しています。

不妊と一口に言っても、
それぞれの状況や事情はすべて異なるもの。

たとえ、同じ治療を受けていても、
そこに至る経緯や背景もさまざまです。

ですから、"何をどうした"という、
方法論的には参考にならないかもしれませんが、
皆さんが自分たちの方法や答えを見つけるきっかけになったり、
そして、これからも前を向いて進むための励みになれば嬉しいです。

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今回のOur Storyは、横浜市在住のAさんご夫妻です。

Aさんは、30代半ばで卵巣のう腫を手術。ところが、その後、4年間も授
からないことから、一念発起し、リーベマリール(※)の青山さんを訪ね、
妊娠しやすいカラダづくりへの取り組みをはじめられました。

今回、細川は、Aさんと青山さんにお話しをお伺いしました。


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生活習慣を改善し、薬を飲むことで高プロラクチン血症が改善

→薬だけに頼るのは効率が悪いやり方
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婦人科の検診で、高プロラクチン血症と診断され、処方された漢方薬を1年、
その後、お薬に切り替えるも、改善が見られず、妊娠に至らないことから、
リーベマリールに相談されたのが、3年前、39歳の時でした。

ホルモンバランスを整えて、妊娠しやすいカラダを目指して、食生活と生活
リズムの改善に取り組みはじめました。

それまでの食生活は、本当に、『めちゃくちゃ』だったそうで、とにかく、
甘いものが好きで、毎日、ケーキやスナック菓子など、何かしら口にしてい
て、食生活を改善するうえで、大きな不安材料だったそうです。

そこで、まずは、妊娠し、赤ちゃんを産むのにふさわしい女性の身体になる
ためには、生命活動に不可欠な栄養素を過不足なく摂ることが必須であると
いう、極々、当たり前なんだけども、日頃は忘れがちな基本を、頭で理解す
ることから始めました。

そんな観点でみると、シリアルとパンだけの朝食では心もとないこと、そし
て、なにより、白い砂糖にまみれたケーキやお菓子は、血糖値を不安定にさ
せ、ホルモン環境には悪い影響を及ぼしている可能性が高いことも見えてき
ます。

食が基本であることを納得したうえで、徹底的な改善をされました。

そして、生活リズムは、睡眠の"時間帯"と運動です。

それまでは、12時半に寝て、7時半に起きていたのを、1時間、前倒しし
て、その日の内に寝て、早く起きるようにしました。

運動は、有酸素運動で血流をよくし、身体のリズムをつくり、ストレスを解
消する効果も絶大なウォーキング。

カラダづくりをスタートして4ヶ月後の検査では、未だ数値の改善は見られ
なかったものの、さらに4ヶ月後には、数値が正常になり、卵胞の育ち、子
宮内膜の状態もずいぶんよくなりました。

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よくやく重い腰を上げて精液検査を受けた結果、男性不妊が発覚

→夫婦間の温度差は、説得ではなく、情報の共有と話し合いで解消する
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Aさんが、カラダづくりに取り組み、身体の状態が確実によくなって、そし
て、タイミング指導を続けていたのですが、ご主人はと言えば、頑なに精液
検査を拒まれていたというのです。

さらに、喫煙習慣があり、仕事のストレスの大きい生活をおくっていたとの
こと。

そして、ようやく重い腰をあげて、婦人科で簡易検査を受けたところ、思わ
しくないことが分かりました。

Aさんは人工授精を望んだものの、ご主人は、未だ早いとの考えを主張され、
禁煙しようともされず、漢方薬を飲みながら、タイミング指導を続けること
に。

この時点ではAさんとご主人の"温度差"には相当な開きがあったようです。

そして、不妊クリニックに転院して、受けたフーナーテストは、2回続けて、
不良という結果でした。

40歳になったAさんの年齢、そして、次第に状況を客観的に把握できてき
たこともあって、ご主人は、男性不妊専門クリニック、恵比寿つじクリニッ
クで、きちんとした精液検査を受けることに。

その結果、乏精子症、精子無力症で、自然妊娠は困難とのこと。

ここに至って、ようやく、ご主人は人工授精を受けることに同意、そして、
人工授精の成功率を高めるために、ホルモン療法で男性不妊を治療しました。

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禁煙を実行、バランスのよい食生活、ストレスマネージメント

→男性の"妊娠させやすいカラダづくり"が有効
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人工授精にすすみ、4回続けるも、なかなか結果が伴いませんでしたが、ご
主人の意識は、以前とは変わり、二人で同じ方向を向いていました。

禁煙を実行し、バランスよく食べることを意識し、精子の健康に不可欠な栄
養素を補充するために、男性用のサプリメント「ベイビー&ミーフォーメン」
を摂り、仕事のストレスともうまく付き合うように努められたとのこと。

その甲斐あってか、当初、なかなか改善が見られなかった数値が、徐々に、
変化がみられるようになりました。

ただし、自然妊娠が期待できるレベルではないということで、もう少し、人
工授精を続けることにしました。

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体外受精へのステップアップを決意した後の7回目の人工授精で妊娠

→これで最後と決めて気楽に臨んだのがよかったのかも
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ただし、4回の人工授精でも妊娠しなかったわけで、Aさんの年齢を考える
と、人工授精を繰り返すのか、それとも、適切なタイミングで体外受精にス
テップアップするのか、切実な問題になってきました。

要は、体外受精を受けるのかどうかということです。

当初、ご主人は、人工授精で妊娠できるとの思いできたので、体外受精まで
の治療を受けることは念頭になかったようです。

当然、体外受精については、そこまでしなくてもと躊躇されたようですが、
ここまで一緒の努力して、進めてきたという思いもあってか、7回の人工授
精で妊娠できなかったら、体外受精を受けようと決意されたのでした。

ご主人は、7回目の人工授精に臨む頃には、以前よりも早く帰宅するように
なり、早寝早起きを実行し、運動したりしていました。

精液検査の数値は劇的に改善していたわけではありませんが、心身の状態は、
以前によりも健康的になったことは間違いありません。

ただ、Aさんは、7回目の人工授精も、どうせ、今回もダメだろうから体外
受精に期待しようと、期待に胸を膨らませていたそれまでになく、気楽な気
持ちで臨んだといいます。

そして、そのことがよかったのか、7回目の人工授精でご懐妊されました。

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授かる迄に時間がかかった分、二人の生活を満喫し、絆が深まる

→長かったけど子どもを迎える準備期間になった
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Aさんは、これまでの経緯を振り返って、いざ欲しいと思った時に、すぐに
妊娠できなかったので焦りの気持ちが出て、1年、2年と過ぎて、年齢が上
がっていくにつれ、このまま子どもができなかったらどうしようという不安
が強くなり、気持ちを切り替えるのに、とても苦労されたと言います。

ただ、一つの目標にむけて、夫婦で真剣に取り組んだお陰で、夫婦の絆が深
まった、そして、授かるまでに時間がかかったことで、結局は、二人の生活
を充分に満喫することができ、子どもとの新しい生活へ、何の迷いもなく、
入っていける環境を整えることが出来たと。

そして、心身ともに万全の体制で妊娠を迎えられたので、身体の変化に対し
て過度に神経質になることもなく、比較的に大らかな気持ちで、過ごせてい
らっしゃると話されました。

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妊カラ編集室から
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新しい生命が育つのは、女性のお腹の中です。そして、赤ちゃんを産むのは、
もちろん、女性です。ですから、妊娠することまで、女性が主役であるかの
ような錯覚をしてしまいがちです。

ところが、妊娠はオンナがいて、オトコがいて、初めて成立するものですか
ら、赤ちゃんができない、できにくいという問題は、決して、女性だけの問
題でなく、ふたりの問題であるはずです。

実際に、不妊の原因は、女性側、男性側、半々です。

さて、女性は卵子と一緒に生まれてくることから、年齢が上がると、卵子も
一緒に年をとってしまいます。

ところが、男性は、思春期以降、常に、新しい精子を作り続けています。

赤ちゃんを望まれる夫婦にとって、この生理の違いが意味するものは小さく
ありません。

それは、精子のほうが、心身の健康状態の影響を強く受けること、そして、
セルフケアの効果も精子のほうが大きいということです。

つまり、不妊治療の効果は女性のほうが大きいのですが、セルフケア、つま
り、妊娠しやすいカラダづくりに効果は男性のほうが大きいと言えるわけで
す。

ですから、男性不妊であっても、なくても、つまり、精液検査の結果にかか
わらず、男性もバランスのよい食生活をこころがけ、精子の健康を損なうこ
とがわかっているタバコや深酒、こう丸をあたためることを避け、さらには、
抗酸化剤など、精子の健康に不可欠な栄養素を補充し、ストレスをマネージ
メントすることは、妊娠の可能性を高めるためにとても効果的だということ
です。

また、不妊の原因が男性側にあっても、最終的には、不妊治療は女性に施さ
れる宿命があります。

ですから、男性が生活習慣を改善することで、精子の質を高める努力をする
ことで、Aさんご夫婦にように、より女性の身体への負担が軽い治療で妊娠
できる可能性も高まるわけです。

それは、とりもなおさず、パートナーへの思いやりに他なりません。

Aさん、青山さん、ご協力いただきましてありがとうございました。

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▼サロン(東京三鷹市)
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▼マリール怒涛の不妊治療(ブログ)
http://liebemarille.blog19.fc2.com/

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▼皆さんの「Our Story」を投稿ください!

あなたの"物語"を聞かせてもらえませんか?

お子さんを授かったという方、そして、現在進行形で、赤ちゃんを待ってい
らっしゃるという方、さらには、二人の人生を選択されたという方、それぞ
れの物語、また、掲載された「OurStory」への感想などもお聞かせいただけ
れば嬉しいです。

メールをお待ちしています。

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 編 集 後 記
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今回は、夫婦間の温度差について考えさせられました。

なかなか授からない状態のことを、世間では「不妊」と表現します。

そして、医学的には、そのような身体の状態を「不妊症」とよんだりします。

でも、これって、ずいぶん、おおざっぱなとらえ方です。

一応、不妊症の定義としては、
「避妊なしで励んでも、妊娠しない状態」ということになっているのですが、
その期間は、1年とする場合もあれば、
2年とか、3年とする場合もあったりします。

また、「不妊」には、
「本当の」不妊と、
「もう少し様子をみていれば自然妊娠が可能」な不妊があります。

前者は、医学的な助けがなければ妊娠が望めない状態であり、
後者は、医学的な助けは、本来不要な状態であるとも言えます。

つまりは、
一言で「不妊」と表現したり、
指摘されたり、診断されたりしても、"いろいろある"ということです。

なので、自分たちは、
いったい、どんな状態なのかを、
出来るだけ客観的に把握することから始めることがとても大切です。

もしも、ここを間違ってとらえていたり、
ずれていたりすると、
本当は心配しなくてもいいことを心配したり、
何かを決めたり、選んだりするときに、間違ってしまいかねません。

常に、自分たちの状態を把握することに立ちかえることです。

ボタンをかけちがわないということですね。

そして、夫婦間の温度差も、
そんなところにあることも少なくないと思います。

つまり、男性が非協力的なのではなく、
単に、知らないから、
単に、状況認識が十分でないから、
単に、ボタンを掛け違っているから、
だから、温度差になっているというケースもあると思います。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.359
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・まぐまぐ:5,298部
・合計部数:5,528部(4月25日現在)
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【編 集】 細川忠宏(不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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