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妊娠しやすいカラダづくり 第398号 2011年01月30日発行
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なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、
悩みを克服するために、"二人で話し合い、考えを整理"して、
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━[今週の内容]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼今週の更新情報
▼トピックス
血液の循環をよくして妊娠しやすいカラダをつくる
▼妊カラニュース
ツイッターでも情報を発信しています
▼編集室より
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今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2011年01月27日 Q&A
体外受精で排卵誘発剤を使うと卵子が早くなくなってしまいませんか?
http://www.akanbou.com/qa/qa.2011012701.html
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2011年01月26日 最新ニュース
体外受精に臨むカップルの飲酒量と治療成績の関係
http://www.akanbou.com/news/news.2011012601.html
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2011年01月25日 最新ニュース
女性の職場環境が妊娠や出産に及ぼす影響
http://www.akanbou.com/news/news.2011012501.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
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ト ピ ッ ク ス
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血液の循環をよくして妊娠しやすいカラダをつくる
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━ メカニズムを理解して、心地よさを追求しよう
妊娠しやすいカラダをつくるには、何をどうすればいいのか、いろいろな情
報が氾濫しています。
そんな情報を集めれば集めるほど、"あれも、これもやらないと・・・"と、
ちょっとした混乱状態に陥ってしまうことがあるように思います。
そうなると、中途半端になってしまい、せっかくの頑張りが空回りになって
しまいかねません。
なぜそんなことになってしまうのでしょうか?意志が弱いからなのでしょう
か?妊娠を目指すにはもっと強い意志が必要なのでしょうか?
決して、そうではありません。意志が強いか弱いかではなく、取り組み方の
問題だと思います。
冷えは妊娠によくないからといって、無闇にあたためさえすればいいという
わけではありませんし、ストレスは発散しさえすればいいというものでもあ
りません。
単に、方法論を集めて、それをこなすというやり方ではなく、身体のメカニ
ズムを理解して、自分にふさわしい方法を試行錯誤して、みつけていくこと
が大切です。
追求すべきは"ストイックさ"ではなく、"心地よさ"だと思います。
━ 最重要テーマは「血流をよくすること」
それでは、妊娠に近づくためにセルフケアで実践すべきテーマとして、最も
重要なものは何でしょうか?
それは、「血流をよくする」ことになると思います。不妊治療医の先生方は、
口を揃えておっしゃることです。
実際に、冷えやストレスが、直接、妊娠しづらくさせることはありません。
冷えやストレスが血流を悪くすることで、妊娠する力が低下してしまうわけ
です。
どのようなメカニズムになっているのでしょうか?
血流は、全ての臓器に、酸素や栄養素、ホルモン、免疫物質を運び、二酸化
炭素や老廃物を運ぶ出しています。
つまり、血流は子宮や卵巣の唯一の"ライフライン"で、子宮や卵巣が働く
ために不可欠な物質を供給し、不要で有害な物質を排泄するという役割を血
流が担っているというわけです。
ですから、血流が悪くなれば、当然のごとく、生殖器官の働きが低下し、そ
の結果、妊娠しづらくなってしまうのです。
また、子宮や卵巣は全ての臓器の末端に位置するために血流が悪くなると、
その影響を最も受けやすいという宿命にあります。
身体の末端に位置する手足の先端が冷えやすいのと同じことです。
さらに、卵巣の血流量が多いほど、卵胞の発育がよくなったり、排卵誘発剤
の効き目がよくなること、子宮の血流量が多いほど、着床環境がよくなるこ
とは、多くの文献が報告するところです。
このように最重要テーマは「血流をよくすること」です。
━ 血流をよくするための2つのキーワード
それでは、血流をよくするには何をどうすればいいのかについて考えてみま
しょう。
まず、知っておかなければならないのは、これさえやっておけば大丈夫!と
いう世界はないということです。
なぜなら、血液の流れをよくしたり、悪くする要因はいくつもあって、それ
ぞれが、複合的に絡み合っているからです。
前述の通り、冷えやストレスは血流障害の原因にも、結果にもなる得ます。
つまり、冷えやストレスは、血流障害のマイナスのスパイラルにはまらせて
しまいかねない、やっかいなものだということです。
ですから、身体だけでなく、心の状態も含め、全体のバランスを整える戦略
が必要なのです。
キーワードは「あたためる」と「リラックス」です。
━ 血流をよくするためのセルフケアの3つのテーマ
次にそのための方策を3つのテーマに分類してみました。
「どんどん燃やすこと」、「中からあたためること」、そして、「自律神経
のバランスを整えること」です。
それぞれのテーマを説明します。
1)どんどん燃やす
私たちの体内では、食事から取り入れた栄養素を呼吸から取り入れた酸素で
燃やし、エネルギーを産生しています。
この時に熱が発生することから、不完全燃焼はエネルギーや熱の産生効率が
悪くなり、疲れやすくなるとともに、体温が低くなります。
「低代謝」や「低体温」が招く、冷えにより、血流が悪化してしまう仕組み
です。
この状態を解消するには、どんどん燃やし、体温を上げることです。
2)中からあたためる
食べたり、飲んだりしたものが身体を冷やし、血流が悪化してしまうという、
とても単純ですが、大切な仕組みです。
寒い季節には、外からあたためることは、当たり前のようにやりますが、中
からあたためることは、それほど意識されていないかもしれません。
3)自律神経
自律神経は、本人の意志とは関係なく、身体のさまざまな機能をコントロー
ルしています。
交感神経と副交感神経はなっていて、ひとつの臓器に対して、お互いに相反
する働きを担うことでコントロールするという仕組みです。
交換神経が優位になると血管を収縮させ、副交感神経が優位になると血管を
拡張させるので、交換神経が優位な状態が続くと、血流が悪くなってしまい
ます。
この状態を解消するには、自律神経のバランスを整えることです。
━ 血流をよくし、妊娠しやすいカラダをつくるためのヒント
それぞれの仕組みを知ったうえで、どのように取り組めばいいんのかのつい
てのヒントを挙げてみます。
1)どんどん燃やし、体温を上げるために
体内の燃焼効率を高め、体温を上げます。
◎運動する
ウォーキングのような有酸素運動は燃焼を促進します。また、筋肉は最も代
謝が大きい臓器で、筋肉を増やすことで基礎代謝が上がります。
このようにウォーキング(有酸素運動)と筋力トレーニング(無酸素運動)
の組み合わせで代謝を高めると体温が高くなります。
◎ビタミンB群を十分に摂る
ビタミンB群は、炭水化物やタンパク質、脂質の代謝に不可欠なビタミンで
す。もしも、不足するとエネルギー産生の効率が低下し、低代謝、低体温を
招きます。
◎鉄を十分に摂る
鉄が不足すると貧血を招くことはよく知られていますが、エネルギー産生に
も不可欠なミネラルであることはさほど知られていません。
◎良質のたんぱく質を十分に摂る
たんぱく質不足が低体温を招くこともそれほど知られていないようです。た
ンパク質は本来は体をつくるための栄養素ですが、胃で消化するとき、また、
その後、排泄のためにアミノ酸が肝臓で分解されるときに大量の熱が発生し
ます。そのため、たんぱく質の摂取が不十分だと低体温を招きやすくなりま
す。
◎料理にはスパイスを使う
スパイスもまた燃焼効率を高めてくれ、体温を上げてくれます。
2)中からあたためるために
あたたかいもの、あたためてくれるものを食べたり、飲むようにします。
◎あたためて食べる
身体をあたためてくれる食材と冷やす食材があるそうです。ただし、神経質
になると楽しくないし、いろいろな野菜を食べることを優先し、できるだけ
あたたかい状態で食べることを心がけます。
◎白湯を常飲する
冷たい水は身体を冷やします。水分補給は沸騰した水をさました白湯がベス
トです。朝一番の水分補給は血液をサラサラにしてくれ血流をよくしてくれ
ますが、白湯を飲むことで、睡眠中に体温の下がった身体をあたためてくれ
ます。
◎コーヒーなどのカフェイン入り飲料は摂り過ぎない
カフェインの利尿作用や交換神経を優位にする働きは身体冷やしやすくしま
す。1日に1、2杯程度にし、ハーブティーなどにします。
◎ショウガを使う
ショウガをすりおろして紅茶に入れたショウガ紅茶は身体をあたためてくれ
ます。
◎半身浴
ぬるめのお湯にゆっくりと浸かり、身体を中からあたためます。38~40
度くらいのお湯に、みぞおちから下の部分だけを30~40分くらいが目安
です。
◎血糖値を急上昇、急降下させない食べ方
血糖値と体温は比例します。そのため血糖値が上がったり、下がったりする
ような食べ方は低体温を招きます。空腹時の甘いもの(白砂糖)は控え、で
きるだけ精製度、加工度の低い食品、また、食事の順番は野菜や汁もの、肉
や魚、豆類などのたんぱく質、そして、ご飯などのたんぱく質を食べること
です。
3)自律神経のバランスを整えるために
ポイントはストレス対策です。
◎腹式呼吸法を取り入れる
ゆっくりと吸って、ゆっくりと吐く呼吸法は自律神経を整えます。
◎規則正しい生活リズムと十分な睡眠
早寝早起きが理想ですが、最低でも毎日、12時迄にはベッドに入り、同じ
時間に寝て、同じ時間に起きることです。
◎ウォーキングでストレスを緩和する
ウォーキングなどの有酸素運動はストレスを解消します。特に、朝食前は太
陽の光を浴び、体温の上昇をスムースにし、一石何鳥にもなります。
◎ストレッチ
朝と夜のストレッチ習慣は血流をよくします。
◎鉄を十分に摂る
鉄は脳内でセロトニンという神経伝達物質がつくられるのに不可欠です。鉄
不足はセロトニン不足を招き、うつになったり、脳内の興奮が抑えきれず、
筋肉が緊張状態におかれ、血行障害を起こします。
━ 調子のよさ、心地よさを実感してライフスタイルを楽しむ
いかがでしょうか?
ストイックなやり方をしなくても、私たちの生活はいろいろな都合や事情に
満ちています。
血流を改善するためのライフスタイルを常に優先させることは困難なことで
しょう。
だからと言って、あきらめなければならないわけではありません。
メカニズムを理解して、何がよくて、何が悪いのかを知っておくことで、自
分の生活、つまりは、好みや嗜好にあい、事情や都合に応じた、スタイルを
試行錯誤しながら、開発することで克服できるのではないでしょうか?
その際のポイントは、調子のよさや気持ちよさ、心地よさを追求することで
す。
血行をよくすることは、妊娠を近づけてくれるだけでなく、日常の生活で、
身体の調子よさや気持ちよさ、心地よさをもたらせてくれるからです。
そのことを実感し、生活を楽しむことで、習慣化し、いつのまにか妊娠しや
すいカラダになっていることと思います。
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編 集 室 よ り
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今回、妊娠力を高めることを「血流をよくする」という観点からみてみて、
結局は、冷えとストレス対策になることが、改めてよく分かりました。
ただ、大切なことは実践し、続け、習慣化することです。
そのためには、繰り返しになりますが、理屈を理解して、試行錯誤し、自分
にあった方法ややり方をみつけることだと思います。
決して、決まった方法などないということですね。
寒い季節でも、血流が悪化しない体質を目指しましょう。
不妊治療を受けていなくても、受けていても、必ず、結果に結び付くものと
思います。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.398
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・合計部数:5,408部(1月30日現在)
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妊娠しやすいカラダづくり
発行 株式会社パートナーズ
編集 細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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