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妊娠しやすいカラダづくり 第460号 2012年4月8日発行
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お子さんを望まれるカップルを応援します。
なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、悩みを克服する
ために、"二人で話し合い、考えを整理"して、"自分たちにふさわし
い答えを出す"上でのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な
視点で、毎週末、配信しています。
━[今週のテーマ]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼今月の特集
自然のサイクルにシンクロして生命力を享受する
▼ヤングのコーナー
ヤングのこれまでの事 〜 想定外の子宮外妊娠!? 〜
▼妊カラ編集室から
▼編集後記
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今 月 の 特 集
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自然のサイクルにシンクロして生命力を享受する
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関東地方ではサクラが満開になりました。毎年、1年に1回、まるでスイッ
チが入ったかのようです。
◎生命力が高まるとき
春は、植物は芽を出し、花々はつぼみをつけ、地中の虫が動き始める、まさ
に、生命力溢れる時です。
動植物は自然サイクルと一体のようですが、人間の場合はどうなんでしょう
か。いくら季節感のない生活を送っていても、ニキビや花粉症に悩まされた
りしているのを見ると、私たちの意識しないところで自然の変化に強く影響
を受けているはずです。
であれば、私たち人間も、他の生き物と同じように、これからの季節は妊娠
するにはよい環境であるはずです。
実際にそのことを確かめた臨床報告を紹介します。
◎体外受精の治療成績を季節別に比較してみると
2004年にthe British Fertility Society Conferenceで、イギ
リスのチェスターとリバプールの病院で1997年から2001年に体外受
精を受けた約3000組のカップルの季節別の治療成績を比較した研究結果
が発表されています。
治療が春から夏(5〜9月)にかけて実施された場合と秋から冬(11〜翌
年2月)かけて実施された場合では、卵巣刺激に要した排卵誘発剤の量は前
者のほうが少なく、妊娠率もよかった(20%対16%)とのこと。
あたたかい時期に治療を行ったほうが排卵誘発剤の量が少なくて済み、妊娠
率も高かったというわけです。
また、2010年にドイツのミュンヘンで行われたthe World Congress
of Fertility and Sterlityで、ブラジルのサンパウロの病院で実施さ
れた1932組の顕微授精の治療成績を季節別に比べた研究結果が発表され
ています。
受精卵の成育率やクオリティ、着床率、妊娠率は季節による違いがなかった
けれども、受精率だけが春が73.5%、夏68.7%、秋69.0%、そして、冬が
67.9%と、春が最も高く、冬が最も低かったというのです。
同じ治療を施しているのに排卵誘発剤の量が少なくて済んだり、同じように
顕微授精を施しているのに受精率が高いというのは、卵の生きようとする力
によるものとしか考えられません。
そして、それは春から夏にかけて最も高くなるというわけです。
◎自然のパワーを享受するために
生命の源は大自然なわけですから、自然界に生命力が溢れる時期に妊娠しや
すくなると言われても不思議でも何でもありません。
であれば、その恩恵を最大に享受しない手はありません。そのためには、生
活リズムを自然のサイクルにあわせることです。そして、今がその効果が最
も大きいときなのです。
自然のサイクルにあわせた生活、言い替えると、シンプルなスタイルで生活
することです。
具体的に言ってしまうと、 人間がつくったものや仕組みを遠ざけること、
そこから遠ざかることです。
例えば、思いつくままに挙げてみます。
日の出とともに活動をスタートし、暗くなるとともに休む(朝、早く起きて、
夜、早く寝る)。
朝、昼は、太陽の光を浴びて、夜は暗くする。
自分の足で歩いて、移動する。
モニターではなく、直に、見て、聞いて、触れて、感じる。
新鮮な食材を食べる。
精製度や合成度の低い食材を食べる。
近くで、心を込めて、生産された食材を食べる。
心を込めて、調理された食事をとる。
欲求にまかせて仲良く(セックス)する。
決して、妊娠しやすいカラダをつくるためのノウハウではありません。
私たちに、本来備わっているはずの妊娠する力を取り戻すには、その源から
いただくのがいいということを、日頃は忘れてしまいがちなんですが、意識
しておきたい、そう思います。
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記事ついての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
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ヤングのこれまでの事 〜 想定外の子宮外妊娠!? 〜
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こんにちは、ヤングです。
前号では初めての凍結胚移植について書かせていただきました。実際に経験
してみないとわからないことへの戸惑いや不妊治療で受ける予想以上の精神
的なダメージ、、、。
それでも、次こそは!!という思いと期待だけで治療を続けるのであります。
1回目の胚移植で陽性反応が出たものの、流産という結果に終わり、その後、
採卵をするも2周期続けて胚盤胞まで育たずにへこみましたが、翌周期に初
めて4個採卵でき、なんとか2個胚盤胞まで育ってくれ、2回の胚移植チャ
ンスを得ることが出来ました!
2回目の胚移植は、着床するも、胎嚢確認前に化学流産。
3回目の胚移植では、なんと子宮外妊娠になってしまいました。
凍結胚移植で子宮外妊娠になるの?と信じられなかったのですが、あるとい
う事なんですね(苦笑)。
5週目あたりから腹痛があり、出血もダラダラと続き、子宮の中に胎嚢が確
認できない状態で、HCG値だけが少しずつ上昇。子宮外妊娠の疑いで某大
学病院を紹介してもらい、受診後即入院となってしまいました。
私の場合は、受精卵が子宮以外のどこに留まっているのか確認することがで
きず、化学療法で治療を行いました。
治療の結果は良好で、状態も落ち着いた頃に先生からこの機会に卵管の状態
を検査したいと言われ、初めて卵管造影検査を受ける事になりました。
その結果が驚きだったのです!
というのも、通水検査で卵管両側閉塞と診断されたのに、左側は狭窄箇所が
あるものの、両方の卵管は通っていることが確認されたのです。
まずは卵管が通っているという事実に驚きと今までの治療に費やした時間と
費用は何だったの?という思い、そして、自然妊娠への可能性があるという
嬉しさが入り交り、複雑な感情でしたが、とにかく卵管が通っているという
事実を素直に喜びました。
編集長の細川さんも前回のコラムで、「1回の結果で早急な結論を出してし
まうのは賢明ではない」と書かれていましたが、そのことを身を以て体験し
た私です。
実は私も通水検査だけで両側卵管閉塞と診断されたことに納得いかなかった
というのが正直なところでした。
ところが、卵管造影検査をして欲しいと先生にお願いしたのですが、通水検
査で両側卵管閉塞と診断したのだから、検査する必要はないと言われてしま
い、その時は、泣く泣く、あきらめざるを得なかったのです。
ただ、いろいろあった結果として卵管造影検査ができ、卵管が通っているこ
とがわかってよかったと受け止めることにしました。
そして、この後は、引き続き大学病院で不妊治療を受ける事にしたのですが、
体外受精ではなくタイミング法にステップダウンすることになったわけです。
続きは次号で!! 今号も最後まで読んでいただきありがとうございました。
■「子宮外妊娠」に関する記事
・凍結融解胚盤胞移植は子宮外妊娠のリスクを低くする
http://www.akanbou.com/news/news.2011032301.html
・新鮮胚移植も凍結融解胚移植でも子宮外妊娠率は変わらない
http://www.akanbou.com/news/news.2007092001.html
・不妊の原因によっては子宮外妊娠のリスクが高まる
http://www.akanbou.com/news/news.2006030801.html
・ 喫煙が子宮外妊娠のリスクを高めるメカニズム
http://www.akanbou.com/news/news.2010101501.html
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編 集 後 記
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いつも、後悔しない選択とか、自分たちにふさわしい、自分たちらしい選択
ということを考えたり、言ったりしていまが、どんな選択をするかだけでな
く、そもそも、現実的な選択肢を出し切れているかどうかが、本当は、一番
大切なのではないかと、最近、思っています。
レストランに行けば、メニューを出されますが、その内容は、そのレストラ
ンが"得意で"、そのレストランが"食べて欲しい"と思うものです。
言い替えると、そのレストランにとって都合のよい内容です。
つまり、どれを選ぶかとか、自分たちの意思で選んでいるかどうかというこ
ともさることながら、他の人の都合でつくられた選択肢であれば、自分たち
にふさわしい選択がままならず、それもまた、後々、後悔してしまいかねま
せん。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.460
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com
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