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VOL.471 NHKスペシャル「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」

2012年06月24日

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 妊娠しやすいカラダづくり 第471号  2012年6月24日発行

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 お子さんを望まれるカップルを応援します。

 なかなかお子さんが授からないことに悩むカップルが、悩みを克服する
 ために、"二人で話し合い、考えを整理"して、"自分たちにふさわし
 い答えを出す"上でのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な
 視点で、毎週末、配信しています。


━[今週のテーマ]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

▼今週の更新情報

▼編集長コラム
NHKスペシャル「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」

▼ヤングのコーナー
「冷え取り」の具体策を紹介します!

▼編集後記


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 今 週 の 更 新 情 報 一 覧
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サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2012年6月13日 妊娠報告
44歳でも授かることができました
http://www.akanbou.com/houhoku/houkoku-2012061301.html
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2012年6月19日 最新ニュース
受精前の食生活と体外受精や顕微授精の治療成績との関係
http://www.akanbou.com/news/news.2012061901.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


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 編 集 長 コ ラ ム
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 NHKスペシャル「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃」
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昨晩(23日)、NHKで放映されたドキュメンタリー「産みたいのに産めな
い~卵子老化の衝撃」を見ました。
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2012/0623/

とにかく、とにかく、重苦しい内容でした。

それもそのはずで、産みたいのに、産めないのは、主に、女性の加齢に伴う
"卵子の老化"が原因であること、卵子の老化に対しては不妊治療効果は低
いこと、そして、それは、日本では"卵子の老化"について、学校で教えた
り、社会的な啓蒙をしてこなかったからであると、まるで、そのことを社会
に"告発"するかのようなトーンだったからでしょうか。
最後のナレーション、「私たちが生み出した新たな不妊」という言葉が象徴
しているかのようでした。

現実を正しく認識することは必要ですし、問題を根本的に解決するためには、
まずは、このことを多くの人々にちゃんと知ってもらう必要があるというN
HK取材班の強い動機はよくわかりますが、それにしてもです、"本当のこ
と知ってさえいればどうにかなっていたかもしれない・・・"とか、"夫が
はじめから協力的であれば、どうにかなっていたかもしれない・・・"とい
う、徹底的に、"どうにもしようのない"という視点で語られると、正直、
重苦しさしか残りません。

いずれにしても、現在、不妊の主な原因は、"妊娠適齢期"と"妊娠希望年
齢"のギャップであることを、多くの人々が知ることで、やがて、日本の多
くの夫婦が"納得して"妊娠希望時期を決定するようになることを期待する
ばかりです。

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この「妊娠適齢期と妊娠希望年齢のギャップ」や「卵子の老化」について、
"自分事として"考えてみると、いつも思うところがあります。

まずは、今、直面している問題を"誰も教えてくれなかった"ことのせいに
してしまうと、気持ちが救われないというか、後悔しか残らないように思え
てならないのです。

的外れなたとえだと非難されるかもしれませんが、制限速度を知らなくても、
もしくは、誰も制限速度を教えてくれなくても、制限速度をオーバーして、
運が悪ければ、反則キップは切られるわけです。

でも、スピードを出す必要があったのか、単に、スピードを楽しみたかった
のかは別として、スピードを出したのは自分なわけです。

もちろん、もしも、知識やアドバイスがあれば、違った判断をしていたかも
しれないことは否定できません。

でも、どこまでの知識やアドバイスがあれば、判断を変えていたのか、今と
なっては知る由もありません。

多少の負け惜しみも入るかもしれませんが、自分の行動は全て積極的に選択
した結果と思いたい、そう思うのです。

人生の大切なことであれば、尚更のことです。

そのことは、自分やふたりの人生を大切にすることだと思うわけです。

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番組では、"卵子の老化"に対しては、最先端の生殖補助医療でも解決でき
ないことがクローズアップされていました。

八方ふさがり的で、とても辛いシーンがいくつもありました。

でも、そのことを、ことさら強調されなくても、そもそも、生殖補助医療は、
具体的に何を"補助"するのか、正しく理解しておけば、少なくとも過大な
期待を抱くことは避けられるように思えてなりません。

生殖補助医療は何を"補助"するのか。

それは、卵子と精子の距離を縮めることに尽きます。

ですから、卵子と精子が出会いにくい、出会えないことが妊娠の障害になっ
ているのであれば、絶大な治療効果が発揮される治療です。

ところが、卵子と精子がちゃんと出会えているのだけれども、卵子の老化が
原因で妊娠しづらくなっているところに、いくら"出会わせて"も、効果が
出ない(妊娠できない)のは当然と言えば、当然なわけです。

一方、卵子が年をとることによる「染色体異常」、すなわち、新しい命がす
こやかに育つように遺伝子が命令できなくなってしまえば、そのことを元に
戻す方法は存在しません。

そして、そのことを逆転できないのは、全ての生物がサバイバルするために
必要で、全ての生物に平等な宿命です。

ところが、老化のスピードには細胞によって差がある、すなわち、卵巣内の
全ての卵子が同じ速度で老化するわけではないこと、そして、老化現象の中
には"どうにもならない"ものと"どうにかなる"ものがあることも事実で
す。

であれば、どうにもならないことは潔く無視して、どうにかなることに全力
で対策を講じるのが、後々、後悔しない態度ではないでしょうか。

端的に言えば、現代に特有の生活習慣や環境やストレスなどが、新しい命が
すこやかに成育する体内の環境を悪化させていれば、それは、当たり前な生
活習慣を心がけること、或いは、抗加齢医学的なアプローチでどうにかなる
可能性があります。

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その昔、感覚的に言えば、バブル以前でしょうか、結婚や子づくりに対して、
のんきに構えていても、周りがいろいろとお節介を焼いていたように思いま
す。そして、それを当たり前なこととして受け入れていたようにも思います。

周りというのは、血縁や地縁、職場の上の世代の人々です。

そもそも、お見合いなんて、周囲のお節介の最たるものでしょう。

ですから、女性には妊娠に適した時期があるなんていうことを知らなくても、
適した時期に子どもを産んでいたのでしょう。

ところが、"個"が尊重されるようになれば、お節介は美徳ではなく、とも
すれば、"セクハラ"になってしまいました。

もちろん、個が尊重されるようになったことは、基本的には喜ばしいことに
違いありません。

ところが、その半面、どんな生き方をするのか、選択肢が増え、それととも
に、個の責任が問われるようになったわけです。

だからこそ、自分たちの"内なる"幸福感や価値観を大切にし、それを実現
するために環境を整え、ふたりで積極的に選択することがとても大切になよ
うに思います。

そして、本当に救われることには、この10数年、心理学や経済学で、幸福
についての研究が盛んになりましたが、お金や子どもをもつことが夫婦の幸
福な人生の絶対条件ではないことが多くの研究で明らかになっていることで
す。

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過去の編集長コラムは以下のサイトでご覧になれます。

▼編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/main.html#1

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 ヤングのコーナー ~ 「冷え取り」の具体策を紹介します!
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こんにちは、ヤングです。

前号で「冷え」について書かせていただきましたが、具体的な「冷え取り」
の対策について前号に引続き進藤義晴先生の著書を参考にご紹介させていた
だきます。

進藤義晴先生が言っている「冷えとり」の8つのポイントと心の持ち方とは。

1)靴下の重ねばき(4枚履こう)

一番下に絹の五本指の靴下をはく→次に木綿または毛の五本指靴下または指
なし靴下をはく→その上に絹の指なし靴下をはく→さらにその上に好みの靴
下(なるべく天然繊維製のもの)をはく。

2)下に厚く、上に薄く着る

「頭寒足熱」(頭を涼しく、足を温かくすること)を心がけ、下半身を温め、
上半身を涼しく、体をしめつける服装は避ける。

3)半身浴・足湯をする

4)食べすぎない。陽の食品を多く、自然な食品を摂る

食べるときは少しずつ口に入れてよく噛んで食べる。

体を温める「陽」の食品は、玄米、海藻類、根菜類、豆類、干しきのこ、乾
燥野菜、ごま、発酵食品。

体を冷やす「陰」の食品は、人工的に精製した食品、動物性脂肪、葉菜類、
果物、酒、たばこ、香辛料などの嗜好品。

5)絹や木綿などの天然繊維を主に着る

6)腹式呼吸をする

7)自分本位はやめ、他人本位に考える生き方をする

世の中は相手があるので思いどおりにはなりません。自分の思い通りになら
ないと、イライラしたり、ハラハラしたり、クヨクヨしたり、色々な感情の
波が高くなり、そうすると、頭に血がのぼり、頭が熱くなる。ということは
相対的に足元が冷たくなり、頭寒足熱の逆になってしまう。

8)上記7つに従って日常生活を正しくする

以上です。

私は、上記すべてを「冷え取り大作戦」として完璧にこなそうとは、性格上
無理なのはわかっているので、今は、出来ることから無理のない範囲で取り
組むことにしています。

そうなると、1~4あたりは、すぐ取り組めそうな内容ですよね。

例えば、冷え取り靴下は4枚組がセットで販売されているので、それを活用
して就寝時に履くようにしています。でも毎日4枚は手持ちの靴下では厳し
い日もあるので、2枚履きの時もありますよ。そこは臨機応変に・・・(笑)

また、7番目の自分本位はやめ、他人本位に考える生き方をすると言われる
と、難しく捉えてしまいそうですが、要はストレスをためず、楽しく過ごす
ことが大切ではないのかなと自分なりに理解しています。

皆さんも、この機会に「冷え」を見直して、この夏は冷えない体=血流の巡
りの良い体で一緒に乗り切りきりましょう!

<参考文献>

◎「病気にならない「冷えとり」健康法?温めれば内臓から元気になる」
  進藤義晴著

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でもない研究報告やトピックなども紹介しています。よければフォローくだ
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 編 集 後 記
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運動はスポーツクラブで行っているという方も少なくないと思います。でも、
出来れば、自然の中で身体を動かしたほうが、メンタルには断然よいようで
す。

イギリスの大学の研究で、週に1回以上、自然の中、たとえ、緑の多い公園
でも、ウォーキングやジョギングをすることは、精神状態を良好に保つため
に役立ち、その効果はジムで運動する場合と比べ効果は2倍であることがわ
かったとのことです。

まあ、当然と言えば、当然の結果かもしれませんが、2倍というのは大きい
と思います。

お金もかかりませんからね。

これから暑い季節になりますが、早朝のすがすがしさは格別です。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.471
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com
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◎配信部数:5,202部(6月24日現在)
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