メルマガ

VOL.520 自分たちを信じ、後悔しないをモットーに

2013年06月02日

____________________________________________________________________

 妊娠しやすいカラダづくり No.520 2013/6/2
____________________________________________________________________
 
                       
今週の内容__________________________________________________________

・編集長インタビュー:自分たちの選択を信じ、後悔しないをモットーに
・今週のおススメ:コンビニ・外食で健康になる本
・編集後記


編集長インタビュー__________________________________________________

 自分たちの選択を信じ、後悔しないをモットーに
--------------------------------------------------------------------
不妊治療は「出口が見えないトンネル」にたとえられることがよくあります。
それほど、先が見えないことの不安が大きいということでしょう。この治療
がいつまで続くのか、このままの治療でよいのか、もしかしたら、進む方向
が違うのかも、なんていう心配は尽きないと思います。

もちろん、ドクターをはじめとする専門家の適切なサポートは欠かせないと
思いますが、当事者であるふたりが、自らの足元を照らしたり、位置を確か
めたりすることも大切だと思います。

そんな時に、参考になるのが先人の経験ではないでしょうか。

もちろん、不妊治療を受けているという共通項があっても、どんな治療をど
れくらい続けているのか、また、そもそも、カップルの年齢や不妊の原因、
経済的な背景や治療に対する考え方など、カップルによって異なるでしょう
から、先輩カップルの経験が全て参考になるとは思えませんが、「出口が見
えにくい」中を、戸惑いつつ、ふたりで力を合わせて進んだという経験は同
じで、そのことを経験したものでないと分からないことがあるはずです。

であれば、なにかのきっかけやヒントをもらえるかもしれません。

要は、先輩カップルの経験を、どのように使うかは、それぞれのカップル次
第なのだと思います。

編集長インタビューでは、私たちとご縁のあった方に、不妊治療経験を振り
返ってもらい、感じたこと、得たことについて、語ってもらう企画です。

【Nさんプロフィール】

年齢:44歳
結婚歴:16年6ヶ月 
不妊期間: 5年6ヶ月
不妊治療期間:5年6ヶ月


細川)お久しぶりです。もう、産後3か月になられたのですね。

N)あー、うー、ぎゃーとおしゃべりしているのか叫んでいるのか、要求も
変化し、せっかく、対応に慣れたなぁと思っても、また新たな対応が必要に
なってきて・・・。これが成長ってもんなんでしょうね。

細川)Nさんは、結局、5年半、不妊治療を続けられたのですね。

N)そうです。もちろん、その間、ずっと、コンスタントに通院していたわ
けではありませんが、タイミングから開始し、人工授精を7回、そして、体
外受精と顕微授精、あわせて6回目の採卵で採れた卵で妊娠しました。その
間、一度、妊娠しましたが、8週目で繋留流産しました。

細川)今日は、その5年半を振り返って、お話しをお聞きしたいと思います。
まずは、やはり、それだけの期間ですから、途中で止めたいと思ったことも
あったのではないでしょうか?

N)はい。不妊治療を続けるのは辛いことが多く、もうやめてしまおう!と
思うことも、多々、ありましたよ。でも、そもそも、子づくりや不妊治療を
受けるということは、夫婦二人で取り組むものじゃないですか?

細川)そうですね。

N)であれば、夫婦の間でどちらかがあきらめなければ、それは続けなさい
ということで、勝手にやめることは出来ないと思い、前に進みました。私た
ちの場合は主人が続けたいという考えだったのです。

細川)そうなんですね。でも、現実的には、不妊治療というのは女性のほう
に負担がかかるじゃないですか?

N)もちろんです。ただ、私たち夫婦の基本は、お互いの考えを共有し、二
人で話し合って二人で決断するというものなんです。

細川)はい。

N)ですから、いずれか一方だけの気持ちを優先させて物事を決めるのでは
なく、お互いが納得したことにたいして、行動することにしていました。

細川)なるほど。Nさんがやめたいと思った時でも二人できちんと話し合っ
たうえで、続けるという答えを二人で出したということですね。

N)そうです。ただ、全てのことを、いちいち、細かく二人で決めていくわ
けではありません。肝心なこと、大事だと思えるところは絶対に勝手に一人
で決めないということですね。大事だと思えることは明確に決めたわけでは
ありませんが、なんとなく二人の中でこれは重要だろうと思える漠然とした
ものです。

細川)その辺の感覚が共有できるのも、それまでの結婚生活で、そのことを
心掛けてきたから、要は、その積み重ねなんでしょうね。

N)そうかもしれませんね。

細川)やはり、一朝一夕にはいかないと思いますよ。

N)そうですね。ですから、二人で決めたことは結果がどうであれ後悔しな
いということも、大切なルールなんですよ。

細川)なるほど。ただ、それって、なかなか、難しそうです。

N)もちろんです!絶対後悔しないと決めることは、心の負担になる場合も
あるので、愚痴は言っても よいことにしていました。

細川)ああ。

N)後悔まではいかないけど、人間、やっぱり自分の選択に100%自信を
持って行動できるわけではありません。

細川)そうですよね。

N)なので、自分たちの決めたことに対して少しは愚痴を言っても良いこと
にしました。実際にはお酒を飲みながら二人で愚痴言ってると、次の日には
すっきりしてました。それから、あのとき選択した自分達の状況や考えてい
たことを思い返してみるんです。"あの時は、こう思ったから、こんな状況
だったからあの選択だったんだね"って。それで"今は前とは違ってこう考
えているから違う選択をしよう"ってな感じです。

細川)なるほど。

N)それから、調べても、考えてもわからないことは、必要以上に悩まない
ことも大切だと思います。

細川)どうにもならないことは、どうでもいいことですからね(笑)。

N)たとえば、"受精卵のグレードが良いのになぜ着床しないんだろう・・
・"と、あれこれ考えてみても、お医者様にもわからないことを、私たちが
いくら考えてもわかるわけがないじゃないですか!

細川)そうですよね。

N)こういうことについて、悶々と考えないことにしていました。世の中に
はわからないこともある!と割り切る!と決めていました。

細川)なるほど。ところで、治療以外に、なにかお二人で妊娠のために取り
組んだことは?

N)まずは、食生活の改善ですね。そして、ウォーキング。あとは、早寝早
起きですね。10時半には就寝して、5時半に起きています。

細川)これはよかったというものはあるのでしょうか?

N)これがよかった!という確信がありませんね。それと、妊娠に至る前の
1年間はどちらもサボり気味で、ボチボチの実行でした。また、漢方も気功
も試しましたが、これも1年前にやめました。

細川)そうなんですか。

N)ただ、朝食(お米)をきちんと取ること、お魚と野菜中心の食生活、就
寝&起床時間は、ある程度守れました。この成果は、主人の体重が3ヶ月で
10キロ減でメタボ脱出です(^^)

細川)とっても嬉しい副効用ですね(笑)。実際のところ、いろいろ取り組
んでみたけれど、自分たちにあっているものだけが残ったという感じでしょ
うか。

N)そうかもしれないですね。二人で決めていても、お互いが忘れてしまう
ことがあるので、時々、あ、こういうこと忘れてたよね!って、話して、お
互い思い出すってこともしばしばありました。

細川)とにかく、長い期間、同じテンションが続かないですし。その時々で
試行錯誤しながらという感じなのでしょうね。

N)私が、妊カラのメルマガを読みだしたのが2008年4月です。内容に
共感したりちょっと考えが違うなと思ったり、それでも色々な情報を頂き、
自分の選択を信じる、その時だけでもいいから自分の気分に従ってみる、自
分の選択したことを後悔しない、これをモットーに進んできました。

細川)なるほど。

N)正直、妊娠を報告できる日が来るとは、思ってもいませんでした。この
メルマガの読者の平均年齢も40歳と聞いていますので、同じように思って
いる方もいるかもしれませんが、この年齢でも授かることが出来るというこ
とを知っていただきたいと思います。

細川)ありがとうございました。


【まとめ】

1)私たち夫婦の基本は、お互いの考えを共有し、二人で話し合って二人で
  決断する
2)二人で決めたことは結果がどうであれ後悔しない。後悔しそうなときは
  その時の状況や考えを思い返してみる。
3)治療や結果について、愚痴を言うのはOK
4)調べても考えてもわからないことは、必要以上に悩まない。

--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


今週のおススメの本__________________________________________________

 コンビニ・外食で健康になる方法
--------------------------------------------------------------------
たいていは、『普段は、お昼はコンビニ弁当で済ましたり、外食が多かった
りするので、なかなか、ちゃんと食べられていないんですよ』というふうに、
コンビニ食と言えば、決して、ほめられた食事ではなく、仕方なく済まさざ
るを得ないもの、という感じだと思います。

世代にもよるかもしれませんが。

ただ、もう何年も前から飽和状態なんて言われながらも、あの手この手で、
私たちの生活にどんどん浸食し続けているのが現実で、私の自宅でも、仕事
場でも、徒歩数分圏内に5件あります。

人間、コンビニエントに弱いというか、流れていくものなんですね。

また、「健康的な食べ方」、「カラダのパフォーマンスを高める食べ方」に
こだわりはじめると、仕事場周辺や外出先で食べられるところが極端に限ら
れてしまうというのも現実です(こだわり過ぎ?)。

一方で、家で食べる場合でも、全ての食材や調味料を吟味、厳選し、完璧に
「手づくり」しているかと言うと、なかなか、そうもいかず、家庭内にも、
コンビニエントな食材や食品は、相当、あります。

ということは、コンビニ弁当か手づくり弁当か、外でたべるか家で食べるか、
というよりも、どのように食べるかが大切になってくるわけです。食品業界
とどう折り合いをつけるか、もっと、大上段に立った言い方をすると、この
コンビニエント満載の社会でどうサバイバルしていくかということになるよ
うに思います。

ということで、「コンビニ・外食」で健康になる方法という本をご紹介しま
す。

コンビニ弁当や外食でも、3大栄養素をバランスよく摂って、かつ、血糖値
を急激に上げない食べ方をすアイデアが書かれています。また、単なる方法
論だけでなく、栄養学的、アンチエイジング的観点で、それはなぜなのかと
いう解説もあります。

因に、「コンビニ食」の問題点として、野菜が少ない、塩分や砂糖が多く使
われ、味の濃いものが多い、揚げ物メニューが多く、油分のとりすぎになり
やすい、ごはんの量が多く、炭水化物のとりすぎになる。しかも、つけ合わ
せにパスタやポテトなど、炭水化物をさらに加えることが多いと指摘してい
ます。

そして、コンビニで弁当を選ぶときには、「揚げ物をとりすぎない」こと、
「炭水化物のメニューをかぶらせない」こと、「野菜が豊富な弁当を選ぶ」
ことに気をつけてほしいとアドバイスしています。

この本に書かれていることに注意すれば、コンビニ食や外食のマイナスは、
ずいぶん、緩和することが出来るようになると思います。

ただ、「コンビニ食・外食で健康になる」というタイトルはちょっと誇大な
ように思います。

コンビニ食で、いくら、炭水化物や脂質、たんぱく質をバランスよく摂る工
夫を心がけたとしても、そもそも、加工食品に含まれる微量栄養素は極端に
少なくなってしまっているのが現実だからです。

そのことを、実際に確かめ、報告した本があります。食事でかかる新型栄養
失調という本です。

◎食事でかかる新型栄養失調
http://p.tl/hVLu

ですから、コンビニ食などの加工済食品、外食では、こころもとないと言わ
ざるを得ません。

「コンビニ・外食で健康になる本」で書かれていることは、どうしてもコン
ビニ食や外食で済まさざるを得ない時に頼りになるアイデアということにな
ると思います。

また、著者も最後に触れていますが、この本で得た知識が、外食であろうと、
家庭料理であろうと、毎日の食生活に役立てることが出来ればと思います。

▼コンビニ・外食で健康になる本 浅野まみこ著( 草思社)
http://p.tl/y_QA

--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


運営サイト__________________________________________________________

私たちはお子さんを望まれるカップルを応援します。

▼不妊に悩む夫婦の自己決定を支援する情報サイト
→「妊娠しやすいカラダづくり」
http://www.akanbou.com/

▼妊カラ・男性不妊編
→「男性不妊 ~ ふたりで知っておきたいオトコのこと」
http://www.akanbou.com/dansei-funin/

▼医師がサポートするサプリメントセレクトショップ
→「ネイチャーズギフト」
http://www.nature-g.com/

▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html

▼ツイッター
→「妊娠しやすいカラダづくり」
http://twitter.com/ninkara


編集後記____________________________________________________________

妊カラセミナーが、昨日、終了しました。ご参加いただいた皆さん、ありが
とうございました。

やはり、読者の皆さんと、直接、お目にかかれる機会は貴重です。

特に、3回目の昨日は、私にとって、とても考えさせられる経験をさせてい
ただきました。

「妊娠しやすいカラダづくり」ということを突き詰めていくと、それは、妊
娠するために頑張ること、というよりも、それまでの生活や家族のあり方を、
一度、バラバラにして、改めて、自分たちらしくというか、自分たちの思う
ようなものに、組み立て直す作業であるのかもしれないと思いました。

妊カラをスタートして10年になりましたが、私たちの力は、「まだまだ」
であることを痛感しましたが、同時に、改めて、カップルの選択や意志決定
をサポートしたいという意欲も高まりました。

ありがとうございました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.520
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
--------------------------------------------------------------------
不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
--------------------------------------------------------------------
発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎発行部数
・自社配信: 869部
・まぐまぐ: 4,447部
・合計部数: 5,316部(6月2日現在)
--------------------------------------------------------------------
◎免責事項について
当メールマガジンの提供する情報は医師の治療の代わりになるものでは決し
てありません。プログラムの実行は各人の責任の元で行って下さい。プログ
ラムの実行に伴う結果に関しては、当社の責任の範囲外とさせて頂きます。
--------------------------------------------------------------------
◎注意事項
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく掲載させていただく
場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、
掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容
の掲載によって生じる、いかる事態、また何人に対しても一切責任を負い
ませんのでご了承ください。
--------------------------------------------------------------------
◎著作権について
当メールマガジンの内容に関する著作権は株式会社パートナーズに帰属しま
す。一切の無断転載はご遠慮下さい。