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VOL.563 不育症と診断された後の妊娠、出産について

2014年03月30日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.563 2014/3/30
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・今週の必読記事:「妊娠したい」と思ったときにまず読みたい妊活本
・最新ニュース解説:不育症と診断された後の妊娠、出産
・はんなのカラダづくり日記~体外受精に備えて:花粉の季節
・妊カラ編集室から:「妊娠しやすい食生活」実践マニュアル付特別販売
・私たちが運営するサイト
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2014年3月30日 最新ニュース
原因不明の不育症と診断されてから出産までにかかった期間
http://www.akanbou.com/news/news.2014033001.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


今週の必読記事______________________________________________________

 「妊娠したい」と思ったときに......まず読みたい妊活本 
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今回は妊活を始めるにあたって、手軽に読めるオススメ書籍をご紹介します。
「妊活」というと、高度生殖医療などの不妊治療の方に目が行きがちですが、
まずは生活習慣改善や漢方といったセルフケアから始めるのもよいでしょう。

関連する妊活オススメ本3冊をご紹介させて頂きます。

私は妊娠率を上げる最も大事なことは自分自身できちんと知識をつけておく
ことだと思っています。なぜなら、できることは最大限努力しようというこ
とが分かりますし、妊活中に出てくる不安も、本を読むことで解消できる部
分があるからです。

*続きはこちらから
http://allabout.co.jp/gm/gc/441240/

▼オールアバウト「不妊症」
http://allabout.co.jp/gm/gt/1831/

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info@akanbou.com


最新ニュース解説 Mar.2014___________________________________________
 
 原因不明の不育症と診断されてから出産までにかかった期間
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不育症と診断されても、その後、2年で86%が妊娠し、65%が出産している
こと、また、妊娠に要した期間は21週間、出産に要したのは102週間(いず
れも中央値)であるとの最新の研究報告がなされています。
http://www.akanbou.com/news/news.2014033001.html

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不育症とは、妊娠しても、流産を繰り返す病気のこと。流産だけでなく、子
宮内で胎児が亡くなることや早産、死産を繰り返すことも不育症に含まるそ
うです。

なかなか妊娠できないために子どもがもてないのが不妊症で、妊娠はできる
けれども、赤ちゃんが育たないために子どもがもてないのが不育症というわ
けです。

流産は、女性にとって最も心を打ちのめされる経験の一つでしょう。喜びか
ら一転、その落差はあまりに大きいものです。ましてや、ようやく授かった
という経緯があれば尚更のことだと思います。

流産の後、心の落ち込みから徐々に立ち直っても、不安感は1年以上たって
もなかなか拭えない傾向があるとの研究報告があり、心の痛手は次の妊娠に
影響を及ぼさないとも限りません。

ーーー
流産とは、妊娠21週までに妊娠が終わってしまうことを言い、すべての妊
娠の約15%の頻度でおこっていて、そのほとんどは、妊娠11週までの妊
娠初期におこっています。また、妊娠したことのある女性の40%が流産を
経験しているとの調査報告もあります。

そして、女性の年齢が高くなるほど、流産もおこりやすくなり、年齢と流産
率の関係をみてみると、10代から30代前半まではほぼ横ばいで、35歳
になると20%、そして、それ以降、急上昇し、40歳で40%、42歳で
50%に達し、42歳超えると80~90%と言われています。

これは、女性の年齢が高くなるほど、流産の主な原因である染色体に異常の
ある卵子が排卵される割合が高くなるからだと考えられています。

35歳の女性の場合、流産率は約20%とされていますので、流産を2回繰
り返す確率は、4%ということになります。35歳の女性の場合、100人
に4人の割合で流産を繰り返してしまうというわけです。

3回繰り返す確率は同様に0.8%ですから、ほぼ1%で、100人に1人
の割合で3回流産を繰り返すことになります。

冒頭でお話しした通り、不育症とは、『妊娠しても、流産を繰り返す病気の
こと』です。ただし、病気(異常)がないのにもかかわらず、不運にも流産
を繰り返してしまうことも少なくありません。

ここを正確に理解しておくことがとても大切だと思います。

なぜなら、それらを混同してしまうと、過度の不安を抱え込んでしまったり、
不要な検査や治療を受けてしまうことになりかねないからです。

ーーー
流産には2つの種類があります。1つは、流産を引き起こす病気があり、そ
のために本来ならば生まれてくるはずの赤ちゃんが妊娠の途中で失われてし
まうというケース。

もう1つは、おこるべくしておこる流産です。つまり、染色体異常などの問
題が胎児側にあって、妊娠の途中で"淘汰"されてしまうケースです。

もしも、前者であれば、その原因を突き止め、しかるべき治療を施す必要が
ありますが、もしも、後者であれば、たとえ、繰り返しおこったとしても、
治療ようがなく、防ぎようがありませんし、防いだり、治療の必要もありま
せん。

多くの自然流産は自然淘汰によるものです。

ーーー
流産を繰り返し、不育症と診断された場合、その後の妊娠、出産の確率はど
のようなものなのでしょう。

2回流産した人が、何の検査も治療も受けないで、次の妊娠で、80~90
%は流産しないで、出産に至っており、同様に、3回の流産を繰り返した人
は、次の妊娠で、50~60%は出産に成功しているとの報告があります。

2回、3回と流産を繰り返せば、もはや、次の妊娠も流産になるだろうと思
う方は少なくないでしょう。

ところが、実際にはそんなことはないのです。

要するに、2回流産を繰り返しても、その8~9割は不育症ではなく、たま
たま、流産が続いただけで、たとえ、3回繰り返しても、半分以上は、たま
たまだというわけです。

このことから不育症の頻度は、2回流産が続いた場合で10~20%以下、
3回続いた場合でも40~50%以下と考えられるのです。

ーーー
不妊症にしろ、不育症にしろ、とにかく、「先が見えない」という不確定さ
が最も悩ましいことの一つだと思います。

不育症の場合、妊娠したことの喜びから一転して、流産することの悲しみへ
と、その落差の影響は決して小さくないようです。そのため、流産を繰り返
すと、その次もまた流産してしまうのではないかという不安や心配に苛まれ
ると言います。

ですから、原因不明の不育症の最も効果的な治療は「テンダーラビングケア」
という心のケアだとされています。

「テンダー・ラビング・ケア(TLC=Tender loving Care)」とは、
「優しい愛のケア」というような意味です。その方法は、投薬や外科的な治
療ではなく、"優しく、愛情を持って"患者に接し、そして、いたわるという、
ごくごく単純な治療法なのです。

専門家の間で、「テンダー・ラビング・ケア(TLC)」が知られるように
なったのは、スウェーデンの研究チームが発表した論文で、連続して3回以
上流産を繰り返した女性195人を9年間追跡調査したところ、TLCを受け
たグループと受けなかったグループに分けて、原因のあるカップルには適切
な治療をした結果、TLCを受けなかったグループでは33%に対し、TLC
を受けたグループでは86%のカップルが出産したというものです。

それだけ、過度の不安や心配、ストレスは妊娠の継続に強く影響していると
いう証拠です。

そして、不安や心配、ストレスをやわらげるのは、もちろん、TLCのよう
なケアだけでなく、状況を客観的に理解し、把握することも大切なよいに思
います。

たとえ、2回、3回、それ以上、流産を繰り返し、不育症と診断されても、
原因がなければ、正しい情報に接すること、心をケアすること、そして、あ
きらめないことが大切だということですね。

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はんなのカラダづくり日記~体外受精の準備のために____________________

 第5回 花粉の季節
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こんにちは、はんなです。
暖かくなって、先述の動悸が収まってきたと思ったら、私、うまれて初めて
花粉症になりました。。。
薬を飲まないと、ひたすら鼻が垂れ、目がしょぼしょぼし、のどはイガイガ、
外出時はマスクにゴーグル。
アレルギーに悩まされてきた方の気持ちがはじめて分かりました。
これまで親身になってあげられなくてごめんなさい、という気持ちです。
本当に大変なんですねえ...。

そんなとき、不妊治療をしているわたしに親身になってくれない、身近な人
のことが思い出されました。
実家の母です。
タイミング法がうまくいかず、人工授精にふみきるかを考えていたときのこ
と。
母との電話で遠回しに子供のことを聞かれ、治療しようか迷っている、と答
えたところ、母は言いました。
「そんなの、ぱっと病院行ってぱっぱっと作っちゃえばいいじゃない?」
それを聞いて絶句。
そのあと数日は、母のその軽率な言葉を思い出すだけで、悲しくてしかたが
ありませんでした。

イラッと来ることを話しかけてくる人はそれだけではないし(おそらく読ん
でおられる皆様もご経験があるかと思います)、いちいち気にしていたらき
りがないので忘れるようにはしていますが、さすがに母のことは忘れるのが
難しかったです。

でも、今それを思い返すと、「知らないこと」はしょうがないのだと感じま
す。
母は私を自然に妊娠、出産しました。だから、子どもが出来ない辛さはピン
ときていないはず。
一方、彼女は花粉アレルギーで毎年春酷いことになっていましたが、それを
見て大変だなとは思っても、優しい言葉をかけてあげた記憶がありません。
私たち親子は、家族という近しい関係に甘えて、お互い思いやりに欠けてい
たみたいです。
そして、ほんとうに辛いことは、想像だけではなかなかうまく分からなくて、
経験してはじめて「そうだったのか」と思うことが多いのですね...。
またまた反省。

でも、もし不妊治療をしたことが無かったら、もっともっと何も想像できな
い、周りの人を傷つけてしまう人間だったかもしれないと思うと、逆に怖い
気がします。
だからこそ、この経験をもうすこしポジティブにとらえて、成長の階段を少
し登れたのだと考えることにしています。

ああ~。前置きのつもりが長々と書いてしまいました。
本題のカラダづくりはここからです。

いちばん身近な人間関係、実家の家族や夫と仲良くすることが、妊活の根っ
こというか、いちばん大事なことだとわたしは常々思っています。
それがなかなかうまくいかないと感じたとき、気持ちがイライラしてしまっ
たとき、
すぐにできるマッサージを、ヨガセラピーの岡部先生から教わりました。
とても簡単です。

椅子に座っていても、立っていても構いません。
自然にまっすぐ胸をはり、でも力を抜いた状態で、両方の鎖骨の周り、上や
下、左右を、指や手でひたすら押したりもんだりします。
肩がこるのは実感しやすいですが、実は胸周りも硬くなっていたことに、わ
たしは初めて気が付き、もんだ後すぐに目の前がすっきりしたのを感じて、
こんな簡単なことで!と驚きました。

ヨガでは「喉のチャクラ」があり、コミュニケーションがうまくいかないと
き特にそこが硬くなるという考え方があります。
鎖骨をもむことで、その硬くなったチャクラをほぐし、胸周りを柔らかくし
て、気持ちも前向きにできるということです。
治療中に辛いのは治療そのものだけでなく、周りの人との関係がうまくいか
ないことでもありますが、病院では人間関係を良くする薬は出してくれませ
ん。
そういうときに、目の前がちょっと明るくなって前が向けるこのマッサージ、
自分で調合した「薬」と思って、どうぞお試しください。

ところで余談ですが、前回書きましたお尻を振るポーズを、ご主人様の前で
やられた方はいらっしゃいますか?
もしいらしたら、教えてください。
わたしもやってみたいのですが、いまだに恥ずかしくてできません...。

*この連載は隔週でお届けします。

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妊カラ編集室から____________________________________________________

妊娠しやすい食生活 ハーバード大学調査に基づく妊娠に近づく自然な方法
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このメルマガの編集長の細川が翻訳にあたった書籍「妊娠しやすい食生活」
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ニュアル・妊娠しやすい食生活への7つのステップ」PDF版を無料でダウ
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■書籍概要

妊娠しやすい食生活 ハーバード大学調査に基づく妊娠に近づく自然な方法

著者:ジョージ・E・チャヴァロ(ハーバードメディカルスクール準教授)
   ウォルター・C・ウィレット(ハーバードメディカルスクール教授)
   パトリック・J・スケレット(ハーバードニュースレター編集者)
監修:志馬千佳(志馬クリニック四条烏丸院長)
翻訳:細川忠宏(妊娠しやすいカラダづくり運営者)
原著:The Fertility Diet
定価:1,890円(税込)
発行:マグロウヒル・エデュケーション
発売:日本経済新聞出版社

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妊娠しやすいカラダづくり内の特別販売サイトからご購入いただくと以下の
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管理栄養士監修による「実践マニュアル・妊娠しやすい食生活への7つのス
テップ」PDF版を無料でダウンロードしていただけます。

妊娠しやしい食生活で推奨されている「原則」を日常の食事にいかに反映さ
せればいいのか、妊カラ管理栄養士からのアドバイスをまとめた小冊子です。

▼「妊娠しやすい食生活・実践マニュアル」監修者

山田聡子(やまだあきこ)
管理栄養士。日体協公認スポーツ栄養士。健康運動指導士。
青山学院大学国際政治経済学部卒。電通ヤング・アンド・ルビカム株式会社
マーケティング局勤務を経て、東京健康科学専門学校栄養士科卒業。その後、
明治製菓株式会社ザバススポーツ&ニュートリション・ラボ勤務。全日本男
子柔道、バレーボール山本隆弘選手、トップリーグラグビーチーム、大学ラ
グビーチーム、ライフセービング選手などを栄養サポート。現在、スポーツ
栄養士として、スポーツ選手・一般の方々への栄養サポート、専門学校講師、
栄養セミナー講師、記事執筆などを中心に活動中。

★特典その2:送料無料

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私たちが運営しているサイト__________________________________________

▼不妊に悩む夫婦の自己決定を支援する情報サイト
→「妊娠しやすいカラダづくり」
http://www.akanbou.com/

▼妊カラ・男性不妊編
→「男性不妊 〜 ふたりで知っておきたいオトコのこと」
http://www.akanbou.com/dansei-funin/

▼お子さんを望まれるふたりのためのサプリメント
→「BABY&ME」
http://babyandme.jp/

▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html


編集後記____________________________________________________________

今週の必読記事でご紹介したのは、オールアバウトの不妊症ガイドの池上文
尋さんの記事「「妊娠したい」と思ったときに......まず読みたい妊活本」です。

実は、この中で細川が翻訳した本「妊娠しやすい食生活」が紹介されている
のです。なので、自画自賛的(笑)、必読記事と言えなくもないのですが、
数ある妊活本の中から、不妊治療ジャーナリストの池上さんに推薦していた
だいたということが大切というか、とても嬉しかったということをご理解い
ただければと。

今週もここまでお読みいただきありがとうございました。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.563
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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・まぐまぐ: 4,272部
・合計部数: 5,604部(3月30日現在)
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