メルマガ

VOL.583 ビタミンDと妊娠する力、育む力

2014年08月17日

____________________________________________________________________

 妊娠しやすいカラダづくり No.583 2014/8/17
____________________________________________________________________

今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・トピックス:ビタミンDと妊娠する力、育む力
・「体外受精のためのヨガセラピー」9月コース申込受付中!
・私たちが運営するサイト
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
--------------------------------------------------------------------
2014年8月16日 最新ニュース
体外受精治療周期からみたビタミンD欠乏と不妊症
http://www.akanbou.com/news/news.2014081601.html
--------------------------------------------------------------------
記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


今月のトピックス Aug.2014___________________________________________
 
 ビタミンDと妊娠する力、育む力
--------------------------------------------------------------------
ビタミンDがあらゆる分野で注目されるようになって久しくなりますが、妊
娠や出産に際しても大変重要な役割を担っていることを明らかにする研究報
告が相次いで発表されています。

━ ビタミンDはホルモンである

ビタミンDはその名前の通り、脂溶性のホルモンとして、主にカルシウムと
リンの吸収を促進し、骨をつくったり、丈夫にすることが知られています。

ところが、ビタミンとされてはいますが、ビタミンDって、体内でつくられ
ているんです。普通、ビタミンは体内でつくられていない微量栄養素という
ことになっています。ところがビタミンDは紫外線を浴びることで皮膚で合
成されているのです。もちろん、魚介類やきのこ類、たまごなどから摂って
いますが、せいぜい、2割程度だそうです。

また、ビタミンDは細胞の受容体に結合し、その作用を発揮することから、
これは、「ビタミン」ではなく、「ホルモン」だとする専門家もいます。

そして、近年、骨をつくったりするだけでなく、細胞の増殖や分化を調節し
ていることがわかってきたのです。人間が生きていくうえでのベースの部分
に深く関与していることがわかってきたというわけです。

そんなことで、そのビタミンDと生殖活動との関係ですが、新しい命の誕生
は細胞が増殖、分化することによって進むわけですから、ビタミンDが妊娠、
出産にとても重要なのは、当然と言えば、当然のことと言えるわけです。

━ ビタミンDと妊娠する力、育む力

AMH(アンチミュラリアンホルモン)は、卵巣内に残っている原始卵胞の
数の目安になるとされていますが、このホルモンの値とビタミンD濃度が関
連することがわかっています。

先日、東京で開催されら日本受精着床学会で産科婦人科館出張佐藤病院の佐
藤先生はシンポジウム「女性のライフスタイルと妊娠力」にて「栄養と妊娠
力」というテーマで講演されましたが、その中で20〜39歳の非喫煙女性
102名を対象に、AMHと血中ビタミンD濃度や食習慣との関連を調査し
たところ、約3割にビタミンD欠乏症が認められ、AMHは血中ビタミンD
値の影響を受けていたとし、生殖可能年齢女性におけるビタミンD欠乏症は
卵巣予備能低下の原因の一つになる可能性が示唆されたと報告されました。

また、ビタミンDレベルと体外受精の治療成績の関連を調べた最新の研究で
は、体外受精を受ける335名の女性を対象にビタミンDレベルとその後の
治療成績との関係を調べたところ、ビタミンDが充足してる女性の妊娠率は
欠乏している女性の2.15倍だったと言います。

ビタミンDは妊娠する力に影響を及ぼすだけではありません。習慣性流産の
患者の免疫を制御す働きにも関与すると考えられています。

同じく、先日の日本受精着床学会のシンポジウム「着床と流産の新しい真実」
で、慶應義塾大学医学部の研究チームは、原因不明の習慣性流産の患者のビ
タミンD濃度と免疫細胞の活性や各種自己抗体との関連を調べたところ、ビ
タミンDが欠乏している原因不明の習慣性流産の患者では免疫細胞の活性や
自己抗体生産が促進している可能性が示されたとして、ビタミンDの補充が
原因不明の習慣性流産の新たな治療法になる可能性があると報告しました。

━ ビタミンDが不足しがちなのは

前述の通り、体内で必要なビタミンDの8割は紫外線を浴びることで皮膚で
つくられています。生殖年齢にある女性の間でビタミンD不足、ビタミンD
欠乏が多いのは、日焼け止めの使用などによって紫外線を避けるライフスタ
イルの影響が大きいのではないかと専門家の間で考えられているようです。

そもそも、どれくらい日光を浴びればいいのでしょうか?

国立環境研究所と東京家政大学の研究チームは、昨年、健康な生活を送るの
に必要不可欠な成人の1日の量をつくるのに必要な日光浴の時間を日本の3
地点(札幌、つくば、那覇)で調べています。

その結果、両手と顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の
弱い冬の12月の正午では那覇で8分、つくばでは22分、そして、緯度の
高い札幌では76分の日光浴が必要であることがわかったとのことです。

実際のところ女性のとってこれだけの時間、両手と顔を日光にさらすのは難
しいかもしれません。

━ ビタミンDサプリメントも摂取のタイミングが大切

現在、妊娠を望んでいる女性、体外受精に臨む女性にとっては、もしも、可
能であれば血中のビタミンDを測定してもらうのがよいと思います。ただし、
ビタミンDの重要性について認識されている医療機関は、まだまだ、一部の
ようです。

もしも、測定は難しい場合は、1日に25〜50マイクログラムであれば、
自己判断でビタミンDのサプリメントを摂取するのがいいかもしれません。

妊娠前から妊娠中全期間を通して補充する価値があると思います。

また、ビタミンDのサプリメントを摂取する場合でも、空腹時や朝食、昼食
後に摂取するよりも、夕食後に摂取するほうが体内に吸収される割合が最も
大きくなるとの研究報告があります。

アメリカのクリーブランドクリニックでビタミンDサプリメントを摂取する
患者を対象に朝食や昼食後の摂取から夕食後の摂取に切り替えてもらったと
こと血中濃度が平均57%も増加したと言います。

せっかくサプリメントで補充するのであれば効率的に体内に吸収されるよう
にすべきです。

--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


体外受精に臨む女性の"リラックス"をお手伝いするプロジェクト________

 「体外受精のためのヨガセラピー」9月コース申込受付中!
--------------------------------------------------------------------
▼体外受精のためのヨガセラピー公式サイト
http://www.akanbou.com/yoga/


9月から体外受精に臨む女性の「リラックス」をお手伝いするプロジェク
ト「体外受精のためのヨガセラピー」をスタートします。

現在、9月コース受講申込を受付中です。

メディカルヨガでおなじみの「ルナワークス」の岡部朋子先生によるリス
トラティブヨガをベースにしたプログラムを3回受講、「リラックス」と
はなにかを覚えていただきます。

9月コースは、9/13、9/20、9/27の土曜日の15:20~16:30に、東京
港区芝(慶應義塾大学東門向かい)のスタジオで開催します。

残席わずかです。定員になり次第、受付を終了しますのでお早めにお申し
込みください。

━ なぜ、リストラティブヨガなのか? 私たちの考え方

ストレスは不妊治療の治療成績にマイナスの影響を及ぼすとの研究報告が
あります。そうはいっても気持ちを張りつめないと大変な不妊治療に挑む
ことは難しいでしょう。治療をやめたり、諦めたりしたとたんに授かると
いうのは、それは治療を繰り返している間は、どうしても「がんばって」
しまうからなのかもしれません。

一方、ヨガはリラックスに有用であると漠然と思われていると思いますが、
もしも、「がんばって」いろいろなポーズを修得しようとするような取り
組みであれば、ますます、「リラックス」から遠ざかってしまう事になっ
てしまいかねません。

リストラティブヨガは、言ってみれば「頑張らない」ヨガです。普通のヨ
ガのように、次々とポーズをとることはありません。カラダを支える補助
具に身を委ねて、ストレスフリーな姿勢をとるだけです。

一見、横たわっているだけのように見えますが、続けるうちに姿勢がよく
なり、内臓が本来あるべき位置に戻り、血行がよくなり、冷えも解消され
るようになります。

私たちは、この「リストラティブヨガ」こそが、ストレスフルな不妊治療
に臨む女性に最適なメソッドであると考え、このヨガの第一人者でいらっ
しゃる岡部朋子先生にプログラム開発を依頼し、東京慈恵会医科大学産婦
人科講師の杉本公平先生に医学監修いただき、「体外受精のためのヨガセ
ラピー」を開催することにしました。

---開催概要---

・内 容:ヨガセラピー(70分)×3回
・日 程:毎月第2、3、4土曜日の15:20~16:30
・受講料:13,200円(税込)
・定 員:12名
・講 師:小山 紀枝
・場 所:スタジオトゥルシー(東京都港区芝5-13-14)

---体外受精に臨む女性の"リラックス"をお手伝いするプロジェクト---

・監修者:ルナワークス代表 岡部朋子先生
http://medical-yoga.luna-works.com/index.html
http://www.akanbou.com/medical_yoga/

・監修者:東京慈恵会医科大学産婦人科講師 杉本公平先生
http://www.akanbou.com/doctor/interview18/

・運営者:株式会社パートナーズ・妊娠しやすいカラダづくり 細川忠宏

▼9月コースのお申し込み受付中です

1)メールにてお申し込みください。
メールに「ヨガセラピー9月コース受講希望」とし、お名前、年齢、連絡
先をお知らせください。

2)受付確認と受講案内のメールをお送りします。
事務局から受付確認と受講案内のメールをお送りします。

・メール送付先:info@akanbou.com

*コース内容の詳細や受講に関してのお問い合わせもメールにて受付ます。
*体外受精のためのヨガセラピーとしていますが体外受精を受けていない
 方でも受講いただけます。

▼体外受精のためのヨガセラピー公式サイト
http://www.akanbou.com/yoga/

皆さんの受講をお待ちしています。

主催:株式会社パートナーズ・妊娠しやすいカラダづくり

--------------------------------------------------------------------
記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


私たちが運営しているサイト__________________________________________

▼不妊に悩む夫婦の自己決定を支援する情報サイト
→「妊娠しやすいカラダづくり」
http://www.akanbou.com/

▼妊カラ・男性不妊編
→「男性不妊 ~ ふたりで知っておきたいオトコのこと」
http://www.akanbou.com/dansei-funin/

▼お子さんを望まれるふたりのためのサプリメント
→「BABY&ME」
http://babyandme.jp/

▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html


編集後記____________________________________________________________

昨日、今日と「産婦人科臨床懇話会セミナー不妊治療2014」という不妊
治療に携わるドクターの勉強会に参加してまいりました。

それぞれの分野の第一人者であるエキスパートの先生の、その領域の「最新
と最先端」についての講演が聞けるわけですから、滅多にない機会です。

プロフェッショナルのエキスパートのプロフェッショナルのための講演です
から、私にとっては全てが理解できませんし、聞くだけで精一杯ですが、現
在のトレンドはわかりますし、どこまでわかっていて、どこからがわかって
いないのか、どこまでが出来て、どこからが出来ないのかを理解するために
必死に頑張りました。どこまで出来たかはわかりませんが「熱」を感じるこ
とが出来たことは間違いありません。

なんとか、誌面に反映させていくようにしたいと思っています。

特に、東京世田谷の梅ヶ丘産婦人科の辰巳賢一院長先生の「年齢因子」につ
いてのご講演内容は、皆さんにお伝えしたくてうずうずしています。

あらためて辰巳先生へのインタビュー記事を掲載したいと考えています。

さて、体外受精のためのヨガセラピーのサイトを下記にアップしました。自
信をもってお勧めします。
http://www.akanbou.com/yoga/

残席わずかです。まずは、1コースからスタートしますので限られた方々に
しか受講いただけないのが残念ですが、徐々に、増やしていくことが出来れ
ばと考えていますし、参加できない方にも活用いただけるような仕組みをつ
くりたいと思います。

よろしくお願い致します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.583
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
--------------------------------------------------------------------
不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
--------------------------------------------------------------------
発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎発行部数
・自社配信: 1,554部
・まぐまぐ: 4,173部
・合計部数: 5,727部(8月17日現在)
--------------------------------------------------------------------
◎免責事項について
当メールマガジンの提供する情報は医師の治療の代わりになるものでは決し
てありません。プログラムの実行は各人の責任の元で行って下さい。プログ
ラムの実行に伴う結果に関しては、当社の責任の範囲外とさせて頂きます。
--------------------------------------------------------------------
◎注意事項
読者の皆さんから寄せられたメールは、事前の告知なく掲載させていただく
場合がございます。匿名などのご希望があれば、明記してください。また、
掲載を望まれない場合も、その旨、明記願います。メールに記載された内容
の掲載によって生じる、いかる事態、また何人に対しても一切責任を負い
ませんのでご了承ください。
--------------------------------------------------------------------
◎著作権について
当メールマガジンの内容に関する著作権は株式会社パートナーズに帰属しま
す。一切の無断転載はご遠慮下さい。