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VOL.588 免疫力をキープする食べ方、過ごし方

2014年09月21日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.588 2014/9/21
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今週の内容__________________________________________________________

・更新情報
・今月の特集:サプリメントは摂るべきか?「ビタミンD」
・連載企画:第4回 免疫力をキープする食べ方、過ごし方
・「体外受精のためのヨガセラピー」10月コース申込受付中!
・私たちが運営するサイト
・編集後記


更新情報____________________________________________________________

サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2014年9月16日 最新ニュース
葉酸の摂取量と体外受精や顕微授精の治療成績との関係
http://www.akanbou.com/news/news.2014091401.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


今月の特集 Sep.2014_________________________________________________

 サプリメントは摂るべきか?(3)「ビタミンD」
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葉酸の次は「ビタミンD」です。

葉酸は新しい命のDNAの合成に深く関与しているので、妊娠、出産に最重
要であるにもかかわらず、食べ物からは摂りにくいビタミンなので、サプリ
メントで補充することの意義や必要性はとても大きいものがあります。

ビタミンDは、そもそも、カルシウムの吸収を促進し、骨をつくったり、強
くしたりすることで知られていましたが、近年、細胞の増殖や分化の調節に
働くことから、葉酸同様、妊娠や出産にも「縁の下の力持ち」的な存在とし
て、絶対に必要なビタミンであることがわかってきています。

━ 脂溶性ビタミンとして知られていますが「ホルモン」です

ビタミンDは、脂溶性ビタミンとされていますが、体内でつくられており、
細胞の核の中にある受容体に結合することで、遺伝子の発現を介して作用す
ることから、ビタミンではなく、ホルモンであるとする専門家も少なくあり
ません。

━ ビタミンDが女性で不足しやすい理由

ビタミンDは女性で不足しやすく、日本人妊婦では高い割合でビタミンD欠
乏が認められるとの研究報告がいくつもなされています。

ビタミンDはコレステロールを材料にして、紫外線を浴びることで合成され、
肝臓や腎臓で代謝され、活性型ビタミンDがつくられています。体内でつく
られるのは全体の80%で、食べ物から摂っているのは20%程度とされて
います。

そのため、ビタミンDの合成量は冬に少なくなり、紫外線を防御する意識の
高い女性で不足しやすくなるのではないかと考えられています。

━ ビタミンDとAMH

ビタミンDとAMH(アンチミューラリアンホルモン)値はリンクするとの
研究報告がなされています。このホルモンは卵巣内の初期発育卵胞から分泌
されることから、卵巣内にどれぐらい卵の数が残っているかを推測する目安
になり得ると言われています。

━ ビタミンDと体外受精の治療成績

血中や卵胞液中のビタミンD濃度が高い女性ほど体外受精や顕微授精の治療
成績が良好であるとの研究報告がいくつもなされています。そして、それは、
ビタミンDが免疫システムを介して子宮内の着床環境に影響を及ぼすからで
はないかと考える専門家もいます。

━ ビタミンDとPCOS

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の女性の間ではビタミンDの不足や欠乏が
そうでない女性に比べて高い頻度でみられ、ビタミンDはインスリン抵抗性
の改善に関与することからビタミンDの補充により排卵しやすくなるとの研
究報告がなされています。


━ ビタミンDと妊娠出産のリスク

ビタミンDが低い妊婦は妊娠糖尿病や妊娠高血圧症、低出生体重児のリスク
が高くなるとの報告がなされています。

━ どれくらいの日光を浴びればいいのか

国立環境研究所と東京家政大学の研究チームは、昨年、健康な生活を送るの
に必要不可欠な成人の1日の量をつくるのに必要な日光浴の時間を日本の3
地点(札幌、つくば、那覇)で調べています。

その結果、両手と顔を晴天日の太陽光に露出したと仮定した場合、紫外線の
弱い冬の12月の正午では那覇で8分、つくばでは22分、そして、緯度の
高い札幌では76分の日光浴が必要であることがわかったとのことです。

━ サプリメントによる適正な補充量は

まずは、しっかりと紫外線を浴びて、そして、魚やしいたけなどのキノコ類
を意識して食べるようにして、ビタミンDが不足しないようにすることが大
切です。

そして、サプリメントの利用については、医療機関で血中のビタミンD濃度
を測定してもらい、不足しているかどうかを確かめるに超したことはありま
せん。

ただし、現実的には簡単なことではありませんので1日に25μg(1000IU)
くらいをサプリメントで補充するのがいいかもしれません。

脂溶性ビタミンは過剰摂取に注意が必要ですが、厚生労働省の食事摂取基準
の最新の2015年度版では、ビタミンDの上限は大幅に引き上げられた結
果、100μg(4000IU)となりましたので、25〜50μgであれば、その心配
もありません。

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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


連載企画____________________________________________________________

 納得して、美味しく、楽しく食べよう
 〜妊娠、出産にふさわしい「食」を考える
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この連載では、健康なお子さんの妊娠、出産を目指していらっしゃる皆さん
が、それにふさわしい体をつくるために、どのように食べたらいいのかとい
うことについての知識をお伝えし、日常生活で実践しやすい食事についてア
ドバイスさせていただきます。

第4回 免疫力をキープする食べ方、過ごし方

こんにちは。暑さも落ち着き、過ごしやすい秋の初めとなりました。日によっ
ては半袖では肌寒い時もありますね。そうかと思えば真夏のような暑さの日
も。気温の差が激しいこの時期も体温コントロールがうまくいかずに体調不
良になることがあります。かくいう私も9月の初めにひどい風邪をひき、1
週間ぐらい不調でした。思い返せば無理に予定を詰め込んで睡眠不足が続い
たことと、夫の栄養には気を付けるのに自分の食事をここ1か月はおろそか
にしていました。健康なくして何もできずと改めて実感し、反省しました。

体調不良になる人とならない人。その違いは免疫力と疲労回復にあるのでは
ないかと思います。そこで2回に分けてこの2つのテーマをお送りします。

免疫力をキープする栄養で代表的なのは、タンパク質、ビタミンA、ビタミ
ンCです。

タンパク質は筋肉・臓器・皮膚・毛髪など体のあらゆる部分をつくる材料で
すが、体組織よりももっと小さいものであるホルモン、酵素、抗体など身体
を調節する機能の成分にもなります。抗体は体内に侵入してきた細菌やウィ
ルスを除去する働きと関わりがあるので、タンパク質が不足すると免疫力の
維持が難しくなる、ということになります。女性は、比較的、炭水化物が多
い食品が好き!という人が多く、ごはん、パン、麺類だけで食事を済ませが
ちです。それが続くとタンパク質不足となります。毎日2~3食は肉、魚、
卵、大豆製品をきちんと摂りましょう。

ビタミンAとビタミンCは色の鮮やかな野菜に多く含まれます。にんじん、
ホウレン草、ピーマン、アスパラガスなど、切ってもその断面の色が濃い野
菜がビタミンAが特に豊富です。これらは毎食食べましょう!

全国的に雨が多かった今年の夏は野菜の値段が高騰していて、家計には厳し
い状況ですね。このような時期を乗り越える一つの案としては、にんじんを
活用することをお勧めします。にんじんは野菜の中でも年中価格が安定して、
かつビタミンAを多く含みます。常温でもある程度の期間の保存がきくので、
とても便利です。

さらに私が行っている工夫は、今はやりの塩レモンではなく塩にんじんを時
間のあるときに作っておくこと。にんじんの千切りをたくさん作り、それに
少量の塩を混ぜて軽くもみます。チャックつきのビニル袋に入れて空気を抜
けば出来上がり。冷蔵庫に入れれば3~4日ほど保存がききます。沖縄料理
のにんじんしりしり、炒め物、ホットサンドの具、その他いろいろな料理に
気軽に使っています。お料理の彩りもきれいになるのでぜひ試してみてくだ
さい。

ビタミンCはかんきつ類、いちご、キウイフルーツなど甘酸っぱい果物に多
く含まれます。これからの季節の柿とみかんにも豊富なのでデザートやおや
つに楽しみましょう。オレンジやグレープフルーツ100%ジュースにもビ
タミンCは多いので果物が面倒な人はこれらのジュースを毎日1杯飲むよう
にするといいでしょう。

栄養以外で免疫力キープのポイントになるのが、睡眠です。免疫力が落ちて
いる人は睡眠がとれていない人が多いです。免疫力をキープしてくれる成長
ホルモンの分泌は睡眠中に活発になるのですが、睡眠不足の人はそのタイミ
ングが少なく、結果として免疫力が低下する傾向にあります。睡眠時間を確
保したり、良質な睡眠のための環境を整える、安眠を妨害する就寝前のカフェ
イン(コーヒーやエナジードリンク)や飲酒を避けるなどして、良い睡眠を
確保しましょう。

次回は疲労回復についてお伝えします。

*この連載は月1回お届けしています。

▼著者プロフィール
山田聡子(やまだあきこ)
管理栄養士。日体協公認スポーツ栄養士。健康運動指導士。
現在、Jリーグ大宮アルディージャの専属栄養士として、また、これまで、
全日本男子柔道やプロスポーツ選手をスポーツ栄養士としてサポート。さら
に、一般の方への栄養サポートの他、専門学校や栄養セミナー講師として活
動中です。
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体外受精に臨む女性の"リラックス"をお手伝いするプロジェクト________

「体外受精のためのヨガセラピー」10月コースの受講申込を受付中です
 http://www.akanbou.com/yoga/
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体外受精のためのヨガセラピー9月コースは、昨日、第2回目のクラスが
ありました。

参加された方の中には、初回のクラスに参加されて、『イメージしていた
ヨガと違っていたのでビックリしてしまいました』という感想もお聞きし
ましたが、だいたい、『よく眠れた』、『気持ちよかった』という方が多
かったようです。

おそらく、ヨガと言えば「ポーズをとる」というイメージをお持ちだと思
います。

ところが、リストラティブヨガは、難しいポーズをとったり、ストレッチ
したりするわけではありません。

ですから、驚かれるのも当然と言えば、当然だと思います。

そうです、このヨガは「頑張らないヨガ」、「脱力ヨガ」なのです。

妊娠しやすいカラダづくりについて、10年以上情報発信してきた私たち
にとって、お子さんを望んでいる女性、そのために不妊治療を頑張ってい
る女性にとってはこのヨガが最適だというのが、現時点での結論です。

本当の、深いリラックスを体験してもらいたいと、心から思っています。

体外受精を受けていらっしゃる方、計画していらっしゃる方だけでなく、
不妊治療を受けていない方も大歓迎です。

10月コースの受講申込受付中です!

コース内容の詳細や受講に関して、ご不明な点等ありましたらお気軽にお
問い合わせください。

▼体外受精のためのヨガセラピー公式サイト
http://www.akanbou.com/yoga/

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ヨガセラピーに関してのお問い合わせは下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com


私たちが運営しているサイト__________________________________________

▼不妊に悩む夫婦の自己決定を支援する情報サイト
→「妊娠しやすいカラダづくり」
http://www.akanbou.com/

▼妊カラ・男性不妊編
→「男性不妊 ~ ふたりで知っておきたいオトコのこと」
http://www.akanbou.com/dansei-funin/

▼お子さんを望まれるふたりのためのサプリメント
→「BABY&ME」
http://babyandme.jp/

▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html


編集後記____________________________________________________________

すっかり秋になり、アウトドアが本当に気持ちのいい季節になり、ウォー
キングに最適です。

まぐまぐでこのメールマガジンを購読いただいている方への大切なお知ら
せです。

最近、まぐまぐからのメールマガジンの配信に時間がかかったり、うまく
いかなかったりすることが増えているようです。妊娠しやすいカラダづく
りは「まぐまぐ」以外でも配信しています。

直接の配信を希望の方は以下ので登録が可能です。
http://www.akanbou.com/mailmagazine/

株式会社パートナーズからの配信システムによりお送りします。

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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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・まぐまぐ: 4,144部
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