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妊娠しやすいカラダづくり No.611 2015/3/1
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今週の内容__________________________________________________________
・編集長コラム:自分の最適解をみつけよう!
・お知らせ:体外受精のためのヨガセラピー
・私たちが運営するサイト
・編集後記
編集長コラム Mar.2015_______________________________________________
自分の最適解をみつけよう!
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現在、不妊治療中のFさんから「よいとされていることは片っ端からやって
いる。でも、もっとやっておいたほうがいいこと、やるべきことがあるので
はと、不安でしかたない」という悩みを打ち明けられました。
いろいろなサプリメントや健康食品、漢方薬、そして、鍼灸や整体、ヨガ等。
そして、「そのことがかえってストレスになっている」と。
Fさんは39歳で、不妊原因は卵子の老化だろうと先生から言われているの
で、努力ではどうにもならないところがあるのは頭では理解している。でも、
赤ちゃんを望む気持ちが強いからか、完璧主義的な性分からか、どうしても
そうなってしまうといいます。
限りのある時間とお金の中で、決して高いとは言えない成功確率でチャレン
ジしているわけですから、それはもう当然の心情だと思います。
リラックスして!とか、気にし過ぎないで!というアドバイスだけでは済ま
せられなくて、なにかのきっかけにでもなればと、いろいろと考えてみまし
た。
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もしかしたら、妊娠、出産というジグソーパズルを完成させるために最後の
ピースを見つけたい!という感覚がどこかにあるのかもしれません。
私もそうですが、どうしても今の問題を解決するために「正解」を求めよう
とするなにかが働いているような気がします。
現代は、情報の量やそれを検索する手段に溢れていますからね。
もちろん、どこかに「正解」があるのかもしれません。
でも、それは、予め、誰にもわかりません。
これ、妊娠にいいですよ!と提示されたものを、全て、試していると、それ
こそ、いくら時間とお金があっても足らないということになります。
誤解しないでいただきたいのは、決して、悪徳商法に騙されてはいけないと
いうことを言いたいわけではありません。
悪徳であろうと、善意や親切であろうと、「外」に答えを求めるのは、結局、
迷いを大きくしてしまうことになりかねないと思うのです。
なぜなら、一つに、人間の身体には個体差があるからです。
たとえば、なにかを食べても、その中に含まれる全ての成分が同じように吸
収され、同じように働くとは限りません。
食べ物の消化吸収や体内での代謝、そして、排泄など、私たちの身体の働き
具合はすべて遺伝的な傾向から逃れられないということです。
もう一つ、人間って、身体の状態を常に一定の範囲内に維持しようとする働
き、生理学的に言えば「恒常性維持機能」が備わっているからです。
たとえば、ある栄養素が不足している時には吸収をよくし、排泄を抑え、そ
の反対に、過剰な時には吸収を抑え、排泄をよくするようにできているとい
うことです。
人間の身体って、私たちが想像している以上に精巧にできているのかもしれ
ませんね。
要するに、誰かと同じようにインプットしても、アウトプットは同じにはな
らないのは普通のことなのです。
ですから、誰かの正解が自分の正解であるとは限らない、もしかしたら、完
全な不正解かもしれません。
であれば、あまり、答えを「外」に求め、探し続けるのも、ほどほどにして
おいたほうがよいということになります。
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私たちは、自分の「最適解」をみつけることこそ大切だと考えています。
そのための原則について、私たちなりに考えていることを挙げてみたいと思
います。
まずは、基本を大切にするということ。
たとえば、なにを食べ、なにを補充すべきかについては、世間では、いろい
ろな機能性食品や成分が提示されています。
もちろん、世界のどこかに「奇跡をもたらす」食品や成分が存在するのかも
しれません。
ところが、現時点で断言できるのは、妊娠や出産に際して「絶対に必要で、
不足すると卵や精子が正常に育たなくなる栄養素」は明確になっているとい
うことです。
それは、厚生労働省の食事摂取基準で摂取量の目安が示されている33種類
の栄養素です。食事摂取基準とは日本で唯一の包括的な栄養摂取のガイドラ
インです。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/syokuji_kijyun.html
日本人が健康な赤ちゃんを産むために、なにをどれくらい食べ(食事)、な
にをどれくらい補充(サプリメント)すべきか、すべてひっくるめて示され
ています。
つまりは、予め、試験範囲が決められているのです。
このガイドラインが、私たちに教えてくれている鉄則は、5大栄養素と呼ば
れている33種類を過不足なく摂れるような食生活や栄養補充を最優先すべ
きだということです。
妊娠、出産は、身体の特殊な働きではなく、誰にでも備わった当たり前な働
きです。そのために必要とされる栄養素も特殊なものではなく、基本的なも
のであるのは当然のことです。
食生活以外でも全く同じことで、運動、睡眠においてもしかり、です。
付け加えたいのは、基本の大切さは年齢が高くなればなるほど増してくると
いうことです。
若い頃は基本が足りてなくても、「若さ」でカバーできますが、年をとれば
とるほど基本の影響力が強くなってくるからです。高齢になるほど足元を固
めることが大切なのです。
次に、原理主義に陥らないということ。
人間の身体に必要なのは、「食品」ではなく、「栄養素」です。
そして、私たちは、普段、口にするのは「栄養素」ではなく、「食品」です。
つまり、食品は栄養素の運搬役だと言えるのですが、1つの食品にはさまざ
まな成分が複数、複合的に搭載されています。
ですから、妊娠、出産に必要な栄養素を摂るためには、いろいろな種類の食
品を食べ、その結果として、33種類の成分のバランスが整うということが
大切なことです。
その際に、たとえば、「悪玉」とされている成分を徹底排除してしまうと全
体のバランスにかえって悪い影響を及ぼしかねません。
たとえば、最近、流行の糖質制限食を極端に信奉すると、糖質と一緒に搭載
されていた大切な成分、たとえば、ビタミンやミネラル、食物繊維などのバ
ランスが崩れてしまうおそれが出てきます。
水銀を避けて全ての魚を食べなくなってしまうのも同じことです。
いずれも健康原理主義の弊害です。
原理主義は一時的な自己満足をもたらしてくれるかもしれませんが、摂取栄
養素が偏ってしまうリスクももたらします。
厚労省の食事摂取基準の栄養素の推奨量には全て幅があります。
あくまで、目安であり、その中で適宜判断してください、決して、この量を
1日たりとも欠かすことなく摂らなければいけませんよとはなっていません。
つまり、1日とか、数日単位ではなく、1ヶ月、もしくは、それ以上の「習
慣的な摂取量」の目安が示されているというわけです。
たまに悪玉のものを含む食品を食べたり、たまにはお腹一杯食べても、その
ことを意識しておきさえすればいいのではないでしょうか。
そして、「試行錯誤」を繰り返すということ。
私たちの身体は、一人一人違うわけですから、結局は自分で自分の「最適解」
をみつけるしかないわけですが、そこに必要なのは、自分で試行錯誤して、
取捨選択を繰り返すということです。
まずは、自分にとって必要かどうか、ふさわしいかどうかを「自分で」考え、
取捨選択したうえで、試行錯誤するということ。
その際、なにを拠り所に「取る」か「捨てる」かを判断すればいいのでしょ
うか?
それは、自分のカラダの内なる「声」、すなわち、心地よいかどうか、しか
ないように思います。
カラダが、一時的ではなく、長く欲するかどうかと言ってもいいかもしれま
せん。
感動的とさえ言える、精巧なメカニズムをもたらしてくれた「もの」に感謝
し、そのメカニズムを信じ、そこから、私たちが知恵を絞り、最高のポテン
シャルを引き出し、心地よい毎日を過ごすこと、それこそが、私たちの考え
る「妊娠しやすいカラダづくり」です。
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リストアティブヨガ」って、聞いたことがありますか?
ヨガといっても、ポーズをとったりはしません。
言ってみれば、「何もしない」、頑張らない、脱力ヨガです。
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休みます。
ヨガに西洋医学の視点を取り入れて、身体が本当のリラックス状態に入れる
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いわゆる、ポーズをとるヨガは、それ相応のスキルを身につける必要があり
ますが、リストラティブヨガはそんな修練は不要です。
ただ、本当のリラックス状態に入るための、ちょっとした「コツ」のような
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▼ドコモ、au、ソフトバンク公式携帯サイト
→「おしえて!不妊ナビ」
http://funinavi.edia.ne.jp/index.html
編集後記____________________________________________________________
3月が始まりました。昨年から取り組んできた「妊娠しやすいカラダづくり」
のサイトのリニューアルも、いよいよ、終盤に差し掛かっています。
もう一度、2003年にスタートした頃の「初心」に立ち返って、ただし、
コンテンツは最新にバージョンアップして、情報を発信していきたいと思っ
ています。
3月中旬頃には公開できる見込みです。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.611
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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