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妊娠しやすいカラダづくり No.627 2015/6/21
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今週の内容__________________________________________________________
・エビデンスに基づく栄養と食事(3):トランス脂肪酸の摂取について
・美味しく楽しく食べよう:夏バテ予防の食べ方
・私たちが運営するクラス:ヨガセラピー7月コース受講申込受付中
・当社製品&サービス
・編集後記
エビデンスに基づく栄養と食事(3)__________________________________
トランス脂肪酸の摂取について
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アメリカ食品医薬品局(FDA)が16日、「トランス脂肪酸」の食品への
使用を2018年6月から禁じると発表しました。
FDAは2006年に食品へのトランス脂肪酸の含有量の表示を義務づけ、
過剰摂取への注意を促すようにしましたが、それだけでは十分ではなかった
のしょう。
今回、3年の猶予期間をへてトランス脂肪酸の使用が禁止されることになり
ました。
━ トランス脂肪酸とは?
そもそも、トランス脂肪酸とはどんな脂肪酸なのでしょうか。
植物性の油は、普通、常温では液体で、空気に触れると酸化されやすく、加
熱すると劣化しやすくなります。
そのため、不安定で品質の保持が難しく、食品産業では扱いづらいというデ
メリットがあります。
ところが、工業的に水素を添加し、一部の化学構造を変化させると、液体か
ら「半固形」になります。そうなると、酸化や加熱に強くなり、品質が安定
するだけでなく、風味もよくなり、食品産業にとってはいいことづくめにな
ります。
当然、このような加工を施し、マーガリンやショートニングなどが製造され
るようになったのですが、その際に出来てしまう副産物がトランス脂肪酸な
のです。
どんな食品に含まれているかというと、マーガリンや菓子パン、ドーナツ、
クッキー、フライドポテト、冷凍食品などで、加工食品やファストフード、
そして、あらゆるスナック菓子などです。
このように食品産業にとってはとても都合のよい油だったのですが、食べる
側にとってはとても都合の悪い油なのです。
摂り過ぎると健康を損ないかねないことがわかってきたからです。
━ トランス脂肪酸の摂り過ぎが招くもの
これまで過剰摂取が招くリスクとして知られているのは主に心臓病です。悪
玉コレステロールを増やし、反対に善玉コレステロールを減らし、さらには、
体の中で炎症を起こしやすくなると考えられているからです。
そのため、生殖機能の低下を招くリスクが高まることを報告する研究もいく
つもなされています。
ハーバード大学による約2万人の看護師を対象にした疫学調査ではトランス
脂肪酸の摂取量が多い女性ほど卵巣の機能が低下していたことを確かめてい
ます。
また、トランス脂肪酸の過剰摂取による炎症体質が子宮内膜症の発症リスク
を高めるとの報告もあります。
さらに、ハーバード大学では男性への影響についても報告しています。
不妊治療を受けているカップルの男性パートナーの脂肪酸の摂取量を調べる
と、トランス脂肪酸の摂取量が最も多いグループの男性の平均の精子濃度は、
最も低いグループの男性に比べて、40%も精子濃度が低かったというもの
です。
このようにトランス脂肪酸は妊娠を望むカップルにとっても摂取を避けるべ
き脂肪酸と言えます。
━ 日本のトランス脂肪酸の規制は?
アメリカでは、このトランス脂肪酸を、これ以上は放置できないということ
で禁止することに踏み切ったわけですが、日本の行政当局は、「日本ではそ
れほどでもない」とみています。
WHOではトランス脂肪酸の摂取量を全カロリーの1%未満にするよう勧告
していますが、日本人が1日に摂取するトランス脂肪酸の平均的な量は全カ
ロリーの0.3%程度だったとの食品安委員会の調査報告があるからです。
その結果、日本では食品への含有量の表示義務さえありません。
ただし、それは、あくまで平均であって、トランス脂肪酸を含む加工食品が
出回っているわけですから、食習慣、つまり、なにをどれだけ食べているか
という内容次第では、トランス脂肪酸を過剰に摂取してしまいかねません。
そのため、行政の規制がなされていなくても自らの判断で食べるものを選択
することが大切です。
━ トランス脂肪酸を避けるというよりも
今回、アメリカでトランス脂肪酸の使用が禁止されたことで、もしかしたら、
トランス脂肪酸が、ますます、目の敵にされるようになるかもしれません。
ただし、あくまで、過剰摂取がよくないということです。
具体的には、加工食品や調理済食品を、毎日、頻繁に食べることを避けると
いうことです。
それらの食品を日常的に口にするということはトランス脂肪酸を過剰に摂取
してしまうだけでなく、さまざまな添加物を摂ることになったり、ビタミン
やミネラルのような微量栄養素が不足したりすることにもなってしまいます。
つまりは、トランス脂肪酸を避けるというよりも、できるだけ自然に近い食
材を選び、バランスのよい食生活を心がけるという、至極、当たり前な結論
になるのではと思います。
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連載企画____________________________________________________________
納得して、美味しく、楽しく食べよう
~妊娠、出産にふさわしい「食」を考える
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この連載では、健康なお子さんの妊娠、出産を目指していらっしゃる皆さん
が、それにふさわしい体をつくるために、どのように食べたらいいのかとい
うことについての知識をお伝えし、日常生活で実践しやすい食事についてア
ドバイスさせていただきます。
第13回 夏バテ予防の食べ方
こんにちは。東京はすっかりと梅雨入りし、曇や雨の日が多くなりました。
湿度も高く、寝苦しい夜を過ごす人も多いのではないでしょうか。人から嫌
われるこの憂鬱な時期とは対照的に紫陽花がきれいに咲いています。水菜や
きゅうりなど体を冷やしてくれる野菜も旬を迎えてきています。冷やし過ぎ
には注意ですが、うまく食事に取り入れて熱を内側からとりましょう。
今回は「夏バテを予防する食事」についてお伝えします。
夏バテの最大の原因は体力の低下です。熱中症にかかる人の多くは高齢者や
子どもなど、体力が低い人です。健常な成人の場合、疲労が解消しきれてい
なかったり、睡眠不足だったりすると夏バテになりやすくなります。急な気
温差、湿度差は思っている以上に体への負担が増します。仕事や家事などつ
いがんばりがちな人はこの時期から夏の暑さに慣れるまではご無理のないよ
うに。
加えて湿度の高い梅雨、夏は寝苦しい季節です。寝る前の行動、寝る環境、
寝具、寝間着などを工夫して、快適な睡眠をとれるように工夫をしてみましょ
う。
汗を多くかく時期は水分補給も大切です。ただがむしゃらに飲めば良いとい
うわけではなく、水分は「適量を、こまめに」摂ることが大切になります。
飲み過ぎると胃腸の消化液を薄め、消化吸収能力を低下させます。さじ加減
が難しいところですが、飲まなさすぎも飲み過ぎも良くないので気を付けて
ください。飲み物はカフェインが多いものは利尿効果があるので逆効果にな
ります。水やノンカフェインのお茶(麦茶など)にしましょう。最近多く出
回っている砂糖の入っていない炭酸水は適度な刺激を胃に与え、食欲を増し
てくれてお勧めです。
夏バテ予防の食事で気を付けたいのは、おかず不足にならないことです。お
かず(肉、魚、卵、大豆製品)に多く含まれるたんぱく質とビタミンB群が
足りなくなると、貧血、免疫力の低下、疲労の蓄積につながります。暑いと
つい、そうめんだけ、冷たいお茶漬けをさらさらと・・・となりがちですが、
そうなるとより疲れやすくなります。
暑い季節におかずは食べにくいものですが、例えばそうめんにはハムや錦糸
卵などをつけたり、しょうがやネギなどの薬味をプラスするとより食が進み
ます。具だくさんな冷やし中華も食べやすいメニューですね。この季節のお
すすめおかずは冷ややっこです。オーソドックスにしょうゆ、かつおぶし、
ねぎなどの薬味をのせるものおいしいですし、バンバンジー、キムチ、納豆、
大葉、焼き豚、トマト、ザーサイ、アボカド、まぐろ、なめたけ、しらすな
ど、色々なアレンジが楽しめるのも冷ややっこのいいところですね。
また、おかずの味付けを豚キムチのように唐辛子でぴりりと辛くしたり、カ
レー味に仕上げたり、大葉、みょうが、しそなどの薬味をたくさん使ったり、
なますのようにお酢でさっぱりと味付けをしたりすると、蒸し暑くても食欲
が増す味となります。
ぜひ暑さに負けずに楽しい夏を迎えましょう!
*この連載は月1回お届けしています。
▼著者プロフィール
山田聡子(やまだあきこ)
管理栄養士。日体協公認スポーツ栄養士。健康運動指導士。これまで、全日
本男子柔道やプロスポーツ選手をスポーツ栄養士としてサポート。さらに、
一般の方への栄養サポートの他、専門学校や栄養セミナー講師として活動中。
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私たちが運営しているクラス__________________________________________
頑張っている人のための「リラックスヨガ」
~ 授かりからだとこころをつくる
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http://www.akanbou.com/yoga/
不妊治療中は、さまざまなストレスや予期せぬ心の乱れに悩まされるもので
す。
どんな先生も、不妊治療はたんたんと受けるのがいい、平常心で臨むことが
大切だと力説されますが、「言うは易し行うは難し」で、意識すればするほ
ど、難しくなるのが、本当に悩ましいところです。
世間では、さまざまなリラックス法があります。
ただし、それは一時的なものであったり、他力本願だったりします。
リラックスは、単に、ゆっくりすればいい、休めば得られるものではなく、
正しい方法を身につけ、それを繰り返すことで「つくりだす状態」です。
私たちは、そのための方法をこのクラスで身につけていただくきっかけにな
るようにと願って、「リラックスヨガ」を運営しています。
只今、7月コースの受講申し込み受付中です。
▼ヨガセラピー公式サイト
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・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
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・ヨガクラス:体外受精のためのヨガセラピー
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・翻訳書:妊娠しやすい食生活
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編集後記____________________________________________________________
北欧のスウェーデンに来ています。ストックホルムから南へ車で約5時間ほ
どのところです。ここに住む知り合いからミッドサマー(夏至祭)に招かれ、
以前から北欧の人々の暮らしをみてみたかったので思い切ってやってきまし
た。
見渡す限り森と丘で隣家まで車で何分も走らなければならないようなところ
で、コンビニはおろか、自動販売機も全くありません。
私たちは医療用サプリメントを開発し、提供していますが、サプリメントと
は、あくまで、食事の補助であり、サプリメントをどう使うかは、食生活や
食習慣次第だと考えています。
そのため、必ず、食生活の改善とセットであるべきで、理想的な食品が可能
になれば、サプリメントは不要になるわけです。
北欧の田舎で、近くとれた新鮮な食材を食べることが当たり前になると、サ
プリメントの次にくるものはどんなもので、どんな役割なのかを考えてみた
いというのも今回の旅行の目的の一つでした。
実際にきてみて、現地の生活に入ってみると、さまざまな気づき、たくさん
の発見がありました。
すべてこれからの取り組みに活かしていきたいと考えています。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.627
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整
理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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・自社配信: 2,113部
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・合計部数: 5,954部(6月21日現在)
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