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妊娠しやすいカラダづくり No.663 2016/2/28
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・トピックス:妊娠中の食生活と子のアレルギー発症リスク
・編集室からのお知らせ:臨床試験被験者を募集しています
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2016年2月23日 曇り時々雨、のち晴れますように
マグミニ
http://goo.gl/2o7th9
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今月のトピックス Feb.2016__________________________________________
妊娠中の食生活と子のアレルギー
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まもなく、憂鬱な花粉症の季節がはじまりますが、ぜんそくなどの子のアレ
ルギーも、年々、増加の一途をだどっているようです。
ぜんそくは早ければ、生後数週間で発症することから、母親の胎内の環境、
主に栄養環境に発症を引き起こす原因が存在するのではないかと考えられて
います。
そのため、母親の妊娠中の食生活と子のアレルギーの発症との関連を調べた
研究が各国で実施、継続されています。
そこで、最新の研究動向をご紹介したいと思います。
━ ビタミンDと子のぜんそく発症リスク
ビタミンDは免疫の働きを整える作用があることから胎児の免疫システムが
形成される妊娠初期のビタミンD摂取が鍵になるのではないかと考えられて
います。
これまでいくつもの研究報告がありますが決定的な結論は出ていません。
最近、アメリカ(*1)とデンマーク(*2)で妊娠中の女性のビタミンD
のサプリメント補充による子のぜんそくの予防効果を調べた二重盲検プラセ
ボ比較対照試験の結果が相次いでされました。
いずれの試験でもビタミンDのサプリメントを補充していたグループのほう
が子のぜんそくの発症率は低かったものの、統計的に有意な差ではなく、妊
娠中にビタミンDのサプリメントを補充することによって子のぜんそく発症
リスクが低下するか、明確な結論を導くことはできていません。
ところが、別のアメリカの研究(*3)では、ビタミンDをサプリメントで
摂取してもぜんそくの発症リスクが変わらなかったのに、同じ量でも食事か
ら摂取すると低下したというのです。
論文の筆者は、ビタミンDを豊富に含む魚介類やキノコなどに含まれるビタ
ミンD以外の成分との相乗作用によるものではないかと述べています。
サプリメントだけに頼るのではなく、ちゃんと食べることが大切なようです。
━ オメガ3系脂肪酸と子のアレルギー疾患
オメガ3系脂肪酸やオメガ6系脂肪酸は体内で合成されないため食事からと
る必要がある「必須脂肪酸」と言われています。
必須脂肪酸は生理活性物質になりますが、オメガ6系脂肪酸からつくられる
生理活性物質はアレルギー症状促進に働き、反対にオメガ3系脂肪酸からつ
くられるそれはアレルギー症状を緩和します。そのため、オメガ6を過剰に
摂取し、オメガ3が不足するとアレルギー体質が促進されると考えられてい
ます。
そのため、妊娠中のオメガ3脂肪酸の摂取と子のアレルギー発症リスクとの
関連を調べた研究もこれまで多く実施されています。
今年になって、これまでの研究を総括し、評価した研究結果(*4)が発表
されました。
それによると、妊娠中にオメガ3系脂肪酸を多く摂取するほど子のアレルギー
疾患の発症リスクが低下するかもしれないけれども、研究結果にばらつきも
みられることから、明確な結論は下せないとしています。
━ 食事パターンと子のアレルギー
個々の栄養素や食品の摂取との関連では、なかなか、明確なことは言えない
一方で、妊娠中の食事パターンと子のアレルギー発症リスクの関連研究が数は
少ないものの行われています。
大阪母子保健研究では妊娠中の野菜や果物、抗酸化物質の摂取と子のぜんそく
やアトピーとの関連を調べています(*5)。
それによると、妊娠中の緑黄色野菜や柑橘類の摂取はアトピー性皮膚炎の予防
効果があるかもしれないとしています。
また、同じ大阪母子保健研究で、妊娠中の食事摂取パターンとぜんそくやアト
ピーとの関連を調べた研究(*6)では、西洋型食事パターンに近いほどぜん
そくの発症リスクが低かったとして、それはαリノレン酸(オメガ3系脂肪酸)
やビタミンEによるものと考えられると結論づけています。
さらに、スペインの研究(*7)では、妊娠中に地中海食に近い食事パターン
ほど子のぜんそくやアトピー性皮膚炎の発症リスクが低かったと報告していま
す。
━ 偏りのない食事+マルチビタミンミネラルがポイント
子のアレルギー発症の原因は胎児期の子宮内の栄養環境以外にも遺伝的な要因
や出生後の環境等、多岐に渡り、予防が可能なものと不可能なものがあり、母
親になる女性の食生活だけで子のアレルギーを防ぐことは難しいのは当然のこ
とです。
ただし、妊娠中の食生活は、子の出生前の栄養環境を100%決定するものです。
それによって子の体質が決定することが生活習慣病胎児期発症説でも証明され
つつあります。
子の健全な成育に求められるのは必要とされる栄養素(5大栄養素)の不足や
過剰がないことであることは間違いありません。
そのためには、まずは、偏りなく(バランスよく)食べること、それに加えて、
予防的に、ビタミンDや葉酸、鉄、亜鉛などが適正量配合されたマルチビタミ
ンミネラルを補充することがポイントです。
文献
*1)JAMA. 2016; 315: 362-370
*2)JAMA. 2016; 315: 353-361
*3)J Allergy Clin Immunol 2016 ARTICLE IN PRES
*4)Am J Clin Nutr 2016; 103: 128-143
*5)Allergy. 2010; 65: 758-765
*6)Pediatr Allergy Immunol. 2011; 22: 734-741
*7)Thrax 2008; 63: 507-513
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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
編集室からのお知らせ_______________________________________________
臨床試験被験者募集のお知らせ
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現在、抗糖化サプリメント摂取による妊娠補助効果の臨床試験を行っており、
ご参加していただける方を募集しております。
詳細は以下の臨床試験募集要項をご覧ください。
http://www.akanbou.com/docs/clinical-trial.pdf
*臨床試験被験者募集についてのご質問は編集室では対応できません。
募集要項に記載されている医療機関にお問い合わせください。
当社製品&サービス________________________________________________
・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
http://babyandme.jp/
・翻訳書:妊娠しやすい食生活
http://www.akanbou.com/shoku/
・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/
編集後記____________________________________________________________
さて、バランスのよい食生活を心掛けていても、どうしても外食になってし
まわざるを得ないということもあるかと思います。
外食の特徴を挙げてみます。
・糖質や脂質量が多くなり、カロリー過多になってしまう。
・美味しさを優先しているため、味付けが濃い(塩分、糖分過剰)。
・一品料理では野菜が不足する。
・栄養が偏りやすい。
・満足感を優先しているため、家庭の料理より量が多めになる。
これを続けていくと、ホルモンバランスを崩してしまうおそれが高くなりま
す。そこで、以下のポイントに気をつけてるといいかもしれません。
・600~700kcalを目安に。
・できるだけ品数を多くする。
・ごはんやパン、麺類などの炭水化物は適量食べ、多い分は残す。
・たんぱく質の入ったメニューを1品は選ぶ。
・後からでも、牛乳やヨーグルト、果物、野菜ジュース、冷奴などを補う。
・サプリメントで補充する。
いわゆる、定食屋さん的メニューのイメージですね。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.663
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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