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妊娠しやすいカラダづくり No.665 2016/3/13
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・今週の必読記事: 妊産婦とコーヒー
・今週のトピックス:葉酸は少な過ぎても多過ぎてもいけない
・お知らせ:臨床試験被験者を募集しています
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2016年3月9日 特集
埼玉妊活セミナー2016(NPO法人男性不妊ドクターズ主催)
http://www.akanbou.com/topics/topics/72.html
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2016年3月8日 授かるレシピ
【卵胞すくすくレシピ】簡単♪ かきの豆乳スープ
http://www.akanbou.com/column/recipe/20160308.html
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2016年3月8日 曇り時々雨、のち晴れますように
パンカー
http://goo.gl/W49qHH
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2016年3月7日 編集長コラム
健全な老化と不自然な老化
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20160307.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
今週の必読記事______________________________________________________
妊産婦とコーヒー 〜妊娠中・授乳中のカフェイン摂取について〜
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妊娠中のカフェイン摂取については、流産のリスクを高めるとセンセーショ
ナルに報道されることがあり、神経質になる方が少なくないように思います。
これまでの研究からは1日にコーヒー1〜3杯程度にし、過剰摂取にならな
いように気をつけたほうがよいとされていますが、講談社のブルーバックス
から「コーヒーの科学」という本を書いた筆者の運営されているサイト「百
珈苑」の中で、「妊産婦とコーヒー 〜妊娠中・授乳中のカフェイン摂取に
ついて〜」というページがあります。
妊娠中のカフェイン摂取について、ここまで科学的な根拠に基づいて、詳細、
かつ、分かりやすい解説はみたことがありません。
それもそのはず、筆者は滋賀医科大学の講師で専門はがんに関する遺伝子学、
微生物学という科学者で、そのサイトは本当にコーヒーが好きで好きで仕方
ないというコーヒー愛?に溢れています。
心配なことについては、とにかく、正しい情報に接することが一番です。あ
と、コーヒー好きの方には本もおすすめです。
▼記事はこちらから。
https://goo.gl/NkGO7M
今月のトピックス Mar.2016___________________________________________
葉酸は少な過ぎても多過ぎてもいけない 〜妊娠前、妊娠中の葉酸補充
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葉酸はその名の通り葉っぱものの野菜全般、海藻類などの植物性食品、そし
て、レバーなどの動物性食品にも豊富に含まれるビタミンB群の仲間です。
不足すると出生児の神経管閉鎖障害という先天異常の発症リスクが高まるた
め厚生労働省は妊娠前から妊娠3ヶ月迄、1日400μgの葉酸をサプリメント
で補充するように呼びかけています。
そのため妊娠前、妊娠中の葉酸補給の重要性について知られるようになりま
したが、葉酸のサプリメントについてさまざまな情報が溢れているようで、
最近、葉酸についての質問や相談が急増しています。
そこで、改めて、妊娠前、妊娠中の葉酸補充についてまとめてみたいと思い
ます。
━ 葉酸は不足も過剰もよくない
葉酸には妊娠、出産に際して以下の4つの重要な働きがあります。
1)核酸(DNA)の合成
核酸がつくられるためには葉酸が補酵素としてなくてはならない役割を担っ
ています。核酸から遺伝情報を含むDNAがつくられます。
2)神経管閉鎖障害の発症リスクの低減
出生児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低くします。
3)遺伝子発現のコントロール
葉酸の体内での変換から遺伝子の発現の促進や抑制に関わるメチル基が提供
されます。
4)悪玉アミノ酸の変換
葉酸はアミノ酸の代謝に関わっていて、葉酸が不足すると悪玉アミノ酸のホ
モシステイン濃度が上昇します。
葉酸と言えば「子どもの先天異常の予防」という印象が強いと思いますが、
それは葉酸の働きの1つであることがおわかりいただけると思います。
妊娠に際しては母親になる女性と胎児の細胞分裂が増加しますのでDNAの
合成に不可欠な葉酸の必要量、重要性はともに著しく増加します。妊娠に際
して葉酸が縁の下の力持ち的存在である理由です。そして、ホモシステイン
は胚や胎児の成育に悪影響を及ぼします。
そのため、葉酸が不足すると細胞が正常に分裂増殖できなくなったり、胚質
が低くなったり、胎児の成長が阻害されたりするリスクが高まるのです。
さらに、葉酸の摂取量は遺伝子の発現のコントロールに関わっているため、
葉酸が子宮内で不足したり、過剰になったりすると、胎児の遺伝子の発現に
影響を及ぼし、子どもの出生後の体質が左右されるようになります。
このように、葉酸はエピジェネティクス(遺伝子の働きを調節する仕組み)
にも関与する栄養素としても注目されています。
つまり、葉酸は少な過ぎても、多過ぎてもよくないのです。
━ 葉酸補充に際してのポイント
最近、よく質問される項目をピックアップします。
◎葉酸のサプリメントの摂取期間
葉酸を子の先天異常(神経管閉鎖障害)の予防を目的として摂取する場合は
妊娠前から妊娠3ヶ月迄で十分です。神経系の形成は妊娠の極初期になされ
るため妊娠が判明してからでは遅く、妊娠する前から補充しておくことが大
切です。
ただ、細胞の分裂増殖は妊娠全期間を通じて活発に行われていますので胎児
の健康な成育のためには妊娠3ヶ月以降も継続して補充することが望ましい
と言えます。
◎葉酸の原料
野菜などに含まれる(天然)の形態の葉酸はポリグルタミン酸型と呼ばれ、
吸収効率が悪いことが知られています。そのため吸収されやすい形態のモノ
グルタミン酸型(合成)の葉酸を補充すべきです。
サプリメントの原料としては「天然の葉酸」ではなく、「合成の葉酸」、も
しくは、ポリグルタミン酸型を酵母に取り込ませ培養した「葉酸含有酵母」
になります。
◎葉酸補充の副作用(リスク)
葉酸のサプリメントを摂取することで出生児のアレルギー(ぜんそく)の発
症リスクが高まるとの報告がなされ、そのことが知られるようになり心配さ
れる方の少なくなうようです。
ただし、その後の研究で現時点では明確な結論は出ていません。つまり、エ
ビデンスは確立されていません。
そもそも、葉酸は上記の通り、エピジェネティクス(遺伝子の働きを調節す
る仕組み)にも関与する栄養素です。葉酸は多くても少なくても遺伝子発現
に望ましくない結果を及ぼすと考えるべきであると専門家は指摘しています。
一方、葉酸を補充することのメリットはエビデンスとして確立されています。
そのため適切な摂取量を守ることが大切です。具体的には不足を予防する摂
取量は1日400μg以上、厚労省の上限量は1日1000μgです。
現実的には1日400〜600μgが無難です。
━ 子宮内の影響環境は新しい命の成育環境
生殖医療や遺伝子に関する研究の急速な進歩によって、さまざまなことがわ
かるようになり、教科書が書き換えられ、認識が改められるようになりまし
た。
生殖医療の培養技術の進歩は女性の体内の栄養環境が受精卵や胚の成育を左
右すること、また、遺伝子研究の進歩は受精前後の子宮内の栄養環境は胎児
の遺伝子発現のオンオフに影響し、出生後の健康状態を左右することも知ら
れるようになりました。
現在までに炭水化物や葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12、亜鉛などの栄養素
が関与していることがわかっています。
結局、葉酸だけを意識するのではなく、いろいろな、新鮮な食材を満遍なく
食べ、その上で適切な量のサプリメントを補充することが大切であることが
わかります。
*参考文献
・妊娠中に重要な栄養素としての葉酸の意義
臨床栄養 2011; 119: 174
・妊産婦のやせと胎児発育 DOHaDの視点から考える
産婦人科の実際 2015; 64: 27-33
・Is Folate Status a Risk Factor for Asthma or Other Allergic Diseases?
Allegry Asthma Immunol Res. 2015; 7: 538-546
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編集室からのお知らせ________________________________________________
臨床試験被験者募集のお知らせ
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現在、抗糖化サプリメント摂取による妊娠補助効果の臨床試験を行っており、
ご参加していただける方を募集しております。
詳細は以下の臨床試験募集要項をご覧ください。
http://www.akanbou.com/docs/clinical-trial.pdf
*臨床試験被験者募集についてのご質問は編集室では対応できません。
募集要項に記載されている医療機関にお問い合わせください。
当社製品&サービス________________________________________________
・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
http://babyandme.jp/
・翻訳書:妊娠しやすい食生活
http://www.akanbou.com/shoku/
・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/
編集後記____________________________________________________________
昨日は日本小児栄養研究会に参加し、最新の研究動向を勉強してきました。
母親になる女性と父親になる男性の妊娠前からの食生活や正しいサプリメン
トの使い方が、ますます、重要になってきていることを改めて認識しました。
今後も最新の研究内容や専門家へのインタビューをベースに情報を発信して
いきたいと思います。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.665
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理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出
来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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・合計部数: 5,537部(3月13日現在)
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