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妊娠しやすいカラダづくり No.677 2016/6/5
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・編集長コラム:妊活カップルへの食事アンケートから思うこと
・編集室から:不妊治療の終結を共に考える「講演会&お話し会」
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2016年6月1日 ドクターに訊く
納得のいく選択や決断のための"情報共有"について考える
http://www.akanbou.com/doctor/interview23/
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
編集長コラム Jun.2016______________________________________________
妊活カップルへの食事アンケートから思うこと
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5月1日に名古屋で、5月22日には東京で開催された妊活イベントに参加し、食事バランスについてのアンケートを実施し、バランスよく食べるための簡単な個別アドバイスを行いました。
公衆衛生のドクターや管理栄養士との合同チームで、2日間で約300名弱の方々に回答いただきました。現在、結果を集計し、レポートを作成していますので、今月末頃には完成し、報告できる予定です。
妊活イベントへの参加でいろいろなことがわかりましたが、その中の一つに女性の「やせ」、男性の「肥満」傾向があります。
女性ではやせ(BMI18.8未満)が全体の15%、肥満(BMI25以上)は6.6%、反対に男性では肥満が20%、やせが3.8%でした。
厚労省の最新の国民健康・栄養調査でも同様で、男性の「肥満」は3割で、年齢層別にみると、20代では20%、30代で27.2%、40代になると、30.9%と、男性は年齢とともにメタボ傾向が強くなっていきます。その一方、女性の「やせ」は全体で10%、20代で17.4%、30代では15.6%、40代になると10.9%と、男性の肥満傾向と反対に年齢とともにやせの割合は低下する傾向にあり、40代で全体の割合と同じレベルになっています。
妊活イベントに参加されたカップルの女性は全体傾向に比べて「やせ」傾向が強いようです。
さて、「肥満」や「やせ」は不妊の原因になることはよく知られています。
BMIが18.5未満、あるいは、25以上になれば、必ずしも不妊症になるというわけでは、もちろん、ありませんが、女性の「やせ」や男性の「肥満」が食べ方、すなわち、"バランスよく食べていないこと"からきている場合は、不妊の原因云々以前に、妊娠することや妊娠後の子どもの成育によい環境とは決して言えません。
女性の「やせ」は、摂取したエネルギーは、もっぱら、自らの活動を維持するためだけに使われ、新しい命を育むことに回せないおそれが出てくることを意味し、新しい命の誕生にはそのための十分なエネルギーが必要とされるわけですから、エネルギー不足は妊娠、出産のための、そもそもの土台が揺らいでしまうおそれがでてくるというわけです。
また、妊娠、出産できても低出生体重児になるリスクが高くなり、お子さんの出生後の健康にもマイナスの影響を及ぼしてしまいかねません。これは、現在、関心が高まっているエピジェネティクス、すなわち、遺伝子の発現を調節する仕組みを変化させることによるものと考えられています。
一方、男性の「肥満」は、精子の数や運動能力の低下を招くリスクを高め、また、たとえ、精液検査で問題がなくても精子DNAの損傷率を高め、精子の質を低下させることから、体外受精や顕微授精の治療成績の低下を招いたり、流産のリスクを高めるという研究報告があります。
そして、女性のやせと同様、男性の肥満も子の出生後のさまざまな病気の発症リスクを高めるという研究報告がどんどん蓄積されてきています。
これらのことは、いずれも、最近の分子生物学や栄養疫学の進歩によって、この数年で、わかってきたことです。
その一方、この数年で、「食べ物」や「食べ方」の選択肢も、また、急激に増えました。
このことは、「正しい情報に接し、それを基づいて自分や自分の家族の健康や質の高い生活のためにライフスタイルを選択していくことが大切な時代に、私たちは生きている」ということを意味しているのではないでしょうか?
そういう意味でも、まずは、健康なお子さんの妊娠、出産のために、食べ方を見直す価値は十分にあります。
私たちは、今回の調査を通じて、お子さんを望まれるカップルにふさわしい栄養環境を整えるための効果的なサポートに取り組んでいきたいとの意を、改めて、強くした次第です。
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↓編集長コラムバックナンバー
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/
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記事についての感想やご意見は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
編集室からのお知らせ______________________________________________
不妊治療の終結を共に考える「講演会&お話し会」開催のお知らせ
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夫婦の困難 どう乗り越える? 第1回 不妊治療の終結を共に考える ~医療者の立場から・当事者の立場から~ (港区立男女平等参画センター "リーブラ" 助成事業)
さまざまな思いから不妊治療をやめられない方々が増えています。なかなか人には話せない話、聞けない話。でも女性にとっても男性にとっても大事なこと。人生の大事な岐路。ドクターの話や体験者の話を聞いたり、同じ経験者と話したりしながら、"不妊治療を終わりにすること"について一緒に考えてみませんか。
・開催日程:2015年6月18日(土)
・開催時間:13:00~16:00(12:30開場)
・開催場所:港区立男女平等参画センター "リーブラ" 2階
・開催内容:
1部:講演(1時~2時15分)
杉本公平先生(東京慈恵会医科大学 産婦人科医師)
永森咲希(不妊(ピア)カウンセラー/キャリア・コンサルタント/産業カ
ウンセラー/家族相談士)
2部:お話し会(2時25分~3時50分)
ひとりで考えず、同じ経験をしている人たちとお話しなさってみませんか。進行役は心理学を学んだ者が担当(10人前後のグループに分かれます)。
・定員:45名
・参加費:無料
・対象
1部の講演:不妊治療中の方・その家族・医療関係者・支援者
2部のお話し会:不妊治療中の方のみ(お一人でもご夫婦でも)
・申込先
タイトルを「6月18日講座申込み」とし、下記の必要項目と、1部のみ参加か、1部2部共参加かを記入の上、Eメールにてお申込みください(担当:永森)。
Eメール:saki.nagamori@molive.biz
【必要項目】
1部に参加の方
・氏名(ハンドルネイム可)
・電話番号(緊急時用)
・ご自身の立場「(1)当事者 2)家族 3)医療従事者 4)支援者」
2部に参加の方
上記に加え、年齢(「1)20代 2)30代前半 3)30代後半 4)40代前半 5)40代後半」
メール受信後、当方からの確認連絡をもって受付完了となります。
【会場地図】
港区立男女平等参画センター "リーブラ" 東京都港区芝浦1-16-1
*詳細なパンフレットはこちらから
http://www.akanbou.com/docs/Libra-FinalFinal-Poster.pdf
*一般社団法人 MoLive(モリーヴ)のサイトはこちらから
http://molive.biz/
当社製品&サービス________________________________________________
・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
http://babyandme.jp/
・翻訳書:妊娠しやすい食生活
http://www.akanbou.com/shoku/
・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/
編集後記____________________________________________________________
6月3日の金曜日は日本不妊カウンセリング学会、4日の土曜日は母子栄養懇話会の学術集会に参加しました。
いずれの学会でも、不妊治療を受けているカップルや不妊治療でお子さんを授かった妊婦さん、お母さんのメンタル面、栄養面のサポートに取り組んでいらっしゃるドクターや看護師、助産師、カウンセラー、管理栄養士の方々の普段の活動の一端を学ぶ機会として、とても勉強になり、さまざまな気づきやヒントを得ることが出来ました。
今後の情報やサービス、製品に活かしていきたいと思います。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.677
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点で、お届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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◎発行部数
・自社配信: 1,858部
・まぐまぐ: 3,699部
・合計部数: 5,557部(6月5日現在)
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