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妊娠しやすいカラダづくり No.679 2016/6/19
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・最新ニュース解説:高齢女性のコエンザイムQ10補充効果について
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2016年6月18日 最新ニュース
コエンザイムQ10補充による卵巣予備能維持効果
http://www.akanbou.com/news/news.2016061801.html
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2016年6月17日 曇り時々雨、のち晴れますように
最近のカウンセリング
http://goo.gl/eRNZgO
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2016年6月17日 授かるレシピ
【授かるベーシックレシピ】人気の?! にらたま
http://www.akanbou.com/column/recipe/20160617.html
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2016年6月6日 編集長コラム
妊活カップルへの食事アンケートから思うこと
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20160606.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
最新ニュース解説 Jun.2016__________________________________________
高齢女性のコエンザイムQ10補充効果について
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コエンザイムQ10は、年齢による卵巣の働きの低下を遅らせることができるかもしれないという動物を使った研究結果が発表されました。
http://www.akanbou.com/news/news.2016061801.html
まず、ラットを以下のような3つのグループに分け、3週間飼育しました。
1)比較対照グループ:食塩水だけを飲ませる。
2)老化グループ:抗がん剤でDNAを損傷させ、人為的に老化させる。
3)老化+CoQ10:人為的に老化させ、かつ、CoQ10を毎日飲ませる。
そして、血中のAMH(アンチミューラリアンホルモン)や卵巣内の原始卵胞や発育卵胞の数、そして、消失していく閉鎖卵胞の数を調べました。
要するに、若い雌のラットと老化させたラット、そして、老化させてコエンザイムQ10を飲ませたラットの卵巣年齢や卵巣機能を比べることで、コエンザイムQ10の効果を調べてみようというわけです。
結果は明確にコエンザイムQ10が老化を遅らせる効果があることを示したものでした。
AMH値は若い雌のラットが最も高かったのは当然のことですが、老化ラットではコエンザイムQ10を飲ませたほうが高かったのです。
また、原始卵胞や発育卵胞の数も同様でコエンザイムQ10を飲ませたグループのほうが多く、反対に閉鎖卵胞は少なかったのです。
原始卵胞が増えることはありえませんので、コエンザイムQ10は、発育卵胞の数を増やす一方で、卵胞の消失を抑えているのではないかと考えられます。
━ コエンザイムQ10とは?
CoQ10はミトコンドリアという細胞内でのエネルギーを産生する際の最終段階で電子の受け渡しに関与し、抗酸化作用をもつ補酵素です。加齢により組織中の濃度が低下することが知られています。
これまでに、CoQ10が正常レベルの20%未満に減少すると、エネルギー産生能や抗酸化能が障害され、正常レベルの30〜45%(加齢による減少でよく見られるレベル)になると、活性酸素の発生量の増大や過酸化脂質の増加が認められ、エネルギー産生能力のゆるやかな低下がみられることが確かめられています。
━ 卵質低下=ミトコンドリア老化主因説とは?
卵細胞では卵子の減数分裂や胚盤胞までの卵割のための全てのエネルギーはミトコンドリアが供給しています。
ところが、ミトコンドリア内ではその過程で活性酸素が産生され、加齢により活性酸素消去力が低下すると、酸化ストレスレベルの上昇を招き、そのことがミトコンドリアの働きを低下させると言われています。
そして、ミトコンドリアの機能低下によるエネルギー産生量の低下によって卵子の染色体不分離が起こりやすくなり、染色体異常率が上昇するのではないかと考えられています。
また、加齢によるミトコンドリアDNAの減少は受精能力の低下と関連し、卵巣機能の低下した女性の卵子はミトコンドリアDNAの数は卵巣機能が正常な女性に比べて少ないとの報告があります。
このように加齢による卵質の低下はミトコンドリアの機能低下が主因であることが示唆されています。
もちろん、卵子の老化のメカニズムが明らかになっているわけではないので、あくまで、「説」であるのですが、一応、現時点で基礎研究者の間で最も支持されている「説」のようです。
━ コエンザイムQ10を補充すればよくなるのか?
それでは、年齢とともに少なくなるコエンザイムQ10を外から補充すればミトコンドリアの働き、すなわち、エネルギー産生能力が回復し、活性酸素量も少なくなり、卵割の際に染色体が正常に分離し、染色体異常の発生率が少しでも抑制できるのでしょうか?
ここが最も知りたいところなわけです。
結論から言えば、いくつかの動物実験ではそのこと示すデータが得られていますが、ヒトを対象とした試験でいい結果が出ているわけではありません。
そして、今回の研究結果も、あくまで、ラットを使った実験の結果であり、これをこのままヒトに当てはめて、コエンザイムQ10のサプリメントを摂れば、高齢による卵巣機能低下を遅らせると結論づけるわけにはいきません。
━ ミトコンドリアの機能を活性化する方法はあるのか?
コエンザイムQ10以外のサプリメント、あるいは、薬剤でミトコンドリアの活性につながる成分はあるのでしょうか?
これも結論から言えばありません。
L-カルニチンやαリポ酸、レスベラトロール、L-システイン、L-アルギニンなどが「よさそう」ということで研究がなされていますが、試験管内の実験ではよいデータが得られたという程度で、動物実験でよいデータが得られているのはコエンザイムQ10やレスベラトロールくらいです。
医療的な介入であれば、若い女性のミトコンドリアや自分の他の組織のミトコンドリアを移植するという方法が試験的に実施され、一定の成果が出ているようですが、現時点では卵子の老化への有効な治療法として確立されているわけではありません。
━ 現時点で「やってみる価値のある」こと
そもそも、細胞内でエネルギーをつくるのは食事で食べた糖質やたんぱく質、脂質を酵素やビタミン(主にB群)で代謝し、L-カルニチンやα-リポ酸がミトコンドリアに運びこみ、コエンザイムQ10が最終段階で関わってなされているわけです。
その一方で、カロリー制限すれば長寿遺伝子がオンになり、ミトコンドリアが活性化することがわかっています。
また、たまに断食することで身体が目覚め、ミトコンドリアのエネルギーをつくる働きがよくなることも知られています。
さらに、運動はミトコンドリアにエネルギーが必要なことを知らせ、活性化させることもわかっています。
ですから、現時点では、まずは、「腹八分目」で「バランスよく食べる」こと、また、運動すること、そして、「ビタミンやミネラル」が不足しないようにマルチビタミンミネラルを補充することになるでしょうか。
反対に食べ過ぎ、特に、糖質の摂り過ぎはよくないようです。
その上で、サプリメントを使うとすれば、やはり、現時点ではエビデンスが確立されたものがないわけですから、最低限、動物実験だけでもデータが出ているコエンザイムQ10やレスベラトロールを選ぶべきなのかもしれません。
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編集後記____________________________________________________________
昨晩のNHKスペシャルのテーマは「シリーズ キラーストレス 第1回 あなたを蝕(むしば)むストレスの正体 ~こうして命を守れ~」でした。
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160618
タイトル通りで、ストレスも場合によっては私たちの命を奪う原因になるというものです。
そして、ストレスの有効な対策とは「運動」と「瞑想(マインドフルネス)」で、「脳」にアプローチすることなのだそうです。
今晩の第2回でその詳細が放映されるようです。
https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20160619
ストレス対策は、今や、あらゆる領域でとても大切なことになっています。
これは必見ですね。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.679
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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