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妊娠しやすいカラダづくり No.695 2016/10/9
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・今月のトピックス:「朝食、大豆、魚が食生活の質を決める」を読んで
・編集室からのお知らせ:市民講座 夫婦で妊活!!
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2016年10月3日 編集長コラム
朝食、大豆、魚が食生活の質を決める
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20161003.html
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記事についてのご質問は下記のアドレス宛お寄せ下さい。
info@akanbou.com
今月のトピックス Oct.2016___________________________________________
「朝食、大豆、魚が食生活の質を決める」を読んで
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前号では妊娠を希望するカップルの食習慣や睡眠習慣、体格についてのアンケート結果をご紹介しました。
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20161003.html
読者の方からメールでこの記事についての感想をいただきました。
---[Hさんからのメールここから]--------------------------
本日10月2日の記事読みました。
たんぱく質が朝食で摂れず、簡単な食事で済まされている背景には、前日の仕事や家事などの疲労から、少しでも寝ていたいという思いも反映されていると思います。もちろん、仕事がない日は、朝からしっかり食べます。
ただ、しっかり栄養や睡眠が偏らず摂れていると、疲労も睡眠によって、回復されるものです。
しっかり栄養を摂るには、それなりの量を摂らないといけない事も知っています。ただ、うまく栄養を摂るためには、どんな料理が効果的なのかが、イマイチ分かりません。
スーパーで売られているものは、昔と比べて栄養が減っていると言われていますし、尚更かなりの食事量を摂らないといけないのではないかと思います。どこで買うのかも重要で、栄養があるもので材料を揃えようと思うと、コストがかかるのがネックです。
妊娠に効果的な料理が何なのか、朝昼晩とフルレシピを考えるのには、腕がありません。もっとレシピが豊富になる様、勉強しなければならないと思いました。
HH 41歳 不妊治療中より
---[Hさんからのメールここまで]--------------------------
Hさん、メールありがとうございます。
ご承知の通り、不妊治療ではよい受精卵を得ることがその成功のために一番必要とされることです。
そして、そのためには食事、特に卵が発育、成熟する半年間の食事はとても大切です。
なぜなら、卵は、周囲の環境、すなわち、母親になる女性の体内の栄養環境と密接なやりとりを通して成育するわけですが、その栄養環境は母親になる女性が食べて取り込んだ栄養素がすべてであるからです。
要するに、食事の質が新しい命が成育する環境を決定するというわけで、もしも、食事の質が低く、その成育環境が悪くなれば、たとえ、染色体異常のない卵でもうまく育たなくなるリスクが高くなってしまいます。
そのことに関心を寄せ、注目している、生殖医療の研究者や臨床医が急激に増えていることを肌で感じています。
それでは、どんな食べ方がよいのか、私たちにとってもそのことが最大の関心事なのですが、これまでの食(栄養)と妊娠する力の関係についての研究で明らかになっているのは、至極、シンプルで、「バランスよく食べること」です。
特別な食べ方をしたり、特別な食材、食品をとる必要はなく、朝、昼、夜、主食(できれば精製度の低い)とたんぱく質源(肉、魚、大豆食品、豆類をまんべんなく)のおかず、野菜(旬の緑黄色野菜を中心に)を揃えること、そして、1日1回は乳製品と果物を食べること、これだけです。
いろいろな情報が氾濫していますが、これが優先順位の第一です。
ところが、今回のアンケートでは、約70%のカップルが朝食にたんぱく質源のおかずを食べていないことがわかりました。そして、それは「前日の仕事や家事などの疲労から、少しでも寝ていたい」からではないかという、悩ましい現実をHさんから指摘されました。 そのことの解決策を考える前に、まずは、朝食が大切な理由を確認しておきたいと思います。
◎朝食が大切な理由
習慣的に朝食を食べないことや「主食」のみの朝食は食後血糖値の急激な上昇やインスリン分泌量の増加を日々招き、次第にインスリン抵抗性が生じるリスクが高まります。食後の高血糖やインスリン抵抗性は質のよい卵の成育や着床の障害になります。もちろん、遺伝的な体質による個人差がありますが、朝食が大切な一番の理由です。
朝は前日の夕食以降、長時間経過しているため、血糖値が一番低い時で、朝食の内容によって食後血糖値の上昇程度に差が生じます。習慣的に「主食」のみ、あるいは「主食」+「野菜類(サラダひとつ程度)」では、朝食後の血糖値は「主食」+「たんぱく質源のおかず」+「野菜類」を食べた時よりも高値になります。また、インスリン分泌量も前者に比べて後者では多くなり、「主食」のみで済ませた朝食では急激な血糖上昇に加えて、大量のインスリン分泌による血糖降下が起こり、短時間で空腹感をもたらすことや昼食の食べすぎにもつながりかねません。
また、朝食は体内時計をリセットする働きがありますが、その働きはその内容によって異なり、たんぱく質源のおかずを食べることでリセット効果が最も高くなります。体内時計が身体のリズムをつくり、生殖機能の根本を支えています。これが朝食が大切な二つ目の理由です。
さらに、朝食のたんぱく質は体温を上げたり、朝が鉄の吸収率が最も高いといったこともあります。以下のページ(朝食と妊娠力〜時間栄養学からみた「朝食」の大切さ)をご覧ください。
http://www.akanbou.com/topics/topics/67.html
朝食の大切さを知ったうえで、さて、「朝は食べられない」ことについて考えてみます。
◎朝は少しでも寝ていたいのでちゃんとした朝食を食べるのが難しい
朝食、それも、バランスのとれた朝食を食べることの大切さは前述の通りですが、もう1つ、バランスのとれた朝食を食べることの「代替手段」はないことも知っておくことが大切です。
その上で、知っておいていただきたいとして、まずは、バランスよく食べることは、決して、しっかり食べることでも、たくさん食べることでもないということです。
つまり、調理や食べることに時間をかけなくても、バランスのよい朝食を食べることは可能だということです。
具体的には、たんぱく質源のおかずは、コンビニのゆでたまご1個でも、魚の水煮缶でもいいし、前日の夕食のお味噌汁やスープを余分につくっておき、そこに卵を落として温めるだけでも立派なたんぱく質源のおかずになります。
時間がない分、工夫とアイデアでカバーできるかもしれません。
もう1つは、完璧を求める必要はないということ。
要するに、週に7日、絶対にバランスのよい朝食を食べなければいけないなんてことはないわけです。
目安は7割、つまり、週に4日以上です。
最後に、早く帰る努力も大切ではないでしょうか、ということです。
バランスのよい朝食を食べることは、単に、妊娠、出産のためだけではありません。家族全員が長い人生を健康に楽しく過ごすためにも大切なことです。そのことを犠牲にしてまで、やるべきこと、果たすべき責任、やりたいことがあるのであれば別ですが、他人の人生ではなく、自分の人生を生きるために、早く帰るようにマネージメントすることが大切なように思います。
次に、「うまく栄養を摂るためには、どんな料理が効果的なのかが、イマイチ分からない」ということを考えてみたいと思います。
◎うまく栄養を摂るために大切なのは「バランス」であって「レシピ」ではない
妊娠のための食事という話しになると、いきなり、「レシピ」や「食材」、「食品」に行ってしまう風潮があるように思えてなりません。
誤解を恐れずに言わせてもらえば、それらは枝葉末節とまでは言いませんが二の次です。大切なことは、繰り返しになりますが、「バランスよく食べる」ことで、朝と昼、夜、主食(できれば精製度の低いもの)とたんぱく質源(肉、魚、大豆食品、豆類)のおかず、野菜(旬の緑黄色野菜を中心に)を揃えること、そして、1日に1回は乳製品、果物を食べることです。
これを守れば、極論すればレシピはなんでもいいのです。このレシピでないと妊娠のための栄養が摂れないなんてことは、決して、ありません。つまり、妊娠のためのレシピなんてないのです。
たとえ、妊娠のためのレシピ集があったとしても、そればっかり食べるわけにもいかないでしょう。
大切なことは、原則を知ったうえで、あとは自分のやり方、好きなやり方をみつけることではないでしょうか。レシピ情報はネットを検索すればいくらでも入手できます。
最後に、「スーパーで売られているものは、昔と比べて栄養が減っていると言われていますし、尚更かなりの食事量を摂らないといけないのではないか」という問題について考えてみます。
◎旬の食材を選ぶ、そして、量の目安は片手のひらに1つか、2つ
現代の野菜や果物には、昔に比べると含まれている栄養素が少なくなっているとよく言われますが、正確に比較したデータに乏しいのが実状ではないでしょうか。それよりも、旬とそれ以外の季節間の含まれる栄養素の差が大きいのが現実です。
そのため、含有栄養素量の問題は「旬の食材」を食べることで問題ないと考えてよいと思います。
もちろん、オーガニックや無農薬にこだわり、特別なルートで調達するというやり方もあると思いますが、それは妊娠や出産のために必要、かつ、適切な栄養素を摂取するということとは別のテーマになるかと思います。
また、食べる量は片手の平、1つから2つが目安です。そして、摂取エネルギーはBMIが適正範囲内であれば、適正と考えましょうと厚労省も言っていることです。
以上です。
いろいろと書いてきましたが、同じテーマの質問や相談が多く寄せられています。そこで感じるのは、妊娠のための食べ方やレシピが求められているということです。おそらく、氾濫している妊活情報の影響ではないかと思います。
もう一度、誤解を恐れずに言わせてもらうと、妊娠のための特別な食べ方や食材、食品、レシピなど存在しません。
そんな情報を集めるのに力を入れるのであれば、早く家に帰ったり、バランスよく食べるための工夫やアイデアを考えることに力を入れるべきだと思います。
大切なことは、誰でも知っているように思われているけれど、案外、出来ていないこと、地味なことなように思います。
最後に、取り返しのつかない大切な時期であることを考え、葉酸や鉄、ビタミンDは、最低限、品質のよいサプリメントで補充するのがベターであると思います。念には念をという考えであれば、マルチビタミンミネラルがよいでしょう。
ただし、あくまで、バランスよく食べたうえで「保険的」に補充するという順番が大事です。バランスよく食べることの「代替」はありませんから。しつこいようですが。
最後の最後になりますが、「バランスよく食べる」のがいいというのは、あくまで、統計的な研究結果から導いたことであって、絶対的なものではありません。
あくまで、判断のための情報です。
判断し、実行されるのは、Hさんであり、これをご覧になっている、皆さんです。
ご参考になれば幸いです。
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↓編集長コラムバックナンバー
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編集室からのお知らせ______________________________________________
第1回市民講座 夫婦で妊活!!
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静岡県沼津市のいながきレディースクリニック主催、NPO法人Woman'sサポートが共催、沼津市、沼津市教育委員会、沼津医師会が後援する第1回市民公開講座が開催されます。開催概要は以下の通りです。
■テーマ
妊娠成立と不妊
ママ・パパになる為に今から知ってほしいこと
■特別講演
「あかちゃんに会うための体質改善」
浜松医科大学 理事 副学長 金山 尚裕 先生
■講演
「妊活こと始め」
いながきレディースクリニック 院長 稲垣 誠 先生
「夫婦で楽しむ妊活ライフ」
いながきレディースクリニック 不妊症看護認定看護師 大石 友美 先生
■開催概要
・日時:平成28年10月23日(日) 13:30~17:00
・場所:プラザヴェルデ 401会議室 静岡県沼津市大手町1-1-4 tel:055-920-4100 地図
・定員:90名
■お問合せ先:いながきレディースクリニック tel:055-926-1709
◎詳細パンフレットはこちら
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◎お申し込みはこちらから
http://art-ilc.jp/kouza/
◎FAX申込用紙はこちら
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◎いながきレディースクリニックサイトはこちら
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イベント&セミナー情報____________________________________________
10月6日 Fine祭り2016 全国おしゃべり会special in 東京(東京)
http://www.akanbou.com/seminar/20161016-4424.html
10月22日 フォーラム「ふたりで取り組む不妊治療」(大阪)
http://www.akanbou.com/seminar/20161022-4436.html
10月23日 第1回市民講座 夫婦で妊活!!(静岡)
http://www.akanbou.com/seminar/20161023-4440.html
10月30日 夫婦の困難 どう乗り越える?第2回 流産・死産を乗り越えて(東京)
http://www.akanbou.com/seminar/20161030-4432.html
当社製品&サービス________________________________________________
・サプリメント:BABY&ME~新しい命のための環境づくり
http://babyandme.jp/
・翻訳書:妊娠しやすい食生活
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・妊娠しやすいカラダづくり BOOK GUIDE
http://www.akanbou.com/bookguide/
編集後記____________________________________________________________
連休の真ん中です、よいお休みをお過ごしください!
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.695
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お子さんを望まれるカップルの"選択"や"意志決定"をサポートします
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不妊に悩むカップルが、悩みを克服するために、二人で話し合い、考えを整理して、自分たちに最適な答えを出すためのヒントになるような情報を、出来る限り客観的な視点でお届けしています。
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://www.akanbou.com/
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・まぐまぐ: 3,568部
・合計部数: 5,535部(10月9日現在)
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