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妊娠しやすいカラダづくり No.760 2018/1/7
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・編集長コラム:「ごきげん」でいるということ
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2018年1月6日 最新ニュース
妊娠前後の葉酸やマルチビタミンサプリメントと子の自閉症リスク
http://www.akanbou.com/news/news.2018010601.html
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編集長コラム Jan.2018______________________________________________
「ごきげん」でいるということ
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今や、経済活動のみならず、生殖補助医療の分野でも世界の大国となった中国から、卵胞液中のAGEs(終末糖化産物)レベルが高いほど治療成績が悪かったという研究結果(1)が報告がなされています。
体外受精や顕微授精に臨む女性患者の採卵時に採取した卵胞液中のAGEsを測定したところ、AGEsレベルが高いほど、採卵数や受精卵数、良好胚数、良好胚率、受精率が低かったというのです。
この研究結果は、AGEsが卵の発育や卵の質にマイナスの影響を及ぼしている可能性を示しています。
AGEsは老化を促進させる物質とされていることからも、卵胞液中のAGEsの量が多い女性ほど、卵子の老化が進み、治療成績が低下することは十分に考えられることです。
既に、ウイメンズクリニック神野の神野正雄先生は、このAGEsにいち早く着目され、高齢の難治性の不妊症患者さんではAGEsと妊娠率が関連するという論文(2)を世界に先駆けて発表されただけでなく、AGEをターゲットにした治療法を開発され、実績を上げておられます(3)。
さて、このAGEsですが、卵子の老化に対して「自分で取り組めること」について大きなヒントを、私たちに教えてくれています。
それは、「インスリンの効き目をよくする」ことが、卵子の老化を出来るだけ遅らせることにつながるかもしれないということです。
なぜなら、AGEsは高血糖が続いた結果、余分な糖とたんぱく質が結合してつくられるとされているからです。
要するに、AGEsがつくられる起点にインスリンの効き目が悪くなり、血液中のブドウ糖がたぶつき、高血糖状態があるというわけです。
インスリンの効き目が悪くなると、酸化や糖化ストレスが高まり、AGEsの産生を介して、連鎖的に卵子の老化を加速させ、その結果、年齢以上に妊娠率の低下を招くというメカニズムが働いているのではないかということです。
であれば、「卵子の老化」対策は「インスリンの効き目が悪くならないようにする」ことが柱になるはずです。
インスリンの効き目が悪くなることの原因は、加齢や遺伝的素因、そして、生活習慣の3つです。
遺伝的素因や加齢はどうすることもできませんが、生活習慣はコントロールすることが可能です。
そのため、インスリンの効き目がよくなるような生活習慣に取り組むことが、卵子の老化、ひいては妊娠率の低下を遅らせることが期待できるかもしれない、そういうことです。
神野先生が患者さんに指導され、その効果が確認されている生活習慣は以下の8つです。
1)毎日、太陽の光を浴びながら、45〜60分以上連続して歩く
2)適正な体重を維持する
3)11時前には就寝し、7~8時間眠る
4)お酒は1日飲んだら、3~5日飲まない
5)タバコは吸わない
6)新鮮な食材を調理して3食バランスよく食べる
7)清涼飲料水やキャンディー、チョコレートなどの甘いものは控える
8)ごきげんでいる
神野先生は、ご自身の臨床経験から精神面が極めて重要であると強調されています。
最後の「ごきげんでいる」ことがとても、とても大切だというのです。
たとえば、ご主人がメタボリックシンドロームの重症男性不妊症で、お一人目のお子さんを顕微授精で授かったご夫婦が、数年後に二人目を希望して来院されたことがあったそうです。当然、ご主人の検査も行ったところ、驚いたことに、生活習慣は全く変わっていなかったのにもかかわず、血液検査も精液検査もかなりよくなっていたというのです。
お子さんとの生活がとても幸せで、充実した毎日を楽しんでいらっしゃるというご主人の様子から、そのことが数値の改善に寄与したのではないかと考えざるを得ないと。
人間の身体は、ホルモンや自律神経、免疫系が全身に張り巡らされ、相互に作用し、一定の状態を維持しています。
そのため、食べること、休むこと、ライフスタイル、メンタルのいずれも、互いに影響しあっているのです。
せっかく、食事に気をつかい、十分に身体を休め、健康的なライフスタイルを心がけても、ストレスが強かったり、おもしろくない生活をしていれば、インスリンの効き目が悪くなってしまうおそれがあるというわけです。
ストレスについては、よく話題になりますが、現実的にはストレスは避けられませんし、避けようがありません。
また、そもそも、ストレスそのものが、マイナスになるのかどうかも定かではありませんし、プラスになるということもあり得るようです。
それよりも、「ごきげんでいる」ことに目を向けてみてはどうでしょう。
楽しく気持ちよく、心が浮き立つような状態は、インスリンの感受性を高めることも研究で明らかになっていますし、その効果は、食事や運動に比べても、同等、もしくは、それら以上のようです。
どうやら、わくわく、うきうきといった心模様は、私たちの身体に、相当、よい影響を及ぼすようです。
今年は「ごきげんでいる」ことを目標に加え、自分はどんな時に楽しくなるのか、どんな時に心が浮き立つのか、逆に、どんなときに不機嫌になるのかを探ってみて、日常生活を楽しく過ごすチカラを高めることに取り組んでみてはいかがでしょうか?
文献
1)Reprod Biomed Online. 2018; 36: 20-25.
2)Hum Reprod. 2011; 26: 604-610.
3)日産婦誌. 2016; 68: 996.
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2018年が、皆さんにとって素晴らしい年でありますように。
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