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妊娠しやすいカラダづくり No.763 2018/1/28
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・最新ニュース解説: 「どこにいるか」も大切なのかもしれない
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2018年1月26日 曇り時々雨、のち晴れますように
代理出産
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20180126.html
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2017年1月23日 最新ニュース
人工甘味料と体外受精治療成績は関連するか?
http://www.akanbou.com/news/news.2018012301.html
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2018年1月23日 曇り時々雨、のち晴れますように
雪
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20180123.html
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最新ニュース解説 Jan.2018__________________________________________
「どこにいるか」も大切なのかもしれない
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最近、大気汚染が女性や男性の生殖機能に何らかの影響を及ぼす可能性があるという研究結果が相次いで発表されています。
最新の研究は、女性が高校生時代に大気汚染にさらされることは、月経不順のリスク増加や月経周期が安定するまでに時間がかかることと関連したというアメリカの研究(1)で、先週の1月25日にヨーロッパ生殖医学会誌の電子版に掲載されています。
ハーバード大学による大規模研究「看護師健康調査Ⅱ」の参加者34,832名の女性看護師を対象に高校時代の自宅の大気汚染レベルとその後の月経周期との関連を調査したものです。
この研究チームは、過去にも幹線道路の近くに住むことや長期間に渡ってPM2.5濃度の高い地域に住むことは、不妊症の発症リスクの上昇に関連するという研究報告(2)を行っています。
また、同じアメリカの妊娠希望の501組のカップルを対象としたLIFE Studyでも、大気汚染と妊娠しやすさ(避妊を中止してから妊娠する迄に要した期間をもとにした)との関係を調べた研究結果(3)が昨年秋に発表されました。
女性の月経周期中の大気汚染のレベルと妊娠しやすさとの関連は認められなかったものの、排卵前日のオゾン量と妊娠しやすさの低下、排卵後8日目の窒素酸化物量と妊娠しやすさの上昇については、それぞれ、関連が見いだされたとのこと。
大気汚染と生殖機能の関連は妊娠しやすさだけではないうようです。
妊娠中に大気汚染にさらされることと妊婦の早産リスクの上昇(4)や胎児の細胞のテロメア長(老化マーカー)の短さが関連する(5)という研究報告もなされています。
さらに、男性がPM2.5にさらされることと精液検査の精子正常形態率の低下や精子濃度の上昇と関連したという台湾の男性を対象とした研究報告(6)もなされています。
このように、大気汚染がさまざまな生殖機能にまで影響が及ぶかもしれないというのは驚きました。
もちろん、関連性が統計学的に見いだされたということであって、因果関係があったというわけでも、その原因が明らかになっているわけでもありませんが、さまざまな要素が、相互、かつ、複雑に影響しているのではないかと想像できます。
そして、日常生活を取り巻く「環境」について、考えさせられるきっかけになりました。
つまり、「どこにいるか」も大切なのかもしれない!ということです。
ちょうど、タイミングよく、「自然が最高の脳をつくる」という本(7)を読んでいたので、尚更、自分を取り巻く環境の影響は、私がこれまで想像していた以上のものなのかもしれないなと思うようになりました。
アメリカ人のジャーナリストによって書かれた本の翻訳書で、サブタイトルに「最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方」とあるように、自然の中にいることで創造性や幸福感が高まることを検証したさまざまな研究結果が紹介されています。
これまでの研究で、自然の中で15分過ごせば血圧とストレスが低下して気分がよくなる一方、45分過ごせば認知機能や活力、塾考する力が増し、3日間過ごせば創造性が50%向上するということが実証されているというのです。
森林浴など、森の中にいることで気分転換やストレス解消になることは、以前から言われていますが、創造性や幸福感まで高まると。
本では、自然の中にいることによる予防医学的効果を専門に研究されている、千葉大学環境健康フィールドセンター教授の宮崎良文先生の活動も紹介されています。
宮崎先生は、「これまで進化をとげてきた過程の中で、人間は99.9%の時間を自然の中ですごしてきました。ゆえに、われわれの生理機能はまだ自然に対して適応しているのです。日々の生活のなかで、自分のリズムと周囲の環境のリズムが同調するとき、われわれは心地よさを覚えるのです」とおっしゃいます(P.38)
「戸外のいわゆる自然環境(心身ともにリラックスできる場所)は、わたしたちが五感をフル稼動させることができる唯一の場所」とまで書かれています。
実際に、宮崎先生のグループはそのことを、数百人の被験者を対象にした研究で、気分がよくなったとか、不安感が軽減したという主観だけでなく、ホルモンや交感神経、血圧、心拍数等のデータをとることで検証されています。
私たちは、人工的なものに囲まれた日常生活で、いろいろなものに「心地よさ」を求めていますが、それは、自然環境の足りなさを、無意識というか、本能的に埋めようとしているのかもしれません。
もしも、日常に「心地よさ」が足らないと感じたり、「創造性」や「幸福感」を高めたいと思っているのであれば、日常生活に自然を取り込んだり、休日に定期的に自然の中に出かけたりするとよいかもしれません。
そして、そのことは私たちに自然に備わっている生理機能の一つである、生殖機能にもよい影響を及ぼすことになるかもしれません。
生殖機能も自然に適応しているはずだからです。
著者は、以下のような「ネイチャーピラミッド」という生活の指標を提唱されています。
・毎日:庭、観葉植物、町中の公園で一息つく
・毎週:緑豊かな大きな公園、川辺などでリラックスする
・毎月:ハイキングや森林浴に出かける
・毎年:滅多に行けない場所で大自然に畏敬の念を抱く
◎文献)
1)Hum Reprod. Advance articles published:25 January 2018
2)Hum Reprod. 2016; 31: 638
3)Hum Reprod. 2018; 33: 166
4)JAMA Pediatr. Published online January 2, 2018
5)JAMA Pediatr. 2017; 171: 1160.
6)Occup Environ Med. 2018; 75: 148.
7)「自然が最高の脳をつくる」フローレンス・ウィリアムズ(NHK出版)
・自然が最高の脳をつくる http://amzn.to/2BwLiY3
・千葉大学自然セラピープロジェクト http://www.fc.chiba-u.jp/research/miyazaki/index.html
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2月10日 不妊治療とポジティブに向き合う
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編集後記____________________________________________________________
ネイチャーピラミッドの頂点は、「毎年1回は滅多に行けない場所に旅行して、大自然に畏敬の念を抱く」とあります。
これって、バーチャルではダメなのでしょうか、やっぱり、本物でないと、出かけていかないと、ライブでないと、効果がないのでしょうか?
ないよりはましなのでしょうか。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.762
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
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