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妊娠しやすいカラダづくり No.770 2018/3/18
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・今月のトピックス: ポリフェノールを意識する
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2018年3月23日 曇り時々雨、のち晴れますように
男性不妊(2):会話を楽しむ
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20180316.html
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今月のトピックス Mar.2018__________________________________________
ポリフェノールを意識する
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地中海食は世界的に有名な健康食で、その「アンチエイング」効果を検証した研究報告は膨大な数にのぼります。
妊娠に際してもよい影響を及ぼすようで、地中海食に近い食べ方をしている女性ほど体外受精の妊娠率が高かったという研究報告(1)が、今年の初めにヨーロッパ生殖医学会誌に掲載されました。
ただし、そのような関連が見いだされたのは35歳未満だけで、35歳以上では地中海食と治療成績は関連しなかったことも、同時に明らかになりました。
地中海食によるプラスの影響も年齢によるマイナスの影響にかき消されてしまうということなのでしょうか。
もちろん、食事で年齢の影響をどうにか出来ると思っているわけではありません。
ただ、研究は、被験者が記入した食事に関する質問票から地中海食スコアを算出し、そのスコアと治療成績との関連を調べるというもので、あくまで、地中海食にどれだけ近いかどうか、すなわち「地中海食度」なのです。
具体的には、全粒穀物、野菜、果物、豆類、魚を多く、肉類が少ない、そして、オリーブオイルをふんだんに使うような食の傾向にあるかどうかと。
そのため、もう一歩踏み込んで、「アンチエイジング作用を高める」食べ方や食材があるのか、調べてみたいところです。
で、さすが、世界でもっとも研究されている地中海食です、そんな研究が、既に実施され、報告されていました。
それは、同じ地中海食でも、ポリフェノール含む食材を多く食べている人ほど死亡率が低いというものです。
イタリアのMoli-sani 研究というで、2万人以上の35歳以上の男女を中央値で8.3年追跡した前向きコホート研究の結果(2)です。
2万人以上を10年近く追跡するとは、すごい研究ですね。
そして、ポリフェノールの積極的な摂取が地中海食のアンチエイジング効果を高めるというのです。
そもそも、地中海食の健康効果は主にその抗酸化や抗炎症作用によるものと考えられています。
ポリフェノールはそれらの作用をさらに増強するのかもしれません。
ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分で、自然界に5,000種類以上あると言われています。
要するに、ほとんどの植物がこのポリフェノールをつくっているというのことになります。また、一つの植物でも何種類かのポリフェノールをつくって、蓄えていると言われています。
代表的なものを挙げると、赤や青、紫の色素であるアントシアン、マメ科に含まれるイソフラボン、茶の渋み成分であるカテキン類、それらにフラボン、フラボノールをあわせてフラボノイド、そして、ぶどうの皮に含まれるレスベラトロールで有名なスチルベノイド、コーヒーに含まれるクロロゲン酸で有名なフェニルプロパノイド、また、柿の渋み成分として有名なタンニンなどです。
そもそも、植物は、動物と違い、動くことができないため紫外線などの環境によるダメージから自分を守る、強力、かつ、精巧な仕組みが備わっています。
その中心が、「さまざまなポリフェノールをつくり、蓄えておくこと」ということになります。
自ら身を隠したり、逃げたりすることができない植物が、環境や外敵から自らを守るための「武器」です。
そして、このポリフェノール、ヒトにとってはビタミンやミネラルのような必須栄養素ではなく、生体異物ですが、私たちをも守ってくれる「武器」になるというわけです。
もちろん、ポリフェノールだけをサプリメントで摂るというのも有りだとは思いますが、地中海食をベースにして、その上で、ポリフェノールを積極的に摂取するほうがベターです。
摂取する上での重要なポイントが2つあります。
1つは、出来るだけ多くの種類の野菜や果物を食べて、満遍なく摂るということです。
これまで名前の知られたポリフェノールは、よく調査研究されているということであって、ほとんどの植物に含まれているわけですから、とにかく、多くの種類の野菜や果物を食べるように工夫することが大切です。
もう1つは、毎日、摂取するということです。
ポリフェノールは水に溶けやすい性質があるため、比較的短時間で作用しますが、効果は長時間持続しないことが知られているからです。
最後に地中海食は和食にとても似ていて、昔ながらの和食のご飯を白米から玄米や胚芽米にし、野菜や果物の量を2〜3倍にすることで、限りなく地中海食に近くなります。
地中海食と言えば、オリーブオイルを連想されるかもしれませんが、栄養学的にとても似た食べ方のようです。
植物が自らのサバイバルのためにつくられたポリフェノール、まさに、「自然の恵」としかいいようがありません。
この恩恵を利用しない手はありません。
◎文献)
1)Hum Retrod. 2018; 33: 494-502
2)Nutrition 2018; 48: 87-95
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編集後記____________________________________________________________
いよいよ、サクラの開花情報が伝えられるようになりました。花粉の飛散は辛いものがありますが、春を満喫したいですね。
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.770
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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