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妊娠しやすいカラダづくり No.778 2018/5/13
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・最新ニュース解説: 妊娠前の食生活と妊娠迄に要する期間の関係
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2018年5月12日 最新ニュース
妊娠前の食事と妊娠迄に要した時間との関係
http://www.akanbou.com/news/news.2018051201.html
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2018年5月9日 曇り時々雨、のち晴れますように
お花
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20180509.html
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2018年5月9日 編集長コラム
あらためて、セルフケアについて考える
http://www.akanbou.com/column/henshuuchou/20180509.html
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最新ニュース解説 May.2018__________________________________________
妊娠前の食生活と妊娠迄に要する期間の関係
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妊娠前に果物を食べる頻度が少なかったり、ファーストフードを食べる頻度が多いと、妊娠するまでに時間がかかり、妊娠迄1年以上かかるリスクが高くなるという、4ヶ国、6都市の多施設研究の結果が、ヨーロッパ生殖医学会誌で発表されました(1)。
研究では、オーストラリア(アデレード)、ニュージーランド(オークランド)、アイルランド(コーク)、英国(リーズ、ロンドン、マンチェスター)の妊婦、5598名を対象に、食事内容によって妊娠しにくくなることがあるのか、4種類の食物の摂取頻度と妊娠迄に要した期間の関係を統計学的に解析することによって明らかにしています。
被験者はほとんどが不妊治療を受けていない健康な女性です。
■食物摂取頻度と妊娠迄にかかった期間の関係
被験者は、妊娠14から16週の最初の妊婦検診時に、妊娠する前の1ヶ月間の4種類の食品(果物、緑色野菜、魚、ファーストフード)の摂取頻度を質問票で選択し、回答しました。
食品別の摂取頻度の選択肢は以下の通りです。
・果物(果物、果物ジュース)/1日3回以上、1日の1-2回、週に1-6回、月に2、3回
・緑色野菜(ほうれん草、キャベツ、レタス、ブロッコリー)/1日に1回以上、週に3-6回、週に1、2回、月に1-3回
・魚(サーモン、ます、サーディン、甲殻類、えび)/週に1回以上、月に1-3回、食べない
・ファーストフード(バーガー、フライドチキン、ピザ、チップス)/食べない、週に1回、週に2、3回、週に4回以上
そして、避妊を止めてから妊娠迄にかかった期間との関係が解析されました。
その結果、果物の食べる頻度が少ない女性ほど、また、ファーストフードを食べる頻度が多い女性ほど、妊娠迄の期間が長くなり、不妊症、すなわち、妊娠迄に1年以上かかるリスクが高くなることがわかりました。
◎果物の摂取頻度と妊娠しやすさの関係
1日に果物を3回以上食べていた女性を100として、摂取頻度別の妊娠迄にかかった期間の比較は以下の通りです。
・日に3回以上 100
・日に1回か2回 106
・週に1回から6回 111
・月に2回か3回 119
次に不妊症リスクの比較です。
・日に3回以上 100
・日に1回か2回 107
・週に1回から6回 118
・月に2回か3回 129
このように果物を食べる頻度が少なくなるほど妊娠迄の期間が長くなり、不妊症リスクが高くなっています。
◎ファーストフード摂取頻度と妊娠しやすさの関係
ファーストフードを週に4回以上食べていた女性を100として摂取頻度別の妊娠迄にかかった期間の比較は以下の通りです。
・週に4回以上 100
・週に2回か3回 89
・週に1回 79
・食べなかった 76
次に不妊症リスクの比較です。
・週に4回以上 100
・週に2回か3回 82
・週に1回 66
・食べなかった 59
このようにファーストフードの摂取頻度が多くなるほど、妊娠迄の期間が長くなり、不妊症リスクが高くなっていることがわかります。
果物とは正反対、かつ、その程度が高くなっています。
尚、いずれのデータも、妊娠しやすさに関与する因子の影響は統計学的に排除された結果です。
■果物はよくて、ファーストフードがダメなのか?
今回の食と生殖力との関連研究は、後ろ向き(食事内容を振り返る)研究でその精度は前向き研究に比べて低くなりますが、被験者の数は約5500名と規模が大きく、また、不妊治療患者ではなく、一般の女性を対象としており、貴重です。
結果は、果物やファーストフードの摂取頻度は妊娠迄にかかる期間や不妊症リスクと有意に関連したというもので、食事内容は妊娠する力に影響することが示されました。
大切なことは、この研究結果をどのように受け止め、どう活かすかということだと思います。
つまり、果物がよくて、ファーストフードはダメだとうような、単純なものでは、決してなく、果物や野菜、魚を多く、ファストフードは控え目にするという全体の食事パターンがとしてとらえるべきだと思います。
「食品」ではなく、「食べ方」の良し悪しだということです。
今回の研究では、これまでの食と生殖機能の関連研究で得たデータを参考に、4つの食品に着目し、その摂取頻度を調べています。
つまり、食事内容の全体ではなく、パーツを調べ、妊娠しやすさとの関係を解析したものです。
それでは、果物とファーストフードと全体の関係をどのようになっているのでしょうか。
■パーツは全体とリンクしている
日本人女性を対象に食習慣と健康の関連を調査した研究があります(2)。
3129名の女性に食事調査を実施し、食品摂取や食習慣と睡眠との関係を調べたところ、野菜や魚類摂取量の少なさと菓子類や麺類の摂取量の多さが関連し、睡眠の質が悪いほど、清涼飲料摂取量や朝食欠食の頻度、間食や炭水化物の摂取量や頻度の多さと関連していたというのです。
要するに、野菜や魚など健康によいとされている食品の摂取頻度が多い女性は食事全体や生活習慣も健康的であり、反対に、ファーストフードなど健康によくないとされている食品の摂取頻度が多い女性は食や生活習慣全体も不健康であることが多いという傾向があるということです。
同様の研究報告は数多くなされています。
■良し悪しではなく程度の問題
もう1つ、今回の研究結果で着目したいのは「程度の問題」です。
要するに、ファーストフードは、絶対に食べてはいけないというわけではなく、ファーストフードばかり食べるのはよくないということです。
それは、ファーストフードの摂取頻度別不妊症リスクの比較をみればわかります。
たまに、ファーストフードが食べたくて、食べ、それで心が満たされるようであれば、それはもはや、よい影響を及ぼすことになるかもしれません。
避けたいのは、惰性で食べ続けたり、たまに食べて「罪悪感」を覚えるような食べ方です。
大切なことは食べ物とちゃんと付き合うということなのかもしれません。
文献)
1)Hum Reprod. Published: 04 May 2018 Advance articles.
2)J Occup Health. 2014; 56: 359-68.
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編集後記____________________________________________________________
長い連休があけて、ソフトランディングできましたでしょうか。
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