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妊娠しやすいカラダづくり No.796 2018/9/16
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今週の内容__________________________________________________________
・更新情報
・編集長コラム:ステップダウンについて考える
・イベント&セミナー情報
・当社製品&サービス
・編集後記
更新情報____________________________________________________________
サイト版「妊娠しやすいカラダづくり」の更新情報です。
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2018年9月10日 曇り時々雨、のち晴れますように
VERYに載っています
http://www.akanbou.com/column/reproductivecounseling/20180910.html
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編集長コラム Sep.2018______________________________________________
ステップダウンについて考える
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不妊治療には「ステップアップ」という方法があります。検査の結果、不妊の原因がみつからなかった場合、あるいは、不妊の原因がある場合は原因に対する治療を行いながら、出来るだけ負担の少ない治療から始め、それで妊娠に至らなければ、負担が大きくなるけれどもより治療効果の高い治療に移行し、妊娠を目指すという方法です。
不妊治療には2通りあって、原因に対する治療と、検査では見つけることができなかった不妊の原因がどこに潜んでいるかわからないため、そこのプロセスをバイパスする治療があります。
後者の治療を行う場合、ステップアップ法は出来るだけ負担の少ない治療、すなわち、必要最小限の治療で妊娠を目指そうという考え方を拠り所にしています。
この場合、ステップアップするタイミングがとても悩ましい問題になります。
早すぎると、不要かもしれなかった、負担の大きな治療を受けることになりかねませんし、遅すぎると、女性の年齢によっては妊娠のチャンスを逸してしまいかねません。
どのプロセスをバイパスすれば確実に妊娠できるのか、最初からわかっていれば、悩むことはないのでしょうけど、残念ながらそれを知る方法はありません。
とにかく、やってみなければわからない世界を進むしかないのです。
そのため、クリニックでは、それまでの治療データ等を参考にし、それぞれにカップルに適切と考えられるステップアップ時期についてアドバイスがなされています。
■なぜステップダウン?
ステップアップの反対、ステップダウンについては、それほど情報が行きわたっているように思えません。
大げさに聞こえるかもしれませんが、ステップアップがあれば、ステップダウンがなければ片手落ちと言わざるを得ません。
なぜなら、ステップアップの先には、必ず、妊娠・出産が待っているわけではないからです。
ましてや、現在の日本では、ステップアップの到達地点である高度生殖補助医療の半分弱は、治療効果が限定的な40代、50代の女性に行われています。
そのため、ステップアップだけで、ステップダウンがなければ、「梯子を外した」状態をつくり出してしまいかねません。
■ステップダウンについて考える
ステップダウン、すなわち、体外受精や顕微授精からより治療効果は低いものの負担の少ない治療に移行することについて考えてみます。
まず、ステップダウンの大前提として、卵管や男性側、そして、受精に大きな問題がないことがあります。
次に、ステップダウンは、低い負担とコストで妊娠に至るだけの力のある卵子と出会うチャンスを増やすことが最大の目的です。
女性が高齢の場合、妊娠に至らない最大の原因は「妊娠するだけの力のある卵子」に出会えていないことです。
つまり、卵管や男性側、受精に問題がなければ、妊娠できるかどうかは「治療方法」ではなく、「妊娠できる卵子」に出会えるかどうかになってきます。
ところが、本当に悩ましいことに「妊娠できる卵子」が排卵、もしくは、採卵できるかどうかは、コントロールできません。
要するに、いつ出会えるかはわからない、全くの「運」です。
であれば、「運」を呼び寄せるのは、毎周期、チャレンジすることです。
これがステップダウンの目的です。
具体的には、体外受精や顕微授精を受けない周期に人工授精を受ける、もしくは、最低でも適切なタイミングに、複数回、性交することです。
あるいは、高度生殖補助医療と人工授精の治療成績に大きな差がなくなる年齢(43歳以上)になれば、もしも、複数の卵子を採卵できなければ、体外受精や顕微授精から人工授精に完全にステップダウンするという選択肢も十分に現実的です。
■ステップダウンは「納得感」がベースになる
ステップアップが必要最低限の治療で妊娠を目指すという考えがベースにありました。
ステップダウンも、もちろん、必要最低限の治療で妊娠を目指すことに変わりありませんが、そこに「納得感」が加わります。
後々、後悔のないように「やりきる」のは、決して、高度な治療を限界まで繰り返すことでも、お金を遣い切ることでもないのは当然のことです。
二人の「納得感」を大切にし、妊活のソフトランディングを考えることが大切なように思います。
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↓編集長コラムバックナンバー
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編集後記____________________________________________________________
あれだけ暑かった日々が嘘のように、一気に涼しくなった感じです。身体を一定の状態に保とうする働きも新しい季節にあわせる必要があります。
・「夏の終わりのセルフケア」
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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行] VOL.796
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発 行:株式会社パートナーズ
編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
サイト:http://partner-s.info/
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