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VOL.816 妊活情報を集める、その前に・・・。

2019年02月03日

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 妊娠しやすいカラダづくり No.816                            2019/2/3
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今週の内容__________________________________________________________

・編集長コラム:妊活情報を集める、その前に・・・。
・お知らせ
・当社製品&サービス
・編集後記


編集長コラム Feb.2019______________________________________________

 妊活情報を集める、その前に・・・。
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最近、サプリメントについてのご相談で、今これこれのサプリメントを飲んでいるのだけれど、これ以外に飲むべき、飲んだほうがいいサプリメントを教えて欲しいというご相談が、以前に比べてとても増えています。

たいていは、それまで飲んでいるもので十分、いや、それどころか、私たちから見ると不要なものまで飲まれているケースも少なくありません。

そんなご相談に、日々、接していて思うのは、皆さん、意識が高く、熱心に情報を集めておられるということです。

それで、そんなふうに情報を集めれば、集めるほど、自分には他に摂るべきものがあるのではないかという思いが強くなって、今のままでは不十分ではないかという不安を抱くまでになっている、そんなふうに思えてならないのです。

限られた治療機会に最善を尽くしたいという考えは理解できますし、後悔したくないという思いも痛いほど伝わってきます。

ところが、そんな思いとは裏腹に、不要で、場合によってはマイナスの影響を及ぼすようなリスクを抱え込んでしまいかねないサプリメントまで、せっせと飲んでいるというケースに、たびたび、出会うと、なんともやりきれない気持ちになってしまいます。

なぜ、そうなってしまうのか、大きく2つあるように思います。

まず、サプリの目的が妊娠そのものになってしまっているのではないかということ。

妊娠の成立に関与する成分は無数にあり、それらが相互、かつ、複雑に作用しているため、妊娠するためのサプリメントを探せば、必要と思えるものはいくら出てきてもおかしくありません。

その上に「原因不明不妊」なんて言われ、ターゲットが漠然としているのに積極的な対策を講じようとすると、いくらでも必要と思えるものが出てきて、それこそきりがありません。

出来れば、サプリメントを使う目的を「妊娠すること」という漠然としたものではなく、たとえば、「それまでの生活や食事では不足しそうな必須栄養素」というような具体的、かつ個別なテーマとすべきでしょう。

もう1つは、自身の妊娠する力を低く見積もっているのではないかということ。

もちろん、そう思うようになった、それぞれの経緯があるのだとは思います。

ただし、そのために、このままでは妊娠できないのではないかという不安から、やっておくべきことがあるはず、もっと補充すべき成分があるはずだと、頑張ろうとする気持ちに拍車がかかるのではないでしょうか。

妊娠する力というのは筋力のように数字で示すことが出来て、それなりの努力をすれば高められるような、そんな単純なものではありません。

そうではなく、なんて言えばいいのか、軽々しく、妊娠する力などと呼んで、私たちが実感し、理解できる物差しで測れるようなものではないように思うのです。

そういう意味では、妊娠する力というものは、評価する対象というよりも信じる対象であるべきなのかもしれません。

いずれにしても、妊娠を目的にしたり、原因がわからないもの対して対策を講じるようとすると、結局はあれもこれもと、キリがなくなってしまうことは間違いありません。

サプリメントは単なる栄養補助であり、補助に対して過剰な期待は禁物です。

求めるべき情報は、販促情報ではなく、栄養学や生理学であり、期待し、信ずべき対象は自分たち自身のカラダであるはずです。

どんなことでも、頑張り過ぎると、必要なものだけでなく、不要かもしれないもの、不要なものにまで、過剰に取り組んでしまうことはよくあることです。

自分で納得して取り組むのであればまだしも、よくわからないままに不要なものまで取り入れて、そして、それがマイナスになってしまったり、さらには、もっとやるべきことがあるのに、まだまだできていないという思いがストレスにまでなってしまうと、本末転倒と言わざるを得ません。

こんな落とし穴があるということを知っておくだけでも、落とし穴にはまるリスクは低くなるように思います。

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編集後記____________________________________________________________

昨日、大阪で開催された日本亜鉛栄養治療研究会に参加しました。獨協医科大学埼玉医療センター、リプロダクションセンターの岩端先生の血液と精漿中の亜鉛濃度と男性不妊の関連についての講演を聞くことが目的でした。

今年の研究会のテーマは「受精と不妊・摂食・脳神経系・亜鉛製剤」でした。岩端先生は、これまで男性不妊患者さん、300名以上の血液中の亜鉛を測定されていますが、なんと、4割弱の男性が80μg/dLの潜在性亜鉛欠乏だったそうで、想像以上に亜鉛が不足している男性が多かったとのこと。

また、亜鉛低値と精液量と前進精子運動率が有意に関連、さらには、精子DNA断片化率も高い傾向がみられたようで、サンプル数を増やせば有意差が出る可能性が高いとのこと。亜鉛不足は精液量だけでなく、運動性能や質にも関連するようです。

亜鉛不足の原因として考えられるのは、やはり、主に食生活ではないかとのこと。

不足している場合の亜鉛補充ですが、単にサプリメントを飲めばいいというわけではなく、適切な方法で取り組むことが大切なようです。

岩端先生のインタビュー記事をまとめる予定ですが、女性にとっても、男性にとっても亜鉛は大事な必須微量元素です。

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妊娠しやすいカラダづくり[毎週末発行]      VOL.816
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編 集:細川忠宏(日本不妊カウンセリング学会認定不妊カウンセラー)
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